O's Win!: 上原初セーブ
上原 1回 打者3人 被安打1 三振0 四死球0 初セーブ!
やっと勝った、オリオールズ。これでオープン戦3勝め。今日はナリーグチャンピオンフィリーズ相手にブライアン・マトゥスが5回1失点のナイスピッチング。なんとこの春、オリオールズの先発投手が5回を投げきったのは、11試合めにして今日が初めてなのだ。(それってどうよ?)
いやあ、先発がいいと試合が落ちつくなあ。しみじみ。
もっとも、マトゥスが3対1とリードしてマウンドを降りたあと、セットアッパー候補のジム・ジョンソンが1回被安打3、2四死球という乱調で同点にされ、マトゥスくんの勝ちを消してしまったようなのだけれど。ジム・ジョンソンはこの春、非常に不安定なピッチングを続けている。またクローザーで取ったゴンザレスは、軽い背中の張りを訴えて、今日はBスクワッドのゲームを途中でしりぞいている。
そんななか、上原が4度め登板も無失点に終えて初セーブ。ヒット1本打たれるも、最後はライトのミゲル・アブレイユがライナーで飛びだしたランナーを刺し、ゲッツーでの試合終了だったようだ。詳細はまたわかったら追記します。
バッターでは、アダム・ジョーンズとニック・マーケイキスが好調な打撃を続けているのが頼もしい。あとはルーク・スコットと。
腰痛に悩むブライアン・ロバーツは、チームを離脱してボルチモアに戻り、ジョンズ・ホプキンズ大病院で硬膜外麻酔注射を受けるとのこと。心配。
ということで、わたしの今の望みとしては、
1 マトゥスぐらいの落ちついたピッチングを少なくともあとひとりぐらいの先発投手にしてほしい。
2 ロバーツは無理に開幕に間に合わせなくていいから、できれば4月中に戻ってきてほしい。
3 そしてなにより上原が今の体調、調子を維持して、クローザーを奪うぐらいの働きをしてほしい。(というか、そうなりつつある?)
というところ。
しかし、オープン戦とはいえ、ひとつ勝つと気分が違うなあ。(ベイスターズも勝ちましたね。よかった。←なにげに気にしていた。)
ところで、きのう14日、〈ボルチモア・サン〉に久々、上原の記事が載ったので、ご紹介。さほど中身のある記事ではないので(失礼!)要約でもと思ったが、今季はフィーチャーされることが少ないので(しかも、その記事の中身も「上原への注目度が低い」というもの。なんちゅうこっちゃ(^_^;;)、ざっと大まかに訳しました。興味のある方はどうぞ。
3月14日 ボルチモア・サン電子版 ジェフ・ズレビック記者 元記事はこちら
上原浩治はボールを握ると、ワインドアップし、飛び跳ねるようにボールを投げた。リック・クラニッツ投手コーチと、アラン・ダン、ブルペンコーチが見守る前で、35球のブルペン投球だ。
この春季キャンプでは、大報道陣が上原の一挙手一投足を追うという光景は見られない。昨年は日本のマスコミが大挙してキャンプ地に押し寄せたが、エド・スミススタジアムにその姿はまばらだ。上原がチームメートやアメリカ人記者から物珍しそうに見られることもない。
平常どおりの、落ちついたキャンプを過ごす上原。今年、先発からリリーフへと配置転換されたが、そのことも昨年ほど騒がれてはいない。
上原は、まるで招待選手のような口ぶりで、メジャーに居場所を勝ち取りたいと語る。
「いいピッチャーがたくさんいますからね。安泰だとは思っていません。いい働きをしないと」
だがケガさえなければ、オープン戦の投球内容にかかわらず、開幕メンバーに入るのは確実だ。クローザーのマイク・ゴンザレスにつなげるセットアッパーの役割を担うことになる。
ここまでの成績も上々だ。オープン戦3イニングの登板で相手を1安打無失点におさえ、3三振を奪っている(注:14日現在)。だが首脳陣は、実戦以上にブルペンでの球の切れと動きに感銘を受けている。
「球にイキのよさが戻ってきた」とデーブ・トレンブリー監督。「フォームにも勢いがある。ここまではとてもいい」
(中略:昨年の経緯)
昨シーズン、ケガをしてからの時期について上原は「ぜんぜん楽しくなかった」と語る。しかしもともと陽気でチームメートとじゃれ合うのが好きな性格だ。今春はその明るさを取りもどしている。
(中略:日本での成績、オリオールズとの契約など)
上原は、先発への未練をもらしながらも、リリーフという役割を受け入れている。
「先発したいという気持ちはありますけど、チームの方針ですから。求められればなんでもしますよ。メジャーにいたいし、シーズンを通じてチームに貢献したいですから」
トレンブリー監督は、今春の上原の取り組みを評価する。
「昨年よりずっといい状態でキャンプに参加しているね。こちらのプレースタイルやコンディショニング、練習のしかたにもはるかによく馴染んでいる。昨年はまだ日本でのやり方を貫いた部分があったが、今年は違う」
練習に集中できるのも上原には好材料だ。昨年は常時10人ほどの日本人メディアがオリオールズの練習メニューを逐一追いかけ、上原の投球練習ともなれば20人前後の報道陣が集まった。上原がクラブハウスに到着した瞬間から立ち去る瞬間まで密着して、質問を浴びせつづけた。だが今年は最初の2、3日こそ多数の報道陣が集まったものの、今ではごくわずかだ。
20年以上にわたってメジャーリーグの取材を続けているスポーツニッポンの奥田秀樹通信員は、上原への注目度が低いのは他に数多くの日本人選手がいるからだと語る。
「今年はメジャーのキャンプに15人の日本人選手が参加しています。中でも松井秀喜、イチロー、松坂大輔への注目度が高い。アメリカに特派員を15人派遣できる新聞社はありませんからね」
上原は、日本ではセレブリティだ。注目されることには慣れているし、昨年も気にならなかったという。それでも今春、集中して練習に取り組めるのはありがたいと認める。コーチ陣も同意見だ。
「よく馴染んで、何にもわずらわされずにやれているね」と、クラニッツコーチはいう。「昨年は、振り返るたびに、どうでしたか、今の気持ちは、ときかれていた。彼はルーティンを大切にする男だから、ルーティンをきっちりこなせるのはいいことだ。持てる能力を発揮してくれれば、チームにとって大きな戦力になるだろう」