Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Flat Brimmed Sherrill: LCS こぼれ話(AFL追記あり)

ネタがないのでゆるゆる更新しますと言ったときにかぎって、またすぐに更新したりして。オリオールズからドジャースに移籍したシェリルをめぐるこぼれ話+α……。

前回のエントリのコメントでも書いたけれど、今日のLCS(リーグチャンピオンシップ・シリーズ)初戦のシェリルは哀しかった。5対4と1点差の8回に出てきて、「お、シェリル、お久しぶり」と思う間もなく四球、四球、HRであっというまに4点差。あちゃ~! あまりに見なれた光景にクラクラして、いったんはチャンネルを回したけれど、どこぞのチームとちがって(?)8回裏にまた2点差まで追いすがったドジャースはえらかった。とはいえ、やはりシェリルの喫した3ランは重く、けっきょく8-6。ううむ、もったいない。

シェリルは、ドジャースに移籍してからひげをはやし、防御率も0.65とずいぶんよくなって(前半戦O’sでの成績は2.40。けっして悪くはないが……)、見違えたなーと思っていたのだが、やはり綱渡りの本性は変わっていなかったか(今日は綱から落ちたけど)。

もうひとつ「変わってない!」と思ったのが帽子のつば。今日などは、容貌よりもまず帽子を見て「あ、シェリルだ」と思ったくらい(笑)

じつは彼は帽子のつばを曲げずにかぶることで有名で、"flat-brimmed Sherrill"(帽子のつばが平らなシェリル)というニックネームがあるほどなのだ。

トレードが決まったときの〈ボルチモア・サン〉の書き出しも"Closer George Sherrill, whose flat-brimmed cap and ninth-inning tightrope act made him a fan and club favorite in his two seasons in Baltimore, was dealt to the Los Angeles Dodgers"(つばの平たい帽子と9回の綱渡り投球で、2シーズンにわたりボルチモアのファンとチームメートに愛されたクローザー、ジョージ・シェリルが、ロサンジェルスドジャースにトレードされた。2009.7.31)というものだった。

こちらのwiki(英語版)によれば、この独特のスタイルは独自性の表明なのだとか(写真もあるのでごらんください。残念ながら日本語版のウィキには帽子に触れた部分はない模様)。

まあたしかに、マリナーズオリオールズドジャースと渡り歩いてユニフォームは変われど、帽子のつばを見ればシェリルだとピンと来るのは、なんかちょっとおもしろい。

いや、でも、あの綱渡りが(今日は落下しましたが←しつこい)充分本人であることを証明してるけど(--;; 

次のチャンスがあったら、ぜひ新しいシェリル(防御率0.65のほう)を見せてもらいたい。

そういえば、今日勝ったフィリーズに地区シリーズで負けたロッキーズのクローザー、ヒューストン・ストリートのコメントがmasnのクバトコ・ブログに出ていた。ストリートは、チームをプレーオフに導いたクローザーだったが、地区シリーズでは2敗。最後の試合も8回裏に味方が3点取って逆転したあと、3点を取り返されて負けるというつらいものだった。

"The lazy step for me would be to walk out of here with my tail between my legs and tears coming down my face, then go home and lay in bed for two weeks," Street said. "I think it's foolish to forget. I think it's also foolish to keep it with you. This game is played by men. Take responsibility. When you get beat, you get beat."

「いちばんダメなのは、しょんぼりと涙を流しながら球場をあとにし、家に帰って2週間ベッドで過ごす、という態度だろう。忘れるなんて馬鹿げている。でも引きずるのもだめだ。野球は男と男の闘いだ。責任を取らなきゃいけない。負けたものは負けたんだから」

かっこいい。

ロッキーズのオフィシャルサイトの記事を読むと、最終戦のあとすぐ、ストリートは自分の打たれた場面のビデオを見て、自分がどこへ投げたのか、打たれたのは何がいけなかったのかを振り返ったそうだ。すごい精神力。

上原も自分のブログに書いていたが、クローザーというのは抑えて当たり前、打たれたときしかニュースにならない世界。ほんとうに厳しい商売だと思う。

だからこそ、ときに、打たれたクローザーの言葉に耳を傾けるのもいい。そこには人生の重みが詰まっている。

シェリル(クローザーじゃないけど)、つぎはがんばれ!

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(追記)アリゾナ秋季リーグ10/15

フェニックス・デザート・ドッグズ9-スコッツデール・スコーピオンズ

シェリルとのトレードでオリオールズに来た23歳の三塁手、ジョシュ・ベルが3打数1安打(ツーベース)1打点。打った相手はなんと巨人の辻内だった。日本人選手の成績も簡単に。

フェニックス

・片山(楽天)1回、無安打、無失点、1四球、1三振

スコッツデール

・辻内(巨人)1/3回、4安打、2四球、三振0、失点3

・村田●(巨人:上原の大体大の後輩)1回2/3、1安打(HR)、1四球、三振3、失点2

 辻内、村田はそれぞれ初登板。慣れない大変さもあるだろうが、辻内の28球中ストライク13球というのを見ると、かなり苦しいなと思ってしまう。(村田は27-18)。せっかく期待されて派遣してもらっているのだから、がんばってほしい。