Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

O論二分:Kojiの去就は

トレード期限を5日後にひかえて、メジャー全体ではベルトランだ黒田だアプトンだという話が盛んだけれども、ボルチモアの話題はほぼ上原に集中してます。ここへきてマスコミのあいだでもトレードに賛成、反対と喧々囂々の様相を呈してきたので、いくつか現地の論調を紹介しておきましょう。

7月25日付 〈ボルチモア・サン〉 ダン・コナリー記者

上原、ガスリー、デレク・リーなど6人のトレード候補の価値とトレードの可能性を分析、上原がもっとも移籍の可能性が高くて確率80パーセント、続いてガスリーが60パーセントとしている。

◎上原の現時点での成績:41試合(45イニング)1勝1敗、ERA1.80 四球8、三振59

◎今季契約:3MIL。55試合登板で自動的に来シーズンのオプション(4MIL)が発動。あと14試合なのでまず確実。

◎可能性のあるトレード相手:パイレーツ、レンジャース、ツインズ、タイガース、レッズ。(他にフィリーズダイヤモンドバックス、ブルワーズのスカウトもトロントまで来ているらしい。)

◎すばらしい成績で、価値が最大限まで上昇。さらに発動確実とみられる4MILの来季オプションも魅力だといわれる。リーズナブルな価格で2012年も保有できるので。ショウォルター監督とパイプの太いレンジャースが有力との見方もある。今季は故障もなく、89マイルの「マジック・ファストボール」の威力は見逃せない。

◎ただ、ひとつたしかなのは、上原もガスリーもチームが来季の保有権をもっているので無理にトレードする必要はないということ。アンディ・マクフェイル球団社長は「われわれにとって意味のあるトレードであれば行う」と繰り返し述べている。

この少し前、7月23日には〈サン〉のズレビック記者が上原にインタビューしている。上原のコメント:

「トレードに名前があがるのはいいことだと思ってます。でもまだ噂の段階なので、あまり考えてません。

優勝を争うチームでプレーできるかどうかというのも、気にしてません。ケガせずに投げられているのがすごくうれいいので。

オリオールズは好きです。ただ勝たないとおもしろくない。それがジレンマですね」

同じくズレビック記者からはこんな驚異の数字も。

上原のメジャー通算K/BBは 6.48。これは150イニング以上投げた投手の通算成績としては1890年以降、ベストの数字である。

ちなみに今季のK/BBは7.38で、目下、アメリカンリーグの全リリーフ投手の中でトップの数字。

そんな中、MASNのクバトコ記者が「上原をトレードするのは考え物」といいだした。7月26日のブログより:

「考えれば考えるほど、コウジ・ウエハラのトレードに反対する気持ちが強まっている。ただし、見返りが非常によければ考えるかもしれないが。

上原の価値は今が絶頂だという見方もたしかにあるが、来季も4百万ドルという比較的手ごろな年俸で保有できるし、何よりブルペンにとってかけがえのない存在だ――ジム・ジョンソンが先発に転向するとなればなおさらだろう。

ウエハラをトレードすれば、オリオールズはまたオフにウエハラの代役をさがすはめになる。そしてここ最近、オリオールズの獲得したリリーバーはかなり怪しげな選手が多かった。

もちろん、チームが先発投手や一塁手のプロスペクトを必要としているのは事実だ。だからそのうち一方でも獲得できるなら、ウエハラを手放す意味もあるのかもしれないが……。(中略)

それにしてもウエハラがオリオールズ最大のトレード候補になるなんて、2009年に予見できただろうか? メジャーでの彼のキャリアは、ずいぶん劇的な転換を遂げたものだ」

これに120件のコメント(上原関連でないものも含めて)がつき、「同感! 一番いい投手をトレードするのはやめて」という意見もけっして少なくなかった。「上原とガスリーがトレードされたら、今季はもうオリオールズを見るのはやめてNFLに切り替える」なんていう意見もあれば「上原が出てきたときだけは心が落ちつくのに、いなくなったら何を楽しみにすればいいの」なんていう切実な意見もあった。

あー、上原が3人ぐらいいればいいのに。

オリオールズでセットアッパーをする上原と、クローザーをする上原、そしてcontender のチームで優勝をかけて戦う上原。

意味のないコメントなのはわかっているけど、わたしの心はそれくらい千々に乱れてます。強いチームで投げるところも見たい。でもオリオールズにもいてほしい。

「見返りが、先発の強力なプロスペクト+αなら考える。それ以外なら手放さない」というのがオリオールズのスタンスなんじゃないかと、わたしはにらんでおります。大山鳴動してなんとやら、ということもあり得るけれど、アンディ・マクフェイルも、動くときにはけっこう思いきって動く人なので、これだけトレード話が盛りあがったら、ひとりも動かさないということはないんじゃないかな。上原かガスリー、どちらかは確実に移籍するような気がします。(でも、ふたりともというのはなさそうな……。)

いずれにしても31日日曜日の午後4時が期限だそうなので、日本だと月曜日の5時ごろには結論が出てるということでしょうかね。それまでは粛々と、まな板の鯉の気持ちを味わうことにします。