Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Fire!: 上原パーフェクトリリーフ

オリオールズ3-ホワイトソックス2 ○

いや~、ホワイトソックスとの4連戦を3勝1敗。言わずにいられません、ひゃっほう!(笑)

いえいえ、けっして浮かれているわけではありませぬ。どの試合にもオリオールズの持つ問題が噴出するポイントがあって、きょうはブライアン・マトゥスが6回1失点のすばらしい投球をしたあと、7、8回を上原がパーフェクトリリーフでつなぎ、迎えた9回にクローザー(暫定)のシモンがなんと初球をHRされて同点になった。なにも初球を……それもHRなんて……(涙) いったいマトゥスくんは今季どれだけブルペンに勝ち星を消されてるんだろう。

それでも、そのあと勝つと負けるで、投手にそしてチームに与える影響は天と地ほどもの開きがある。中継がなかったので今日は速報しか見られなかったが、「これまでだったら、この展開でまちがいなく負けてるな」というところを、シモン-ゴンザレス-アルバースの継投でどうにかしのぎ、そして10回ウラ、先頭のB-Robが、クローザーのプッツの2球めをガツンと強振してサヨナラHR! 今季ロバーツ自身の初HRであり、チームにとっても初のサヨナラHR。腰痛とそれにまつわるいろいろな不調で前半を棒にふったロバーツの一打だから、ほんとうにうれしかった。彼の笑顔、とってもすてきです。(でもホームベース上でもみくちゃにされてるのを見て、思わず「ケガさせないでよ~!」とハラハラしてしまった。)

しかし、欲目たっぷりにいわせてもらえば、きょうのポイントはなんといってもマトゥスと上原の好投でありましょう。とくに7回の上原はすごかった。7番ヴィシエドを三球三振、8番ジョーンズを初球でキャッチャーフライ、9番リリブリッジは初球でピッチャーフライ。わずか5球でチェンジ。監督は、当初1回だけ投げさせるつもりだったようだが、あまりに球数が少ないので8回も続投。その8回もサードファウルフライ、ショートフライ、ショートゴロと、打球が外野に飛ばなかった。上位打線にもストレートで勝負しているし、ほんとうに調子がいいのだと思う。ちなみに今日は回の頭からだったが、今季走者を引き継いだケースでは、10人中ひとりも生還させていない。また最初の打者は20人中17人打ち取っているとのこと。すばらしい安定感。ERAは2.18。

2、3日前に球団のオフィシャルサイトに出た記事によれば、オールスター休みが大きかったと上原がコメントしていた。またトレンブリー監督が「上原は1イニング限定だし連投させられない(から使いにくい)」というようなことをたびたび表明していたのに比べ、サムエル代行もショウォルター監督も、できるだけコンディションを整えて、投げられるときはちょっと無理してでも投げてね、というスタンスなので、かえってやりやすいのだろう。

同じ記事の中でショウォルター監督はつぎのようにコメントしている。

「上原はストライクを投げられるし、左打者にはスプリットで対処できる。だからああいう(競った)場面で投げられる。いい配球だと思う」

そして一番の理解者である(とわたしが思っている)クラニッツ投手コーチも「いろいろな役割をこなせるからチームにとって大きい。それに闘志があるからね("He's got that fire in him." )」と述べている。そう、Fireですよ。これが戻ってきたことが一番大きい。

今日の試合後にも監督からちょっと面白いコメントが出た。

「ずいぶん前に上原が日本で投げるのを見たことがあるが、彼はおぼえていなかった。わたしも記憶がうすれているしね。ケガは彼の責任とは言いがたい。そしてわたしが就任してからはずっといい投球をしているから、喜んで使っている。なかなかすばらしいね。今日もほんとうは1イニングと考えていたんだが、なんだっけ5球か? あまりにも少ないから予定がくるったよ」

これからロードに出て、まだしばらくは連戦が続く。無理するなといっても無理だろうけれど、うまくコンディションを整えて、これからも監督の予定をいいほうにくるわせる存在でありつづけてほしい。