Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Trembly on Koji: オフのコウジ

珍しく2エントリ連続投稿。ケビン・ミルウッドとクリス・レイのトレードについては前記事で扱っています。こちらでは久しぶりに上原メインのお話を(新しい情報はないけれど)。

上原は、斉木翔太くんのいた東海大学付属病院の院内学級訪問(with 越智くん、東野くん)など、忙しくオフの行事をこなしている模様。先日テレビ東京で放映されたドキュメンタリーでは、ボルチモアでのリハビリの様子もちらっと映された。バーベルを持ってのスクワットや重りを持ってのシャドーピッチング。黙々とこなしていた……のだけど、ほんとうにトレーニング場面はちらっとで、謎の再現VTRとかはいいから、もうちょっと今の上原を見せてほしかったなあ(^_^;;……でも、まあ、贅沢言っちゃいけませんね。うんうん。

上原がキャッチボール解禁になったという情報は、ちゃんとMASNでも「日本発のニュース」として報じられ、またウィンター・ミーティングの初っ端には久しぶりにトレンブリー監督も上原についてコメントしていた。

12月7日のクバトコブログからその部分をご紹介――

「Q:コウジ・ウエハラをクローザーとして使う可能性は?

A:(かなり間を置いて)正直なところ、コウジについてはなんと言っていいかわからない。まずスプリングトレーニングでケガが治っているかどうかを確認し、それからどのポジションに置くのがベストかを考えることになるだろう。ケガでシーズンを終えたから、現時点でコメントするのは難しい。」

さらにキャッチボール解禁に関してのメディカル・レポートなども受けとっていないとのこと。

うむ。端的に言って、今季は監督の信頼を勝ち得る前に終わってしまったということなのだと思う。だからスプリングトレーニングがとても大切。しかし同時に、そこが目標ではなくあくまでも開幕から1年投げることが目標だから、WBCのときのように2月3月にピークを持っていくような作り方をしても仕方がない。でも、この辺はもちろんだれよりも上原自身が一番よくわかっていることだから、大丈夫でしょう。

ただ、上原の今季終了が決まったときの首脳陣とのやりとりや、今の監督のコメントなどを見ても、正直、まだまだコミュニケーションが取り切れていない部分があるように思えて、少しだけ気になっている。上原にしてみれば、自分の状況がどうなるかわからないときに何も言いようがない、というのが本音だと思うけれど、そういうときこそ自分の考えや体の状態をていねいに伝えて、監督に心理的な安心感を与えてあげてほしい。日本にいる外国人選手を見てもわかるように、文化の違う人同士は、しつこいほど「今何を考えているか」を伝え合わないと、どうしてもすれ違いが生じてしまうので。スプリングトレーニングで急ごしらえを要求されたりせずにすむように、自分なりの見通しを通訳さんを通じてしっかり伝えてほしいと願っております。

先日のドキュメンタリーで、ボルチモアの自宅近くの公園でトレーニングを積んでいると話していた上原。それを見て、巨人で2年めの不本意なシーズンを終えたあとだったか(いや、その次の年かな?)、江川さんとの対談を軸にした番組のなかで、故郷寝屋川の公園を散歩していた上原の姿を思い出した。不振のとき、どん底に落ちたとき、設備の整ったぴかぴかのトレーニング施設じゃなく、草の生えた人気(ひとけ)もまばらな公園に行くというのが、やはり上原に似つかわしい。もちろんケガを治すことが大前提ではあるけれど、来季はきっと復活すると信じている。

さいごに――

昨日、赤星選手の引退の報に接して、とても驚いたし、ショックを受けた。ライバルチーム阪神の、いちばん塁に出したくない選手。「うるさくていやな」選手だったけど、そういう意識というのは、ひっくり返すととても「好き」に近い感情なんだと昨日気がついた。

自分だけのために楽しくやるスポーツは健康増進につながることが多いけれど、人に見せるため、観客を魅了するために全身全霊をかけるスポーツ選手は、ほんとうに身を削り、命を削って戦っているんだとあらためて思いしらされた。赤星選手のファンは、そして赤星選手自身はどんなに悲しくてくやしいだろう。そう思うとなんともたまらない気持ちで、「お疲れさま」とか「ありがとう」とか、簡単な言葉でまとめる気にはなれないのだけれど、長い人生を考えるとき、このつらさが種となって大きな花を咲かせる日がきっと来るだろうと信じたい。まずはできるかぎり傷を癒して、かならずやまた野球界にカムバックしてください。