O's:頭脳プレーで勝利
まずはこの映像をごらんください。
最初のは今日のレイズ-ブルージェイズ戦。つぎがロイヤルズ-オリオールズ戦。同じようにボールが外野フェンスの下にはさまった状況で、ジェイズのファン・リベラはボールを取りだして返球し、中継→バックホーム、ホームタッチアウト。一方、オリオールズのアダム・ジョーンズは、浅く守っていてボールに追いつくのが遅れたこともあって、ボールがはさまっているのを見たとたん、両手を挙げて審判にアピール。協議の末エンタイトルツーベース(ground-rule double)で、いったんホームインしたランナーを二塁三塁に戻しての再開になった。
つまりどっちも正解ということ。これぞ臨機応変のお手本というか。おもしろいですねー。野球は本当に状況判断のスポーツだということがよくわかる。
オリオールズはこのあと犠牲フライで1点を許したものの、どうにか1点差のまま切りぬけ、最後はグレッグがランナーを出しながらも締めて勝利。ジョーンズのプレーが効いた。
5/5 オリオールズ3-ロイヤルズ2 ○
アリエッタが7回1失点。この前のエントリで「これできっかけをつかんでほしい」と書いたマーケイキスがタイムリーとHRで2打点。ホントに上昇してきた! 一昨日の試合でデッドボールを受けたり、守備で膝を強打したりしたらしいので心配していたけれど、打撲に負けずにがんばっている。投げるたびにマウンドから転がり落ちるゴンザレスも、調子が上がってきて今日も無失点リリーフ。逆にジム・ジョンソンが少し不安定なのが気にかかる。
ついでに連休でそのままになっていた前2試合も簡単に。
4ゲームスイープはならず。ガスリーが7回4失点。けっして悪くはなかったけど、打線がバーリーに抑えられてしまった。ガスリーの日は援護点(run support)が少なくて気の毒。
5/4 オリオールズ5-ロイヤルズ6 ●
追いついては勝ち越され、追いついては勝ち越され、けっきょく最後はリリーフ2イニングめのバーケンが力尽きてサヨナラ負け。粘りは見せたけれど残念な試合だった。
この試合、上原は8回に登板。バトラーをサードゴロ、フランコーアはオール直球の6球め、ファウルチップで三振、ベトミットは一転、フォークの連投、一球だけストレートをはさんでから最後もフォークで空振り三振。しめて15球のクリーンな投球でした。(でもハイライト見損ねて映像見てません(涙))
あー、もう、「上原が投げて勝つ試合」を見たいよー……と思わなくもないのですが、まあ贅沢はいうまい。とにかくこうして元気で投げ続けてさえくれれば、必ず勝利に貢献できるので、気長に、気長に。
そういえば今日のBOSーLAAはすさまじい試合だったのですね。出かけていたのでツイッターでアップデートを追っていただけですが、「うわあ、まだやってる」と、何度思ったことか。ふつう、日付けをまたぐと、どちらかが早々と萎えてしまうものだけど、先発投手までつぎ込んでの意地の張り合い。これで明日はデーゲームなんですか? どうやって……(^_^;; メジャーって本当に過酷だなと思ったことでした。
最後に、ちょっとした選手往来を。
◎ジェフ・フィオレンティーノ、ブレーブスマイナーへ。
昨季広島でプレーしたフィオレンティーノ(登録名フィオ)は、O'sの2Aで .250、2HR、13打点の成績だったが、トレードでブレーブス2Aへ。2004年オリオールズ3巡め指名で、2008年にはアスレチックスに所属、その後O'sに戻り、昨年は広島カープへ。ジャーニーマンであります。
◎ケビン・ミルウッド獲得は検討中も、実現性は低い?
ヤンキース3Aに所属していたものの5月までに昇格できなかったために退団の道を選んだミルウッド。昨年オリオールズで勝ち星は2勝しかあげられなかったものの、イニングイーターであることと、若手への手本となる人間性を買われて、それなりに評価は高い。でもオリオールズもこれからマティスが復帰する予定で、それなりに先発の頭数はそろっているので、現時点ではマイナー契約が濃厚。あとは本人が決めることなのでしょうが、今のところはなさそう。
◎アルフレド・シモン、先発テストへ。
祖国ドミニカで殺人罪に問われ(!)長らく拘留されていたシモン。4月に入ってから告訴取り下げ(なのかな?)が決定し、晴れて無罪放免に。しばらくサラソタでトレーニングを積んでいたが、オリオールズは先発投手が手薄な現状を見据えて、シモンを先発に回すことを決定。メジャーリーグ機構と折衝のうえ、制限リストからはずさないまま、マイナーリーグで投げさせる許可を得たとのこと。
なんか、日本だったら考えられないような状況だけど……(^_^;; でも法的に無罪になれば無罪ですから。そういえば今年は飲酒運転で逮捕とか、万引き(ではなかったようですけどね)で逮捕とか、いわゆる不祥事が多いなあ。もう少し我が身に引きつけて考えて注意せよと言いたくなります。
【おまけ】
上原ブログにも出ているけど、カンザスシティーで二グロリーグ・ミュージアムを訪れたときの写真(ジェレミー・ガスリーのツイッターより)。上原のとなりはジェイク・フォックス。意外と背ちっちゃいんだ。ごついけど。右端がガスリーで、そのとなりがセザール・イズトゥリス。イジーも小柄ですね。masnにビデオもあり。上原は冒頭にちらっと登場。インタビューもしてよ、ねえ?(笑)
【今日のBaseball English 頭脳プレー:heads-up play 野球センス:baseball instincts エンタイトルツーベース:ground-rule double 援護点:run support】