Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

オリオールズの2017年が開幕

4月3日(月:現地)オリオールズの2017年シーズンが、本拠地カムデンヤーズで幕をあけました。

  

「オレンジカーペット」を走って登場するオリオールズ独特の開幕セレモニーではジョーンズ、マチャド、ブリトンへの拍手が特に大きかったです。キム・ヒョンスは、昨年は、キャンプ大不振でロスター入りのときもめたこともあって、ブーイングが出たりもしましたが、昨シーズンしっかりした成績を残したので、今年は盛大な拍手をもらいました。よかったね。最後のJJハーディーの紹介ではファンもみんな声をそろえて「J・J・ハーディー!」。いいな。わたしもやりたい(笑)→動画もどうぞ。

 

当ブログ、冬のあいだすっかり休眠してまして、ロスターの出入りなどもぜんぜん書き留めていなかったので、そこらへんもざっとさらいながら、開幕ロスターを記しておきます。

 

【捕手】2人

 

ウェリントン・カスティーヨ

ケイレブ・ジョセフ

 

マット・ウィーターズがFAでナショナルズに移籍し(寂)ウェリントン・カスティーヨをFAで獲得しました。2017年は600万ドル。ウィーターズが契約先を見つけるのにだいぶ苦労し(きまったのは2月に入ってから)、それでも1500万ドルのサラリーを勝ち取ったことを思うとだいぶお得と言えるかもしれません。WBCではマチャドと同じドミニカ代表として、打つほうでもよく活躍していました。

 

ケイレブ・ジョセフは、昨年はケガもあって(ファウルチップでこうがん破裂という……(>_<))打棒がふるわず、132打数で打点なしという不名誉な記録を残してしまったのですが、守備面ではカスティーヨより上と言われています(→FanGraphsの記事)。今年のオープン戦でもたしか打点2ぐらいで、あまり打ててはいないのですが、カスティーヨのバックアップをしながら、バッティングのほうももう少し本来のものを取り戻してほしいです。

 

内野手】5人

 

マニー・マチャド

JJハーディー

ジョナサン・スコープ

クリス・デイヴィス

ライアン・フラハティー

 

ハーディーはぎっくり腰でキャンプは少し出遅れていましたが、開幕戦には無事に出場。昨年と今季の打席数が合計 1150に達すれば来季の自動オプションが発動するそうですが、昨年はケガで438打席しか立たなかったので、数字的にはほぼ無理だろうとのこと。1400万ドルのチームオプションもありますが、まあそういうことを抜きにしても、グラウンドの司令塔であるハーディーが健康で出続けることは、チームにとっても大切です。

 

スコープは、WBC日本戦でHRを打つなど大活躍。でも翌日のニュースではほぼカットされてました(^_^;;

日本戦以外ではあまり打てていなかったのですが、シモンズとの併殺コンビはオランダの大きな強みでした。オリオールズでもまずは頼りになる守備を。そして昨年HR25本のパワーに、ちょびっとの選球眼が加わるといいな。

 

デイヴィスは昨シーズン初めに左手の親指を脱臼し、その影響が1年中尾を引いたとシーズンオフに初めて明かしました(MASN)。左打者にとっては押し込むほうの手ですから、パワーダウンもむべなるかな。それでもHR38本打ったんだからすごいといえばすごいのですが。今年はその故障もすっかり癒えたそうなので、期待したいところです。

 

マチャドは、WBCの一次ラウンドでMVPを獲得。二次ラウンドでは、なんといってもあのアダム・ジョーンズにHRをもぎとられたシーンが一番印象に残ってますが、とにかく3月から彼のプレーを見られたのはうれしいことでした。

そして今日も、このプレー。

 

 

は~。何度でもリピできる(^-^) ただ、左手を内側にかなり折り曲げてしまったので、試合後はがっつりアイシングしていたようです。幸い今日は試合がないので(へんな日程ですよね)、一日しっかり休めて悪化させないようにしてください。

マチャドは、18年オフにFAになります。そのため、もしオリオールズの成績がふるわなければ今夏にもトレードするんじゃないかといった気の早い言説もありますが、今年はないだろうな。なんとかエクステンションをと心から願ってはいますが、財政的に厳しいのもよくわかってる……でもそのことを考えたら、今、目の前にいるマチャドのプレーを楽しめなくなるので、将来のことは切り離して今年のマチャドを愛でたいと思います。

 

【外野手】7人

 

アダム・ジョーンズ

キム・ヒョンス

セス・スミス

マーク・トランボ

ジョーイ・リカード

トレイ・マンシーニ

クレイグ・ジェントリー

 

さっきマチャドのところでも触れましたが、アダム・ジョーンズは、WBCではアメリカチームのキャプテンとしてがんばりました。優勝おめでとう! やはりなんといってもペトコパークでのHRキャッチですね~。

  

WBCのカラフルなマークの真ん前で、観客の手には星条旗。演出してもなかなかこうは行かないんじゃないかというほどよくできた絵です。しかも観客ひとりひとりの表情が生き生きしていて、左から3人めのやけにクールな表情の人がおもしろいと話題になったりもしました(笑)。

 

ジョーンズはサンディエゴ出身なので、あの試合はまさに地元。ジョーンズ自身にとっても特別な思い出になったことでしょう。翌日のニュースでだいぶ流れたようなので、アメリカの一般の人たちが初めて「WBC」に目を向けた瞬間にもなったんじゃないかと思います。

 

セス・スミスは1月にヨバニ・ガヤードとのトレードでマリナーズから移籍してきました。開幕戦では1番ライト。足が速いイメージはなかったんですが、オリオールズでは何でもありです(笑)。正直、彼のことは「発音の難しい人」というぐらいしか知らないのでこれからの活躍を楽しみにしてます。

 

あとキャンプで目立ってマイナー契約からロスター入りしたのがクレイグ・ジェントリー。もちろん世に言う「ばりばりのメジャーリーガー」だったわけなので、驚きではないのですが。2年間脳しんとうの後遺症に悩まされていたのだそうですね。知らなかった。足が速く守備もいいので、オリオールズの欠けた部分を補うピースになってほしいです。

 

トレイ・マンシーニは、昨年セプテンバーコールアップで初昇格したプロスペクト。他球団のスカウトからも、オリオールズの野手のプロスペクトではマンシーニがひとり図抜けていると言われるほどバッティングでは卓越したものがあり、昨年は5試合で3HRを打って、その片鱗を見せました。一塁専でしたがオフに外野の練習を始めて今季は外野手登録。開幕戦では代打でセンター前ヒットを打ちました。一塁にはデイヴィスがいるし、外野も混み合ってるので、ロスターの都合だけで今季は上がったり下がったりするかもしれないけれど、いつの間にか中心的な存在になってそうな気もします。

 

マーク・トランボは、FAでどこかとるでしょうと思ったら意外にあまり声がかからず。けっきょく1月末にオリオールズと3年契約(総額3750万ドル)を結びました。昨年のHRキングだし、クオリファイング・オファーの額が1600万ドルだったことを考えると、年1200万ドル強というのはお買い得に思えます。

そして開幕戦は5番DHでサヨナラHR! 今さらながら、戻ってきてくれてありがとう。

 

 

それにしても外野手7人ってね……(^_^;; 現在のオリオールズの弱点ではあるので、打てるやつ、守れるやつ、走れるやつをこうやってパズルのように組み合わせながら1年間やれたら最高なのですが、4人め、5人めの先発が必要になる時期には誰か落とさざるを得なくなります。ジェントリーはオプションがありませんから、やはりワリを食うのはリカードマンシーニかな。キャンプが終わっても競争は続きます。

 

【先発投手】3人

 

ケヴィン・ゴーズマン

ディラン・バンディ

ウバルド・ヒメネス

 

開幕3戦めまでに休みが2日という変則日程のおかげで、4人めの先発が必要になるのが9日、5人めが必要になるのが15日とされています。4人めには風邪でDLスタートのウェイド・マイリーが来る予定。もう体調は万全で、近々2Aで調整登板の予定。15日に昇格するのは2月に金銭トレードでメッツから移籍したガブリエル・ユノアか、昨年4月にやはり金銭トレードでカージナルスから移籍した左腕ジェイソン・アキーノのどちらかになる予定。ふたりともオープン戦好調だったので、15日に昇格しなくても、今季のいろいろな局面で何度か先発することになるでしょう。いつの間にかふたりそろってローテ入りしていても驚きません(笑)。

 

ゴーズマンは開幕戦5回1/3、5安打4四球2失点。103球というのがね。もう少し制球をよくしてイニング数を投げてほしいですが、開幕戦は特殊だし、成熟ぶりは見られます。2戦目に投げるバンディは、力投型で2巡め以降に打ち込まれる場面が目立つので、スタミナや配球など、今年はいろいろ経験を積む一年になりそう。カットボールも解禁したようだし、とにかく健康で投げ続けてほしいです。

 

ブルペン】8人

 

ザック・ブリトン

ダレン・オデイ

ブラッド・ブラック

マイカル・ギブンズ

ドニー・ハート

タイラー・ウィルソン

ヴィダル・ヌーニョ

オリバー・ドレイク

 

ブリトンは開幕戦でさっそく回またぎして2イニング投げ、「きょうはショウォルターも出し惜しみしなかったね」と、昨年のプレーオフ以来定番となっているジョークがまた注がれたわけですが、去年のあれは敵地ですから……ってかいいんですよ、もう。たしかにショウォルター監督は、ときどき保守的な采配をすることがありますが、どん底だったチームを建て直し、毎年最下位予想される中、過去5年間アメリカン・リーグ最多の勝ち星を挙げているんですから、ファンはもう気にしてません。

 

じつはブリトンは、キャンプで脇腹の張りを訴えてスロー調整だったので、きのうもまだ制球に若干のばらつきが見られるような感じでした。でもシンカーは健在。昨年のような完璧な投球ができるかどうかはわかりませんが、故障さえなければ頼れるクローザーであり続けるでしょう。

 

ダレン・オデイは開幕直前に風邪をひき、ことによるとDLもあるかも……。快方には向かっているようです。

総じてブルペンは若く、オプションを持っている人が増えたので、また3A監督ロン・ジョンソンとショウォルター監督のホットラインがフル回転する一年になりそうです。

 

【DL】

 

ウェイド・マイリー(LHP)

クリス・ティルマン(RHP)

アンソニー・サンタンデル(OF)

 

先ほども記したようにマイリーは9日にDLから復帰予定。

ティルマンは昨年からかかえている肩痛がオフに悪化。キャンプ中にも一度痛みがぶり返して復帰予定が延びました。4月1日にブルペン入りして翌日も痛みがなかったので、8日にはバッティング練習で投げる予定。順調に進めば5月初めには復帰できると言われています。

 

サンタンデルは昨年のルール5ドラフトでインディアンス傘下から獲得した外野手。22歳。昨年は1Aで.290/.368/.494、二塁打42本、HR20本、打点95という魅力的な数字を残していますが、秋に右肩の手術を受けて回復途中な上、キャンプではひじに張りも出ていました。上でも書いたように、チームの弱点である外野は目下混み合っていて、もうひとりルール5で指名したタバレスはけっきょくレッドソックスに返却したので、DLスタートでゆっくり調整させたほうが都合がいいのはたしか。そうは言っても、秋までずっとDLというわけにもいかないだろうし、キープするのはなかなか難しいかもしれません。

 

こうしておさらいしてみると、オリオールズは今年もあちこちから目立たないピースをひっぱってきて、穴を埋めつつ、そこそこのチームにはなっているなと思います。先発陣がどれくらい持ちこたえるか、ブリトンを初めとするリリーフ陣がどれだけ安定した成績を残せるかが鍵かな。

マチャド、ジョーンズを初め、コアである選手の多くがFAになる2018年オフのことはほんと考えたくないんだけど、頭の隅にはありつづけるのがMLBチームを応援する上でのつらいところ。でもとりあえず今年は初の聖地巡礼が実現しそうなので(7月のカブス戦を見にいきます!)オリオールズにもがんばってほしいし、自分も元気でいなくちゃいけません。

ブログの更新はあまりしないと思いますが(おい!)ツイッターではうるさいほど応援してます。

今年もMLBを楽しみましょう!