Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

上原、2戦めに登板

巨人は東京ドームの阪神戦で開幕。今のところ上原が出そうな展開になったときだけまじめに見るという姿勢です。(すいません)

30日の初戦でもブルペンでウォームアップしていましたが出番はなし。

今日は5回まで2-4と負けていましたが、6回に阿部の押し出し四球と坂本のタイムリーで追いつき、7回には小林のタイムリーで勝ち越し。

その直後の8回表、1点差のしびれる場面で上原が登板しました。

6番大山をすべて空振りの三球三振。かっこいい。

7番糸原は全球ストレート攻め(ニッカン1球速報による)。4球めでレフトフライ。安打性の当たりでしたが、レフトのゲレーロがよく走って難なくキャッチ。サンキュー。

8番、代打の高山には全球スプリット攻め。ここらへんおもしろいですね。小林の主導なのか上原の意思なのか。でも首を振ったところは特に見なかったような。4球めを打ってセカンドゴロ。スリーアウト。

最速140キロ出ていたようだし、オープン戦の登板に比べると、フォークの落ちもよかった。オープン戦2戦めのあと、昔のビデオを見てフォームをもどしたとブログに書いていましたからその成果が現れてきたのかな。

そしてベンチにひきあげてくると、トレードマークの激熱ハイファイブ! 

沢村なんか、頭はたかれてましたね(笑)ボストンでビクトリーノがやられていたのを思い出す~。これがまた見られるなんて。

さっきTBSのS☆1を見ていたら、息子の一真くんも今日の試合をスタンドで見ていたんですね。よかった。「5年前のワールドシリーズで……」と紹介されていて、えええ、5年前?!と、そこに一番びっくりしましたよ。

お立ち台で「便利屋やります」と言っていましたが、できれば毎日肩を作らなくてもいいように、ちょいちょい楽な試合をはさんでいただければと。

ケガをせず、シーズンを通して「便利屋」ができるよう応援しています。

オリオールズ開幕戦 3年連続Walk-Off!

3月30日(金)――現地は29日ですが――メジャー30球団がそろって開幕を迎えました。そして夜には日本のプロ野球も開幕。正直、上原がメジャーにいたあいだは日本のほうはかなりおざなりになってましたが、今年はそっちもチェックしないといけないので忙しい(笑)。

 オリオールズは開幕戦、アダム・ジョーンズのサヨナラHRで、延長11回、3-2でツインズに勝ちました。

 Simply, O'mazing! @SimplyAJ10 sends #Birdland home with an #OpeningDay W!

16年はウィーターズのサヨナラ安打、昨年はトランボのサヨナラHR。これで開幕戦は3年連続サヨナラ勝利。しかもショウォルター監督になってからは8年連続開幕戦負けなしだそうです。(あまり意味はないんだけど、負けるよりはいい(笑))

 なによりよかったのが開幕投手のディラン・バンディ。

7回88球、5安打無失点。四球1、三振7。スライダーが効きまくってました。

↓動画です。

www.mlb.com

昨年は打者を打ち取るのにやや球数を要して後半に疲れが出たり、試合を重ねるごとに鋭さがなくなる傾向があったのですが、どうでしょう。今日のようなピッチングがコンスタントにできたら、そりゃもう、夢にまで見たエースの誕生なのですが。

 というわけで、開幕直前に確定したオリオールズの開幕ロースターをおさらいしておきます。

【投手】 (12 +DL 2)

RHP ディラン・バンディ(Dylan Bundy)

開幕投手。スプリングトレーニングでは打ち込まれる場面も多くて不安でしたが、すばらしい安定感でした。今シーズン、どうかたのんます。

RHP ケビン・ゴーズマン(Kevin Gausman) 

例年、前半戦があまりよくなくて、シーズン後半になってからエンジンがかかるので、今オフは少し始動を早めたそう。オープン戦はなかなか好調でした。やればできる子なんだから、ほんとがんばってほしい。
RHP アンドリュー・キャシュナー(Andrew Cashner) 

昨年レンジャーズで28試合、防御率3.40。2月15日に2年16MIL(+3年めオプション)で契約を結びました。2年間で340イニング投げたら3年めは自動的にオプション発動で10MIL。スプリングトレーニングでは好調で、9イニング投げてERA1.0。シーズンもこの調子でぜひお願い!

RHP クリス・ティルマン (Chris Tillman) 

昨年不調だったこともあって、ただでさえスローだったFA市場で苦戦。けっきょく2月21日に古巣のオリオールズと3MILで再契約しました。去年は10MIL超えてましたから、だいぶお安くなりましたね。スプリングトレーニングでは1度だけいい登板があったものの、あとはかなり打ち込まれていて、調整具合が気になるところ。いちおう先発メンバーのはずですが、だめだったらわりと早くはずれる可能性も。

RHP ブラッド・ブラック(Brad Brach) 

ザック・ブリトンがアキレス腱断裂の大けがで、開幕戦はクローザー。しかしさっそくセーブ失敗してしまいました。昨年から少し不安定かも。オデイやギブンズと日替わりかな。

RHP マイカル・ギブンズ(Mychal Givens) 

遊撃手から2015年、投手に転向。昨年は少し不安定だったイメージがあるのですが、それでもERA 2.75。オデイやブラックの調子によってはクローザーもある? 開幕戦では元遊撃手らしいすばらしい守備を披露していました。

RHP ダレン・オデイ(Darren O'Day) 

開幕戦では8回をクリーンにおさえていました。牧田がパドレスに入って、MLBには変速投手がいないから打者が慣れてないはずとよく言われますけど、いや、オデイいるしといつも思ってしまいます。まあ、リーグが違うし、牧田ほどリリースポイント低くはないけどね。でもかなりアンダーハンドですぜ。

RHP ペドロ・アラウホ (Pedro Araujo) 

昨年末のルール5ドラフトで指名したうちのひとり。カブスの1Aからの抜擢ながら、スプリングトレーニングで9 2/3回、防御率3.72と結果を残してロスター入り。
LHP リチャード・ブライア(Richard Bleier) 

昨年57試合で防御率1.99と重宝された左腕。開幕戦で11回表を無難に押さえ、裏のサヨナラHRで勝ち投手になってました。
RHP ミゲル・カストロ(Miguel Castro

昨年は39試合投げてERA 3.53と活躍。重宝な右腕。ちょいちょい先発もしそう。
LHP ネスター・コルテスJr.(Nestor Cortes Jr.) 

この人もルール5組。NYYの3Aからの指名です。オープン戦はいまいちだったんですが、左腕だし、昨年3AでERA1.49というところから順調にステップアップしてくれれば戦力になるんじゃないかなあ。(でないと保有しつづけられない。)
www.mlb.comRHP マイク・ライトJr.(Mike Wright Jr.) 
RHP ガブリエル ・ユノア(Gabriel Ynoa) 10日間DL

LHP ザック・ブリトン(Zach Britton) 60日間DL

ブリトンは昨年末、トレーニング中にアキレス腱断裂という大けがを負ってしまい、手術をしてリハビリ中。最近ギプスがはずれて、順調に回復しているようですが、復帰は早くても6月と言われてます。

で、まだこのロースターに入っていないのが、3月21日に契約したアレックス・コブ。昨年までレイズのローテーションで、オリオールズが悩まされた投手のひとりです。TJ手術から復活して昨年はERA 3.66でした。例年、このレベルの投手はなかなかオリオールズが手を出すところまで残らないのですが、FA市場の停滞が幸いしましたかね。4年57MILというそれなりに大きな契約ですが、そのうち20MIL分は後払い。4年契約が終わった2022年から2032年まで分割払いにするそうです。オリオールズ、これ得意なんですよね(汗)。クリス・デイヴィスがそうだし当時のブログ、ほかにオデイやトランボも契約の一部が後払いだそう。それが重なっていったら後払い分がふくらんで財政が苦しくならないのかな。それともインフレがあるから今払うより楽になるんでしょうか。

それから、コブは古巣からのQO(クオリファイング・オファー)を拒否しているので、オリオールズはドラフト指名権をひとつ失うことになります。

せっかく(?)去年東地区最下位だったのにそれをとられちゃうんか……と思っていたら、失うのはそのチームの上から3番めの指名権というふうにルールが変わっていたみたいですね。知らなかった。いつからそうなったのかな。……というわけでオリオールズの場合、昨年負けたことによる全体11番めと、「コンペティティブ・バランス(戦力均衡のためスモールマーケットのチームにくじ引きで与えられる)」による全体36番めの指名権は無事。何によるものか知らないけどもうひとつ持っていた1巡め、全体51番めの指名権を手放すことになります。

コブは、チーム合流が遅かったのでシーズン当初は2Aで投げるそうですが、早晩合流するでしょう。ここ最近、ヒメネスにせよ、ガヤードにせよ、オリオールズがFAでとった投手はあまり結果を出していないので、コブにはどうか実力どおりの投球をとお願いしたいです。まだ30歳ですしね。

ということで、投手だけで長くなってしまったので、いったん終了。野手編は、元気があったら書きます。

 

上原、オープン戦初登板

きのうは夜、外出していたのでリアルタイムでは登板を見られず、帰りの丸の内線のなかで動画をさがしていたら、ちょうど後楽園駅に停車して、試合終わりの人たちがどっと乗ってきました。ツイッターでもちょっと書いたのですが、ひとりひとりに「上原どうでした?」ってききたかった(笑)。なんと満員札止めで、オープン戦で観客の実数を発表するようになってからはドーム最多の人数だったとか。

登場曲 (walk-up songって言うのよねたしか)はSand Storm なんだ。いいね、盛り上がる。なんだかんだ、今年は見に行かなきゃっていう気になっています。ただ、リリーフはいつ出るかわからないのが悩みですが。

えー、ひさしぶりに、一面になった新聞全紙買ってみました。メジャーだとワールドシリーズ優勝でもしないと4紙一面なんてないけど、プロ野球だとオープン戦でもあるんだな(笑)。それぞれ写真の感じがちがっていていいです。

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きのうは眠い目をこすりつつ11時からのG+の再放送を見ましたが、解説の山本昌さんがさかんに「下半身が沈み込んでない」というのが気になりました。いや、上原はもともとそういうタイプの投手じゃないから……。むしろスポニチ石井一久さんが書いているように「元々、下半身が沈み込んで投げるタイプではないが、柔らかいマウンドに踏み出す左足が土にかむか、かまないかを意識しているような感じで、上体でリードしている分いつもよりリリースポイントが早かった」というのが適確なように感じます。

 

メジャーにわたったときは滑るボールや硬いマウンドにずいぶん苦しめられて肘の故障、脚の故障にもつながったのに、いろいろ工夫して9年間過ごしたら、こんどは日本の柔らかいマウンドと滑らないボールに苦労する。慣れってすごいな。こんどは故障せずうまく乗り切れますように。応援しています。

上原巨人へ

私事ですが、3月に入って立て続けに仕事の依頼がありまして。

まず1日の午前零時を回ったところで単行本翻訳の依頼メール。翌日には雑誌記事の依頼。2週間ほどたってから、こんどは持ち込んでいた本の版権がとれたというメールが1件。

じつは去年は(別件で忙しいことは忙しかったんだけど)翻訳の依頼は1件もなかったんですよね。なんで仕事って固まって来るんだろう。ありがたいけど。

そんなわけでなかなかこちらに来られなかったのだけど、今日はナイターのオープン戦で上原の初登板があると思ったら、朝からわくわくしている自分に気づいたので、ひとまずその気持ちを書いておこうと。

 

2017-18オフは、FAの選手にとっては歴史的にスローなオフになってしまいました。
なにしろダルビッシュが決まったのがキャンプイン直前の2月13日。アリエッタにいたっては3月12日。今もまだ仕事を探している選手はたくさんいるはずで、そういう人たちが集まってワークアウトしている通称"Camp Jobless"なんていうのまであります。語呂がよすぎてやばい。

つまり、上原のように年齢がいっていて故障もちの選手には非常に厳しかったわけで。

 

……と、頭ではわかっていても、日本復帰が決まったときは、なんとも言えないさびしさを感じました。わたしは野茂が行ったときも、イチローのときも、松井のときも、それなりにメジャーのことを気にしたし、中継があれば見てはいましたが、チームのことまでがっつり勉強して本格的に試合を見るようになったのは、上原が移籍してからでした。ボルティモア・サンやMASNの電子版を読むようになって、それまで知らなかった世界にどっぷりはまり、ついにスポナビでブログを開設してしまったのも2009年。だから一時代が終わったという感慨のようなものがあります。

といっても、もちろん今年もメジャーは見るんだけどね(笑)

 

さて、生年月日が同じ高橋由伸監督ひきいる巨人に移籍した上原。

お互いやりにくそう(^_^;; これはもう、ある程度気を遣ってやっていくしかありません。でも、そこはメジャー4球団を渡り歩いて、いろんな監督に仕え、試合のあらゆる局面で投げてきた上原ですから、9年前巨人にいたときの、外へ飛び出したくてたまらないのにぎゅっとドームのなかに押し込まれていたときとはちがいます。きっと柔軟に対処していくことでしょう。なんかその対応力込みで、すごく応援したいし、見守っていきたい。上原の野球人生のなかでは最終盤の1年か2年になるのでしょうが(いや、じつは巨人だけじゃなくパリーグとかで投げてるところも見てみたかったりします(笑))なんだかんだいってまだ40代じゃないすか。きっとものすごく貴重な体験を積んでいくんだろうと思います。(ばばくさい言い方ですまん)

オープン戦、リアルタイムでは見られないんだけど、G+で11時から再放送もあるからね。楽しみにしています。

www.hochi.co.jp

 

ダリエル・アルバレスのプチ二刀流?

オフのオリオールズは、ウィンターミーティングから年内いっぱいはまず動かず、年が明けてから重い腰をあげるのがダン・デュケット体制になってからの通例なのですが、今年は年が明けても動く気配がありません(^_^;; そもそもFAマーケット自体がおそろしく動きがスローで、ダルビッシュあたりの大物がまだ残っていますから。

年内は、マチャドがトレードされるのではないかとだいぶ噂が飛び交ったけれど、それもけっきょく噂止まり。たぶんオリオールズの望む見返りと、相手が「FAまで残り1年しかないから」といいながら差し出す交換相手にだいぶひらきがあるんでしょうね。

ていうことは、売り時を失したということなのかもしれないけど、昨年マチャドを出すという選択肢はオリオールズにはなかっただろうなと思います。ファンはみんなマチャドが大好きだし、シーズン開始当初はチームも好調でいちおう勝負モードでしたからね。強いて言えばデッドラインかなあ。でもオリオールズ、あまり商売はうまくない。

12月にはクローザー、ザック・ブリトンのアキレス腱断裂(部分断裂らしいですが)というショックなニュースもあったりして、新しいシーズンへのわくわくするような材料は今のところありません。

そんななか、MASNのクバトコさんのブログをながめていて地味に「なんじゃこりゃ?」と目をひかれた記事がありました。キューバ出身の外野手で、2015年、16年にちょっとだけメジャーに昇格したダリエル・アルバレスのお話。どちらかというと中距離ヒッターで、守備にもやや荒さがあり、しかし肩はめっぽう強い。その肩の強さを見込まれて2017年になんとピッチャー転向を持ちかけられたアルバレス。野手からリリーバーへの転向ではマイカル・キブンズという成功例がありますから、それを念頭においてのことだったんだろうと思います。ところがその矢先に右肘の靱帯を損傷。昨年4月にトミー・ジョン手術を受けるはめになりました。

で、目下リハビリ中なわけですが、投手転向の試みはまだ続けるらしい。それについてMASNの記事にはこんなふうに記されていました。

Álvarez is converting to pitcher and the Orioles still think he can make it back to the majors. They wanted him to work out of Single-A Delmarva’s bullpen and also serve as the designated hitter on days he wasn’t slated to pitch.

アルバレスは投手への転向に備えており、チームは今もアルバレスがメジャーに復帰できると考えている。さしあたり1Aデルマーバでリリーフ投手として投げさせ、投げない日には指名打者として起用する予定だ。)

「投げない日には指名打者――なにそれ? 地味な二刀流?

いったいこの発想がどこから出てきたのか、何を目指してのものなのかわかりませんが、大谷翔平のチャレンジで、投手と指名打者の並立という考え方が、広く受け入れられるようになってきたんでしょうか? 

詳細不明ながら、みょーに興味をそそられる記事でした。

1月8日からは、スプリングトレーニングの行われるエド・スミススタジアムで、若手投手を中心としたミニキャンプが行われます。アルバレスも呼ばれる予定。ほかに期待の(でもこれまでケガつづきだった)プロスペクト、ハンター・ハーヴェイや、昨年のアリゾナ秋季リーグで少し頭角を現してきた左腕キーガン・エイキンらもやってきます。なんかちょっとぐらい景気のいい話がききたいもんだわ、まったく(^_^;;

ひっこしのごあいさつ。

あけましておめでとうございます。

スポナビ+がまもなく閉鎖されるそうなので、こちらにひっこしてきました。

これまでの記事をインポートしましたが、リンクはぜんぶ切れてしまうんですね。ツイートとか。むー。

写真も、あらためて読み込み直さないと表示されません。気がむいたらぽちぽち直していきます。

で、はたして新しい記事がどれだけ書けるかですが……まったくわかりまへん(^_^;;

おそらく、スポナビ+のころよりは、ぐっとささやかでパーソナルな感じになるんじゃないかと思います。スポナビでは記事もスポーツオンリーといった制約がありましたが、それもないですしね。

だいたい上原はまだ契約が決まらないし、オリオールズはまったく動きがないし、わたしの2018年メジャーリーグ観戦はいったいどこに心を向ければ、という状況でもあるのですが……。

まあ、気張らずにぼちぼちとまいりましょうか。

とりあえずはそんなところです。

カムデンヤーズ聖地巡礼

たいへんご無沙汰いたしました。

 仕事まわりのあれやこれやがめっちゃ忙しく、そうこうするうちに4月絶好調だったオリオールズは急降下。なんかねー、うっすらと予感はあったのですよ。4月に勝ちまくっていたころ、すごくうれしいけどなんで勝ってるんだろう?……と、実感がなかったので。果たせるかな、5月、6月と、懸念されていた先発陣が崩壊し、それに引きずられるようにして野手陣も点がとれなくなり……という悪循環にはまってしまいました。(超ざっくりしたまとめ)

 

そんななか、わたくしは家庭の事情(夫の単身赴任)で7月8日から3週間ほど、ニュージャージーに来ております。昨年末にもちらっと渡米したのですが、オフシーズンで野球を見ることはできず。つぎは必ずシーズン中にと執念をもやし、オリオールズの対戦カードを軸に渡米予定を決めました。

 

そして、ついに行ってまいりましたよ、聖地カムデンヤーズへ。

めっちゃ楽しかった! でも試合はめっちゃひどかった!(-_-;; そこで今日は野球的分析は抜きにして(おい!)もっぱら写真を中心にカムデンヤーズ訪問記をお送りします。

わたしの選んだカードは7月15(土)、16日(日)のオリオールズvsカブス戦。オリオールズと上原が一度に見られる(かもしれない)んですよ? しかもカブス交流戦でカムデンヤーズを訪れるのはなんと2003年以来とのこと。「まるでmukuchanのための対戦カードみたい」といろんな人に言われながら、夫とふたり、車で(わたしは乗る専門)ボルティモアに向かいました。200マイルで約3時間の行程とのことだったのですが、デラウェアを過ぎたあたりからあちこちで渋滞につかまり、なんと6時間近くかかって、ついたのは4時ちょいまえ。くたくた。

 

じつは上原は、前日14日(金)の試合に登板しています。ニュージャージーのTVで見ていたのですが、オリオールズが0-8の劣勢(ゴーズマンよ……(-_-;;)から追い上げ、8-6となったところで8回裏に上原が登板。1アウトからスコープがヒットで出ると、トランボが高めの球をガツンとたたいて同点ツーラン。本人がブログで「もっともっと外に投げようと思っていたのに」と書いているとおり、少しシュート気味に中へ入ってしまいましたかね。でもそのあとのデイヴィスはスプリットでみごとなまでの三振。マンシーニも打ち取ると、9回表にカブスがアディソン・ラッセルのHRで勝ち越し。けっきょくカブスが8-9で勝利し、上原にBS(Blown Save)と勝ち星がついたのでした。

そんなわけで、「きょうは上原は投げないよな。でも姿が見られればいいや」と思いながら、カムデンヤーズへ。

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……きれいな球場だなあ。じ~ん。

場内に入ると、ちょうどオリオールズの打撃練習が終わってカブスの練習が始まるところ。しばらくバッター陣に目を奪われていたのですが、はっと気づいて外野に目をやると上原親子が! 投手陣のキャッチボールを終えて、息子のカズくんとふたり、外野に向かったところでした。

 

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カズくんが打撃練習のフライをとったり、コーチにノックを打ってもらってゴロを捕球したりするのをひたすら目で追う上原パパ。愛にあふれてる。

 

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おつかれさま! この30分ほどがこの日のハイライトでした(笑)

 

試合は、ウェイド・マイリーがくずれて一方的な展開に。土曜日マイリー、日曜日ヒメネスって、先発の発表を見たときからため息ついていたんですが、その予想をみじんも裏切らないだめっぷりとは(-_-;; しかも相手先発はオリオールズがフェルドマンとのトレードで放出しカブスで花開いたアリエッタ。今季はよかったり悪かったりであまり成績はよくないのに、初回に崩れかけたところをつかまえきれず、10対3とぼろ負け。この日はマチャドくんの姿をよく見たくて、あえて三塁側に席をとったのですが、たいした見せ場はなく、「2016 Champions」という青いシャツを誇らしげに着たおおぜいのカブスファンが喜ぶ姿をひたすら目にして試合は終了。

 

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でも金曜日が雨降りで試合開始が1時間遅れたことを思えば、ぴかぴかのお天気だったし、球場は満員だったし、よかったよかった……とまあ、そんな1日でした。

 

翌、日曜日もぴかぴかの晴天。この日はデーゲームなので、日なたはとにかく暑い!

結論からいうと、試合は0-8。前日同様ヒメネスが早々にくずれ、対するカブスホワイトソックスからトレードで獲得したばかりのキンタナが7回無失点と、オリオールズは、何ひとついいところがありませんでした(--;;(--;; 

 

なので球場まわりの風景を中心に。

 

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手荷物検査。カバンのなかに木の棒みたいなのを突っ込んですみずみまで調べます。お財布や、カバンのなかの小さなポーチまで全部 “Unzip!”(チャックを開けて)と言われてなかを見せました。でもペットボトルの水を持ち込んだりするのはOK。東京ドームあたりだと紙コップに中身をあけて、ボトル自体は捨てられてしまいますが、そこはゆるいのね。

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カムデンヤーズ名物、ユタストリート。外野の場外と、球団事務所の入っている「ウェアハウス」と呼ばれる煉瓦造りの建物にはさまれた路地。チームストアやレストラン、パブなどが軒をつらね、路上にも屋台や似顔絵描きが出て、おおぜいの人が行き交う、お祭りムードにあふれた通りです。

 

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ユタストリートの売店で買った「スペシャルティ・フライ」。ポテトフライにチリコンカーンをのせ、さらにチーズをたっぷりかけたもの。どう見てもカロリーのかたまりで、すっごく太りそうな球場メシだけど、いかにもおいしそうで、通りすがりの人に「それどこで買ったの?」ときかれました(笑)。塩加減が絶妙でおいしかったです。ビールのお供に最適!

 

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グラウンドにていねいに水をまくヘッド・グラウンドキーパーのニコル・マクファーデンさん。女性がヘッド・グラウンドキーパーを務めているのは、メジャー30球団のなかでオリオールズとタイガースだけだそうです。

 

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ビールのタンクをしょってプシュー!と生ビールを注いでくれるお姉さんはいません(あたりまえ)。でも箱に水やソーダのペットボトル、瓶のビールなどを入れて売り歩くおっちゃんたちはいます。この写真に写っているおじさんは、「ファンシー・クランシー」というふたつ名で知られているビール売りだそう。大きな声で、なんかめっちゃ語りながら(さっぱり聞き取れず(-_-;;)周りを笑いに巻き込んで水やビールを売り歩いてました。

 

どの球場やチームにも独特のRitual(しきたり)があるように、オリオールズにもいくつかならわしがあります。

そのひとつが、試合開始前、国歌斉唱終盤の”Oh, say! does that star-spangled banner yet wave”というところで、オリオールズのOにひっかけて、いっせいに“O!”と叫ぶこと。2015年のビデオをどうぞ。1分16秒のところです。初日は待ちかまえてうまくいっしょに「オー!」とやれたけど、2日目はうっかり乗りそこねたのが心残り(^_^;;

 

もうひとつはセブンス・イニング・ストレッチ。「アメリカ・ザ・ビューティフル」を歌って、「テイク・ミー・トゥー・ザ・ボールパーク」を歌ってと、ここまではどこの球場でも同じですが、そのあとジョン・デンバーの「サンク・ゴッド・アイムア・カントリーボーイ」で盛りあがるのがオリオールズ流。カブス3連戦は8-9、3-10、0-8といいとこなしのぼろ負けでしたが、7回裏のこのときはみんな立ちあがって手拍子したり歌ったり。わたしも半分やけっぱちながら、いっしょに盛りあがりました。楽しかった~! 

 

前半戦もたついていたカブスに、まざまざと実力差を見せつけられてしまったくやしい3連戦でしたが、それでもボールパークの体験は思った以上に楽しかった。できればまたカムデンヤーズや、そのほかの球場を訪ねて、こんどこそオリオールズの勝利を目に焼きつけたいなあと心から思いました。

 

ところで、この日の夜、ボルティモアの「Azumi」という、店員にも客にもほとんど日本人のいない日本食レストランにいったのですが、ウェイターのお兄さんと雑談していたら、「オリオールズの選手もよく来ますよ。トランボとか、マチャドとか」と言うではないですか。そして食事をしていたら夫が「あんたのうしろにすごいイケメンのお兄さんがいる」というのです。そっと振り返って見たら、昨年ルール5ドラフトでレイズから移籍してきたジョーイ・リカードくん! (いっしょに食事をしている、こちらに背中を向けている人がトランボに見えたので、思わず「リカードとトランボが!」なんて舞いあがってしまいましたが、トランボさんのほうは人違いでした(笑))サインをもらおうか、写真を撮らせてもらおうか、なんて発狂寸前の心をぐっと押しとどめて、ダンナと席を替わってもらい、ダンナの顔を見るふりをしてリカードくんに熱い視線をそそぐわたくし(笑)。

 

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通路ひとつはさんだ、声が聞こえるくらいの位置にこんな人(インタビュー動画をどうぞ!)がいたらやばくないですか? 目が青くて(いや、よく見るとグレー?)吸いこまれそうでしたよ(笑)。なぜか「WBC」っていう一語だけがはっきり聞こえました。

 

カムデンヤーズに心を残しながらニュージャージーに戻り、レンジャーズ戦はまたTVで見ているのですが、まるでカブス戦のうっぷんを晴らすかのように、一昨日3-1、昨日12-1と快勝。もう、なんなのー(>_<) 勝つのはうれしいけど、せめてティルマンかバンディのひとりを土日に回してほしかったよ。土曜日なんか4万人入ってたのに……。

 

でもまあ、これが今年のオリオールズなんでしょう。現在44勝49敗で東地区4位。ついにピーター・アンジェロスオーナーが、ブリトン、ブラック、オデイのリリーフ陣を放出してもよしというゴーサインを出したそうです。

わたしは7月28日までこちらにいる予定。こっちにいるあいだにトレードが成立するか、あるいはちょうど日本に帰るころ動きがあるか。ブリトンはFAまでまだ1年あるはずなので、中途半端なプロスペクトで妥協せず、売るなら高値で売り抜けてほしい。残念だけど、今はそう思ってます。