Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Turn it around!: 4連勝&上原復帰

いやー、どうしちゃったんでしょう。前回のエントリの翌日からオリオールズが今季初の4連勝。しかも、いずれも逆転勝ちなんて。

24日(木)vs マーリンズ 3-0から逆転。11-5○

  勝:ミルウッド(2連勝!)HR:ジョーンズ(11号)、テハダ(5号)

25 日(金)vs ナショナルズ 5-0から逆転。7-6○(相手エラーによるwalk-off)

  勝:サイモン HR:ムーア(2号)

26日(土)vs ナショナルズ 6-0から逆転。6-5○

  勝:バーケン S:サイモン(8) HR:ジョーンズ(12)

27日(日)vs ナショナルズ 3-0から逆転。4-3○

  勝:ヘルナンデス S:サイモン(9)

いくつか特筆すべきことがらを。

◎アダム・ジョーンズが8試合連続ヒット。

通算打率はまだ.271ながら、ここ10試合では.341、HR4本と、ぐっと調子をあげてきた。本来、このくらいの力はあるはず。このままぐんぐん行ってほしい。

◎連勝中はブルペンが絶好調。

 金、土、日の3日間は、リリーフ陣が12回1/3を無失点に抑えた。上向きになってきた打線とともに、逆転勝ちの最大の要因といっていい。

 土、日は、いずれもサイモンが1点差の9回を抑えてセーブを挙げている。すばらしい! また、先発から転向したジェイソン・バーケンが、過去11試合で自責1、防御率(今季通算)1.66と活躍しているのも光る。

◎マーケイキス、ピーター・アンジェロスオーナーと会談。

 連勝が始まった24日の試合前、ニック・マーケイキスがボルチモアのリトル・イタリーのレストランでオーナーと会談した。マーケイキスから求めたもので、およそ1時間ぐらいの会食だったという。

 マーケイキスは26歳。オリオールズ生え抜きの中心選手で、2009年には6年6600万ドルの長期契約を結んでいる。ふだんは物静かで、自分でも「ぼくに話しかけるより壁と話したほうが会話がはずむかもしれない」というほどだが、ブライアン・ロバーツが長期欠場中の今、チームリーダーとなれるのは自分しかいないという自覚が芽生えたのだろう。前回のエントリでも触れたように、1週間前にはチームの方向性のなさと、打撃陣の目的意識の低さを嘆いて、注目を集めていた。

 そしてこの24日の会談。マーケイキスはオーナーにチームの現状や、自分の望む方向性を訴え、会談後にはこんな発言をしている。

「ぼくはこのチームが好きだ。ぼくをドラフトしてくれたチームだし、たくさんのチャンスをくれたチームでもある。つらいときもずっとここにいつづけたし、どこへも行くつもりはない。……ここから巻き返して、勝ちはじめれば、ボルチモアはまたすばらしい野球都市になる。すばらしいファンがいるのだから。……いまはつらい時期を過ごしているけど、ここを耐え抜いていい時期が来たとき、ぼくは必ずその輪のなかにいたいんだ」

この10試合のマーケイキスの打率は.368。ことばだけではないところを示すため、必死でプレーしているのだと思う。そんな姿にチームメートが何も感じないはずはない。この連勝がすべてマーケイキスのおかげだというつもりはないけれども、チームというものが、だれかのちょっとしたひとことや、ちょっとした風通しのよさでぐんと変わるのもまた事実だと思う。

◎監督選び、ショウォルターがクローズアップされつつある? 

バレンタインは降りた。元インディアンス監督のウェッジとも面接したはずなのだが、その後あまり名前を聞かない。デンプシーはまもなく面談するはずだが、みずから「正式な面談なのかどうかわからない」とコメントしている。ショウォルターについては、かつて部下だったミルウッドが「尊敬できる人物」との談話を寄せ、ショウォルター自身も「監督の職は与えられるものではなく、勝ち取るもの。オリオールズの監督に名前があがっているのは光栄なことだ」と、前向きな姿勢を見せている。

マクフェイル球団社長は例によって、「あと2週間かもしれないし2か月かもしれないし」とマスコミを煙に巻いているが、動くとなったら意外にすばやく動く人なので、オールスター休みあたりに何かあるんじゃないかという気もする。【追記:今週、ウェッジ氏とももういちど面談するそうです。やっぱ、そう簡単に結論は出ないのかな。】

さて。

そんななか、ようやく上原が復帰した。

いや、ようやくとはいえ、思ったよりも早い復帰だったし、前回の復帰時に比べると、脚の不安がかなり解消されているようなのが心強い。(もちろん、常に頭の片隅からは離れないだろうが。)

ブルペン陣が好調ななかでの復帰だし、月曜日は試合がないので、タイミングとしては絶好かもしれない。慣らし運転から始めて、しだいに厳しい場面での起用となっていくことだろう。

願わくは7月が、チームにとっても上原にとってもターンアラウンドの月となりますように。連勝が続けば好ましいけれど、たとえそうでなくても、「また次の連勝を始めてやる」というぐらいの気概とファイトを持って全員が試合に臨むような、そんな戦いを見たいと思う。がんばれ!