Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

着火せよ!(なんでもいいから勝とうよ、ね?)

久々に大乱闘を見た。この写真もすてきすぎるので貼っておきます。野球の一場面とは思えない。

連敗ストッパーを期待されてマウンドに立ったザック・ブリトンが、なんと1回もたず、2/3回8失点というさんざんなピッチング。(試合後「今日のようなピッチングは許されない」と言っていた。次に期待してるよ、ブリトン。)

あとを受け継いだバーゲセンは0点に押さえるも、オルティスのライナーを腕に受けて途中退場。このところ何ひとついいことのないチームにとって、これでもか、これでもかとふりそそぐどしゃ降りの雨。

そんな中、10―3の9回に起きたのがこの事件。

グレッグが、オルティスの内角をえぐり、いったんはにらみ合いでベンチから選手たちが。一度収まって試合が再開したあと、初球のインコースをセンターに打ちあげ、一件落着、とだれもが思った瞬間、オルティスがグレッグに飛びかかって乱闘スタート。

オルティスが打ち上げた瞬間、グレッグがグラブで一塁を指ししめし「とっとと行けよ」みたいなことを言ったらしい【追記:グレッグのインタビューによれば、フライを打ち上げて走ろうとしなかったオルティスに向かって「走れよ!」といったらしい。】。グレッグはその瞬間に退場、飛びかかったオルティスももちろん退場。それにしても、あのオルティスに飛びかかられてパンチで応酬するグレッグは野獣です。正直いって、少し尊敬しちゃった(笑)。たぶんグレッグはきょう、ツイッターのフォロワーが増えたと思う。

映像をよく見ると、メインのふたりのほかにはピエが完全に沸騰状態になってチームメートに押さえこまれていたのと、ウィーターズがBOSのコーチ(?)にうしろから羽交い締めにされてたのが目についた(「殿中でござる!」みたいな。)

そして、ジム・ジョンソンとサルタラマッキアも退場に。これはなんですか。ケンカ両成敗のために、とかそういうことなのかしら。

面白いのは、このとき一死三塁だったんですね。オルティスのフライを捕ったアダム・ジョーンズがバックホーム。でも、その間に乱闘が始まったので、キャッチャー、ウィーターズは、かなりマウンド寄りで捕球すると、そのまま一目散に乱闘の輪の中へ。そして三塁ランナーは行方不明(笑)

このあたりの処理についてショウォルター監督がたぶんかなりゴリゴリアピールして、けっきょく三塁走者は塁を離れたからアウトということになり、変則的ダブルプレーとなった模様。まあ、試合の行方には関係なかったけど。

映像を見る限り、グレッグの3球め以外は、まあそれほど怒るような球でもなかったと思う。ましてBOSは7点もリードしていたのだから。いみじくもグレッグが試合後にこんなコメントをしていた。

「プレートの幅は17インチだ。その17インチを全部使わなければ、いつでも相手のいいようにやられる。だからぼくはインコースにも投げる。むこうは自分たちがだれよりえらいと思ってるから、すぐに文句を言う。でもむこうと同じく、こっちにもインコースに投げる権利があるんだ」

いいぞ、よく言った! さあ、このFireを明日につなげようじゃないの。

今日は上原も登板して、すっきり三者凡退の投球をしています。

でも今ちょっと出かけなくてはならないので、またあとで追記します。

グレッグのコメントがなかなか面白いのでもう少し抜粋します。

「最初の球はストライクゾーンからたいしてはずれてなかったのに、向こうは、まるで頭の近くにきたみたいに飛んでよけた。次の球はもう少し中に入って、向こうは気に入らなかったとみえてにらんできた。それでもぼくはまだインサイドを攻めた。彼がバーゲセンに対してしたように、プレートにかぶさってピッチャー返しを打つようなバッティングをさせたくないからだ。彼をアウトにとるにはインコースがベストなんだ。(中略)

うちのチームがひきさがる気などないというところを見せられたと思う。あいつらを恐れてなどいないし、180MILの給料だってなんとも思ってない。ぼくらにもここで野球をする権利があるし、勝つためにはどんなことでもするつもりだ」

今日の乱闘がこの場面だけのできごとではないこと、自チームへのいらだちも、相手への憤懣も、いろいろなものが積もり積もって爆発したんだということがよくわかります。逆に、オルティスがなんでそれに乗っかったのかが少し不思議だったりもするけど。グレッグのインコース攻めには明らかなメッセージ性を感じますね。怖じけずに同じことをできる若手がどれだけいるかはわからないけれど。

おもしろいのは、試合後のショウォルター監督がもっとカッカしてるかなと思ったら意外と冷静だったこと。あと、アダム・ジョーンズあたりも。

みなグレッグを擁護し"I'm proud of him."(決まり文句ながら)と称えると共に、この闘志を明日につなげようと言ってました。

それですぐ勝てるほど、世の中甘くはないと思うけど、このところなんの炎も感じられなかったオリオールズの選手たちが、久々に熱くなったところを見られたのは、ちょっとうれしかったかな。

それにしても、グレッグのサングラスはどこへ?(^_^;; 

上原の登板にも触れておきます。

乱闘の前、7回に登板。マクドナルドを空振り三振、ナバロをサードゴロ、エルズベリーをファーストフライで三者凡退。しめて11球のきわめて気持ちのいい登板で、ERA2.08。

今日登板したオリオールズの6投手の中で、被安打がなかったのは上原だけ。一服の清涼剤のような登板でありました。

今日は、中継中にも「トレードデッドラインが近づくにつれて上原には数多くの球団から興味が寄せられています」というコメントもあり、身辺騒がしいのも事実。

もしかしたら本人にとってはcontenderにもらわれていく方が幸せなのかもと思ったりもするんだけど……。

前にも書いたけれど、そうしたらまちがいなく今以上に投手陣は崩壊するでしょうね。2009年、シェリルをトレードしたあともひどかったし。

いっそグレッグをトレードして、後半はKojiをクローザーにしたほうが落ちつくんじゃないかという気もするのですが。

まあ、しばらくは落ちつかない気持ちですごすことになりそうです。