Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Arizona Fall League: 田中良平など

メジャーリーグプレーオフたけなわで、さすがにネタがないオリオールズ

一方、上原のほうは、報知新聞にプレーオフの寸評(「上原が見た」)を不定期連載中で、“自分も早く投げたい”という、うずうずする気持ちをそこここにのぞかせてくれている。そんなわけでなんとなく安心してブログの更新もゆったりペースに……オフシーズンはこんな具合になると思いますが、ホソボソと続けてまいりますのでお見捨てなく。

◎アリゾナ秋季リーグ(AFL:Arizona Fall League)始まる。

他ブログで、もっと包括的なレポもあるようだけれど、ここではオリオールズの選手が加わっているフェニックス・デザート・ドッグズ(すごい名前)の話題を。

10月13日(現地)に、メサ・ソーラー・ソックスとAFL開幕戦。10対6でメサが勝利。(Box)

フェニックスの開幕投手は、なんとオリオールズから参加している田中良平。成績は3安打、1失点、三振4、四死球0。初回にHRを打たれて、運悪くそのまま敗戦投手になったようだが、41球中34球がストライクということで、制球のよい落ちついたピッチングだったことがうかがえる。ほかには日ハムのドラフト3位ルーキー矢貫俊之投手が、2回を投げて2安打1四球、失点0の成績。田中投手とは年が1つしか違わない(田中投手のほうが上)ようなので、お互いに刺激しあう部分もあるだろう。ドラ1でプロ入りし、戦力外を経て米国にわたった田中投手と社会人からプロ入りしたばかりの矢貫投手がアリゾナの地でめぐりあって何を語りあうのか……興味あるなあ。なお、日本人ではもうひとり、楽天片山博視投手もこのチームに参加している模様。

オリオールズベンチコーチを解雇。あとのコーチ陣はそのまま残留。

bench coach は、日本ではヘッドコーチに相当するのですね。そのデイブ・ジョースとは来季の契約を結ばないと発表。理由はchemistry thing (相性の問題)と推察されている。あとのコーチ陣はそのまま。

しかし、若手投手陣の育成で評価を得たクラニッツ投手コーチや、オリオールズコーチ歴が来年で12年連続となるクロウリー打撃コーチはともかく、走塁ミスが多くてたびたびやり玉にあげられた三塁コーチなどもそのまま残留なんだなあ。日本では、成績が悪かったり問題が生じたりすれば「とにかく謝る」「それですまなければささっと辞めて、また時機を待つ」というのが昨今の「責任」の取り方であり「刷新」の方法(善し悪しはともかく)なので、このオリオールズのあり方には「へえ」というちょっとしたカルチャーショック的驚きが。でも監督を残したのだから、ほかをむやみに変えてまた一から関係を築き直すのは面倒だしリスクも大きいということなのだろう。はたして同じメンバーでチームカルチャーを変えていくことができるのか。かなり難しいような気もするけれど、監督次第ではあるだろう。注目したい。

◎3A投手コーチ、マイク・グリフィン、O's若手投手陣を語る

1999年から2007年までレッドソックスのマイナー組織で投手コーチを務めて、レスター、デルカーメン、パペルボン、バックホルツといった投手たちの育成にあたり、2008年からオリオールズ2A、3Aの投手コーチを務めているグリフィン氏が、今年メジャーデビューを果たしたティルマン、バーゲセン、ヘルナンデス、バーケンについてmasn で語っていたので、一部をご紹介。(Melewski ブログ10/14)

-この4人(ティルマンら)は、ボストンの当時の若手(レスターら)よりも飲みこみが早いくらいだ。だからメジャーへの昇格も早かった。

(O'sの4人もボストンの投手陣ぐらいになれる?)

-そのチャンスは充分にあるし、そうなってほしい。ここまで来れば、あとは本人たちの努力次第だ。

-4人ともそれぞれ個性がちがう。わたしの仕事はそれをできるだけ早く見きわめることだ。そうすれば選手のほうもわたしを信頼してくれるからね。そういう信頼関係があって初めて、選手はコーチが教えたことを自分のものにできる。

-去年、わたしは彼らをけしかけたんだ。互いを利用しあえ、競い合っていいライバルになれと。彼らはそれを真剣に受け止めて実践してくれた。たとえばティルマンがブルペンで投げるときには、他の連中がうしろで見つめる。つぎのやつが投げるときには、こんどはティルマンが見つめる。そのあと互いに批評しあう。そうやって切磋琢磨しあってきたのだから、彼らが今、みなメジャーにいるのも不思議ではないよ。

オリオールズは、(FA市場に参入する財力が限られていることもあるが)、とにかく育成に必死でそれなりの成果もあげつつある。とはいえ、まだボストン投手陣には及ばない……今年出た芽が来年花を咲かせるか。バーケンやヘルナンデスなど、苦労した若手が大化けするか。

さらにはクローザーをどうするか、噂されているようにHRバッターを補強で取るかなど、オフの動きもまた見守っていきたいと思います。