Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Redemption: タイガース戦で雪辱の8セーブめ

オリオールズ6-タイガース3 ○

ふう、よかったよかった。一昨日、苦い敗戦を味わったつぎの試合ですぐ雪辱の機会が与えられ、上原はクリーンに三者凡退でその期待に応えることができた。

1番ジャクソン(今日3安打)は、1ボール2ストライクからの4球目でライトフライ。

2番ライムズは4球目で空振り三振。

3番デーモンは2球目でセンターフライ。

そして10球ともぜんぶストレート! いやあ、お見それいたしました。

ストレートを打たれたらストレートでやり返す。それでなくては本当の意味での雪辱ではない。上原の芯の強さをあらためて見せつけられた。

きょうの試合は、上原だけでなくさまざまな雪辱や失地回復の集合体でもあった。まずはシーズン途中にアスレチックスから移籍するも、なかなか先発の機会がなかったジェイク・フォックスが、5回にツーランを放って勝ち越す。「フォックスが先発の機会を求めてくさらずに練習している」という記事が、つい昨日、masnのサイトに載ったばかり。タイガース先発のガララーガからは、ここまで通算4の4だったそうで、そのデータどおり、今日は活躍した。

ところが6回裏、好投のミルウッドを支えるべきウィーターズが、デーモンのキャッチャーファウルフライを落球。ミルウッドはけっきょくデーモンを歩かせ、つぎのカブレラにツーランを打たれてしまう。最悪の展開。

これまでのオリオールズだったら、まちがいなくここからガラガラと崩れていたでしょう。じっさいミルウッドは次の打者も出塁させてさらにピンチが広がりかけたのだが、どうにか持ちこたえて同点のまま切りぬけた。これが大きかった。

7回からは継投に入り、足首ねんざから復帰して久々に登板のヘルナンデスが、最初の打者にいきなり3ベースを打たれる。ここでも「もうあかん」と思ったけれど、後続をしとめてどうにか切りぬけた。この粘り腰が新生オリオールズ、という実感。どうしてこんなことができるようになったんでしょうね?

そして直後の8回、満塁のチャンスを作って、先ほどフライを落球したウィーターズが、あわやグランドスラムという大きな犠牲フライで勝ち越し。アダム・ジョーンズもタイムリーで続き、さらに9回にも加点して、最後をコウジが締めくくったという試合でした。

ショウォルター監督のコメント:

(ウィーターズがエラーを挽回したことについて)

「ネガティブなことをひきずらずに、ページをめくって(←得意の表現)ミスを帳消しにすることが大切だ。コウジもそうだっただろう」

「今、チームには闘志(competitive fire)があふれているよ」

それから、オフィシャルサイトに出た記事 "Uehara-mania taking root in Baltimore" (ウエハラ-マニアがボルチモアで拡大中)の内容をかんたんに。出だしの文章で笑いました。

オリオールズのクローザー、コウジ・ウエハラとそのもみあげは、けっして人間離れしてるわけではない。でもこの2か月の投げっぷりを見れば、かなり超人的なのも事実だ」

このあとここまでの数字と道のりを振り返り、上原自身のコメントと、同僚のマイケル・ゴンザレス(今季、クローザーとして入団)、ショウォルター監督のコメントを紹介しています。

上原:

「いつマウンドにあがるときでも、同じ準備をしています。まわりの見方は変わったかもしれないけど、ぼくは自分のできることをするだけですから」

ゴンザレス:

「上原は球はさほど速くないが、とにかく意図したところに投げられる。(相手からすれば)137キロの速球が来て、もう来ないだろうと思うともう一度ずばっと来る。斬新だ。ガッツがあるね。あんなピッチングをするやつは、そうはいない」

ショウォルター監督:

「球速表示を見てだれもが『どうして打てないんだ?』というので、マイケル・ヤングにコウジのどこが打ちにくいのかとたずねたこともある。ウィーターズやほかの捕手陣と話をして納得したがね。中身は教えないよ(笑)。ただ、ストライクを投げられるのも大きいね」

バック親分の口グセとも言える"Turn the page."「ページをめくれ」――わたしもなんか気に入ってる(笑)。

わたしの場合は、ブログ書いてないで訳すべき本のページをめくれ、ってことかもしれませんが……(^_^;; おあとがよろしいようで。もう寝よう(根性なし)。