Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Almost, but...: スイープ目前でサヨナラ被弾(泣)

ヤンキース3-オリオールズ2●

いつものように朝イチで結果をチェック。3対2で負けというスコアを見た瞬間に「う゛っ」と思い、くわしく見るとやはり上原に負けがついていた。

あーくやしい。録画中継を見ながら、今からでもストーリーを書きかえたいと思いましたよ(^_^;;

でも仕方がない。こういうことは必ずあります。

先頭のA-Rodに、初球、真ん中低めの球を打たれてシングルヒット。

3連戦の初戦では、3人ともすべてツーストライク先行のピッチングで打ちとったので、初球からねらってきた。当然だけど、相手も対策は練っている。

第1回WBCのアメリカ戦で谷繁とバッテリーを組んだとき(そう、あのデビッドソンの誤審で負けた試合)A-Rodはインコースに弱いというデータにのっとって、初球、2球目とインコースを攻め、3球目、外に落ちるフォークでゲッツーに打ち取った話が2006年のNumberに出ておりました。でもそれはあくまでも先発投手だからできたことでもあるんだろうな。1点差の9回、ちょっとでもまちがって中に入ったら……。そこらへんがこれからの研究課題。

つぎのカノーは、すごく警戒していたバッター。ここでもストレート主体で、ファウルで追いこみ、最後はほんのわずかタイミングをずらすような球(ストレートだけど、動いてましたかね?)でセンターフライ。

解説の大島さんが「こういうときピッチャーって案外ホッとするんですよね」と言ってましたが、ホッとはしないまでも、対戦前から警戒していたバッターを打ち取れたことで、なんとか乗り切れるかも、乗り切らねば、とは思ったでしょう。

それが力みにつながったか、スウィッシャーにはストレートを2球低くはずしてツーボール。これが痛かった。3球め、アウトハイの球をがつんとひっぱたかれて、スタンドイン。サヨナラ負けを喫しました。

上原のコメント:

「一番やってはいけないホームランですからね。簡単に(ストライクを)取りにいきすぎたかなという思いもあるし、(四球で)歩かせたくなかったという思いもある。抑えは難しい。これからまた考えてやっていく」

うん。わたしは上原の才能のなかでも、修正能力には全幅の信頼を置いているので、またいろいろ考えて試して、攻め続けてくれると思います。

なにしろ今日は、フォークを1球も投げてない。

ウィーターズと組むと、かなり直球主体であることが多いです。控え捕手のクレイグ・テイタムのほうが、変化球を織り交ぜる率が多い気がします。

滑る球をまだ自在にあやつれてはいなくて、フォークは日本にいたときほど思いのままにはなってくれないみたいなので、最近は初球からフォーク、というような組み立てはめったに見ないですが、きょうのようにストレートが来るとわかっててひっぱたかれる状況はやはりキビシイので、なんとかうまくフォークを使っていってほしいです。

さて、そんなこんなでくやしい終わり方にはなったけど、なんのなんの。

ヤンキースをスイープ直前まで追いつめたんだから。もちろんできれば最高だったけど、なんというか、AL East にはっきりと名乗りをあげたというか、これまで4+1(というより5-1)みたいな位置づけだったのが、これからはそうじゃないと天下に知らしめたこの6連戦だったと思います。(ハハハ、大げさだけどマジよ。)

特にすばらしかったのが、マティス、アリエッタ、バーゲセンの若手3投手の投げっぷり。ピンチは多々ありながら、3人でヤンキース打線を自責6(だったかな)に抑えたのだからりっぱなもの。とくにマティスとバーゲセンは、今シーズン、いろいろ荒波をくぐりぬけてここまで来たので、ずいぶんたくましさが身についたように思います。トレンブリー前監督が"Cavalries"(騎兵隊)と名づけた(たぶん原監督の「若武者」と同じノリ)そのポテンシャルがようやく開花してきたかな。今季最後まで、さらに若武者ぶりに磨きをかけて、来季につなげてほしいです。

では最後に、監督と選手たちのコメントをいくつか。

ショウォルター監督:

(若手先発陣について)ストライク先行で打者を攻めつづけたのがよかった。ヤンキースのようなチームは、弱気になるとたちまちつけこんでくる。うちの選手にはつねづねそう言ってきかせているが、とくに若手投手たちには繰り返し言い続けたからね。

ヤンキースに2勝1敗。つねづね「何勝すればいいというものではない。負けるのはきらいだ」と言っているバック親分、どう受けとめるか。)

いやいや、選手たちを誇りに思っているよ。けんめいに戦って、あとツーアウトまでこぎつけたんだ。3連勝できたと思うとくやしくはあるが、野球は9回あるし、AL Eastの打線は過酷だからね。

マット・ウィーターズ

(5回の逆転ツーランについて) ノースリーだったので直球に的を絞っていた。バックが信頼して打たせてくれた(ノーサインだった)から、思いきって行けた。

(上原のピッチングについて)コウジは大丈夫だよ。クローザーならこういうことはある。どのゲームもぜんぶ勝てるわけじゃない。メジャーで最高のクローザーでも失敗することはあるんだから。ツーボールになって、スウィッシャーはストレート狙いで思いきったスイングをしてきた。でもコウジのストレートをあんなふうに打てるバッターはそんなにいない。打った相手をほめるしかない。

この3連戦、ぼくらはよく戦ったし、こういう試合をしていけばこれからも大丈夫だと思うよ。

 ウィーターズのHRも反対方向だったけど、やっぱりパワーあるなあ。彼はしろうと目に見ていても、ちょっと体が開きぎみだったりすることが多くて、まだまだ未完の大器という感じがするのだけど、きょうはすばらしかった。打撃もリードも、もっともっと経験を積み重ねて、さらに大きくなっていってほしいです。

 

 というわけで、つぎですね、つぎ。つぎが大事。

 またがんばろう。Go, Koji! Go, Birds!