Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Slugfest!: 打撃戦制し、レイズに勝ち越し

4日(日)オリオールズ8-レイズ4 ○ 勝:ガスリー

 上原 1回 打者5人 被安打(被HR)2 2失点

5日(月)オリオールズ8-レイズ7 ○ 勝:シモン セーブ:上原

     上原 1回 打者3人 12球 2三振 6セーブめ

         

"slugfest"(打撃戦)ということばがぴったりな試合。よくぞ勝った!

 

その前にきのうの試合は、ライブ中継があると知りつつ、一日中セミナーのため外出していて見られなかった。帰りの電車で結果をチェックして、8対4と快勝しショウォルター監督が通算900勝を達成したことを知り、「やった!」と思ったのもつかの間、よくよく読んでみたら上原が9回に調整登板して今季初被弾。しかも2発もくらっているじゃあありませんか。あらら、もったいない。

ただし本人も「四球が一番嫌な場面なので、ど真ん中に置きにいった感じ。点差があれだけあるから相手も直球だと分かっているし、今日のは参考記録だね」とコメントしているように、これは厄落としのようなものですね。「ここにこう投げたら飛ばされる」という感触をつかんでおくのは悪いことではない。

きょうはデーゲームなので、深夜、1回裏2点リードしたところまでフォローして、またも後ろ髪をひかれつつ就寝。朝起きて一番に結果をチェックしたら勝っていた! しかもNHKで録画放送があるじゃあありませんか。なんて幸せな。

ということで、洗濯機を回しながら、放送を横目に見つつ、書いています。今、オリオールズが再逆転して、これからシモンが8回をつなぐところ(映画か?)。上原がアップしている姿も映っています。たいていのスポーツは中継で見なくちゃおもしろくない、と思うわたしだけれど、これは中継で見てたら痩せそうだ~(苦笑)。オリオールズファンの掲示板にも「6回7回は過呼吸になりそうだった」と書いてる人がいました。

ところでこの試合の勝ちは、再逆転したときに投げていたジム・ジョンソンではなく、8回を三者凡退にしとめたシモンについている。ジョンソンは、6回途中で登板して2ランをくらい、ティルマンの勝ちを消してしまったので、公式記録員の裁量でそうなったもよう。中継ぎがおおぜい投げた試合で、記録員の裁量が発揮されるのは見たことがあるけれども、こういうケースでも裁量で勝ち投手を選べるんだ。知らなかった。

ショウォルター監督は試合後のコメントで、「8回がキーポイントだった。もっとも9回のゾブリスト、クロフォード、ロンゴリアもかなりのキーポイントだったが」とコメントしていた。

さてその9回、上原登板。録画で見ていても緊張するわー。

レイズは8回、9回にもこまかく投手をつないで、執念で1点差を保っている。相手の打線は2、3、4番。しかもそのうちのふたりが今日は1HRずつ。

クローザー(と、監督はまだ呼んでないが)としては、究極の場面だ。

そんな中、2番ゾブリストは2-2からの6球め、フォークで空振り三振! すばらしくキレがあった。

3番クロフォードは初球のストレートを打ち上げてサードファウルフライ。これはうれしい。内野ファウルフライって、一番安心して見られる。

ここから観客は「コウジ、コウジ!」の大合唱。ううう、うれしい~(感涙)。

しかしきのうはツーアウトから二本被弾したのだ。本人も当然それは頭にあったでしょう。

4番ロンゴリアには、ストレートで空振り、ファウル、フォークで2球ボールのあと、5球め、すんばらしいアウトローのストレートで空振り三振! 

わき返る2万8千の観客。順位なんて関係ありません。新生オリオールズの戦いを確かに目の当たりにしたことを寿(ことほ)いでいるのだ。

NHKアナのコメントによれば、レイズはここまで7カード連続勝ち越し中だった。一方オリオールズがレイズに3連戦で勝ち越したのは去年の4月以来。

さらに言えば、今季、いわゆる rubber match すなわち3連戦で1勝1敗のあとの3戦めではここまで1勝しかしていない。そんなさまざまな不利な数字をひっくりかえしてよく勝った。ボストンに負け越して、「やはりAL東のチームには簡単に勝てないなあ」と弱気になりかけたところだったので、この勝ちはほんとうに大きい。

地区の中の立場で言えば、オリオールズはまさに「上位いじめ」をしているところなのだが、ショウォルター監督は、それにあたる "spoiler" (損なう者、ぶちこわす者)という言葉がきらいである。きょうは「spoil(くさらせる)の対義語はなんだ? ripe(熟する)か?」と、新しいことばをさがしていた。

そしてこう続けた。

「(上位いじめではなく)オリオールズにとって何が一番かを考えたい。そしてうちの選手たちにはプレーオフ目ざす戦いをしている相手の選手たちをよく見てほしい。われわれもいずれその立場に立ちたいとねがっているのだから。秋に野球ができることほどすばらしいものはない。みなそのためにつらいトレーニングに耐えるんだからね」

明日からはヤンキース戦。こちらは8月月間最優秀新人のマトゥスだ。がんばれ!