Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

バスター・ポージー今季絶望?【追記:ポージーのインタビューあり】

ショッキングなニュースでした。昨年のワールドシリーズで、そのプレーもさることながら若々しさとキュートな笑顔でわたしのハートをわしづかみにしてくれた(ミーハーですみません)SFジャイアンツのバスター・ポージーが、きのうの試合のクロスプレーでランナーと激突。重傷を負ってしまいました。

これがそのシーン。

浅いフライで、ランナーは初めから体当たりするつもりで突っ込んでますし、一方捕手のほうは振り向きざまにプレーしなくてはならないので、プロテクターをつけているとはいえ、物理的には不利な立場。とはいえ、これがプロのプレーですから、ランナーを非難するには当たらないでしょう。

でも、ツイッターではESPNの記者が、1点を守るためにこれだけのリスクを負うのでは釣り合いが取れない、いっそこういうケースでホームをブロックするのは禁止にしてほしい、とツイートしてました。実際、少年野球なんかだとブロックは禁止ですよね……まあ、プロではそうもいかないのでしょうけれども。

一夜明けて、レントゲンの他CT検査を行い、腓骨骨折(西岡選手と同じですね。ただ、もっと足首側だと思いますが)に加え、足首の靱帯の損傷が判明したもよう。(元記事:英語です)。詳しい位置などは解剖学的なことがわからないので記事を読んでもぴんとこなかったのですが、足首の三か所の靱帯に損傷が見られ、おそらくは手術になるとのこと。今、各方面の専門家に問い合わせて、もっともよい治療法を相談しているところだそうです。

この記事で話をしているグロスナー球団トレーナーによれば、フットボールなどのコンタクトスポーツの選手に多く見られるケガだとのこと。ケガをして手術を受けて復帰する選手も数多くいるし、ポージーは若くて体力もあるので大丈夫だと語っています。ただし、今季中に復帰できるかどうかなど、時期的なことを推測するのはまだ無理だと。

捕手ですし、あわてて復帰して長引かせてもよくないので、しっかり治してほしい。それにしてもSFは怪我人続出で大変ですね。

完全に回復してまたあの笑顔を見せてくれることを祈りつつ、番外編をお届けしました。

【追記】

27日付けの地元紙にポージーが地元記者3人とコンファレンスコールでインタビューを受けたときの模様が掲載されました。記事はこちら。主な内容をピックアップしておきます。(注:全訳ではありません。)

・痛みがひいたらじっとしていられなくなるかもしれないが、まだ何をしていても痛みがある。

・現時点では、今季中にもどってくるのは無理だと感じている。しかし、100%捕手として復帰するつもりだ。("Yes, 100 percent. No question.")

・カズンズ(相手選手)のことは直接知らないし、悪くいうつもりもない。今回のプレーはもう終わったことだし、ルール上問題もない。でも一般論として、このようなプレーについては、大リーグ機構も選手会も目を光らせてほしい。捕手は捕球したとき無防備な状態で、そこに全力で体当たりされる。足のケガぐらいで、首や脊椎を損傷しなかったのは幸いだった。すばやいプレーの中で、瞬間的に身構えるのはとてもむずかしい。

・捕手が完全にホームの前に立ちふさがったり、ベースを覆ったりしていれば、ランナーも体当たりするしかない。でもカズンズにはスライディングする道もあったような気がする。その中で体当たりを選んだ。(この発言の前に「今回のプレーに関してではなく、一般論として話している」と前置きしているけれども、やはり今回のプレーに対して憤懣があるのかもしれない……と、これはわたしの私見です。)

相当な痛みがあり、まだ手術法、治療法を検討中という中で、みずから球団広報を通じて今回のインタビューを実現させたというポージー。読んでみると聡明で勝ち気な人柄が伝わってきます。

捕手というポジションで、しかも足首の靱帯を複数損傷という大けがなので、復帰までの治療とリハビリには大変な苦労が伴うと思いますが、このインタビューを読んで、彼ならきっと乗りこえられるし、乗りこえて人々に勇気を与えられる存在になってほしいと思いました。

言葉に力のある選手だと感じるので、彼が発言していけば、今後、なんらかのルール改正や悪質な体当たりへの罰則などは検討されるかもしれないですね。線引きはつねに難しい問題ではありますが。

関連リンク 報知新聞蛭間記者

新人王ポージー負傷も本塁激突は減らない