Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

O's:和田と合意!

まだ正式発表されたわけではありませんが、オリオールズ和田毅投手との契約に合意したようです。小さめのトレードをのぞいて音無の構えだったウィンターミーティングの背後で、デュケット新GMはしっかり仕事をしていたもよう。しかも世間の注目がダルビッシュに一点集中するなかで。やりますなあ。

最初に報じたボルチモア・サンの記事はこちら。昨年のロッテ戦15奪三振のビデオつき。(サンは有料になってしまったのですが、1ページなら無料で読めるはず。)

まだデュケットGMは正式に合意を口にしてはいません。慎重になるのにはわけがあって、先日身体検査まで行なった韓国の鄭 大炫(チョン・デヒョン)が、結局、韓国残留を決意してしまったのです。physicalでひっかかったという憶測もあり、家族が残留を望んだという話もあり真相は不明ですが。さらには昨年の岩隈の事例もありますし、和田本人のコメントも出ていませんし。でも破談になる要素はなさそうなので、まずは先走ってよろこびたいと思います(笑)。

契約は2年総額815万ドル(約6億3600万円)+3年めのオプションという噂。オリオールズはFA投手に2年以上出すことはほぼないので、3年めのオプションがついているというだけでも高評価だなと思います。ちなみに上原の渡米時は2年1000万ドル(約9億円・出来高最高600万ドル)で、3年めのオプションはなし。また、昨年岩隈が蹴った契約は4年1525万ドルと言われています。(ポスティング料は1910万ドル:数字はいずれもwiki) 岩隈の契約も当時の代理人団野村氏が言っていたほど低くないし、むしろ4年契約なんてそうそう取れるもんじゃないんだから、本当にもったいないことをしたよなあと思います。

ちなみにオリオールズは、日本のスポーツ紙にも報じられているように、中日のチェンに対してもかなり真剣に興味を持っているようですが、今日の時点ではデュケットGMは「彼のことはあまりよく知らない」と答えています。ホンネなのか煙幕なのか。

今朝の報道にもあるように「今季、オ軍のチーム防御率は30球団中最下位の4・89で、特に先発陣は5・39と壊滅的だった」というわけで、とにかく先発の補強が最重要課題のオリオールズ

今のところ、もしガスリーをキープすればガスリーがエース格。トレードの噂も絶えずあるのですが、17敗(!)したとはいえ、毎年200イニング投げられるタフガイのガスリーを出したらあと誰がいんのよ、ということで、現時点ではキープするに1票(^_^;; 

アリエッタは右ひじ骨棘の手術を受けて可動域も完全に回復し、キャンプに間に合うとのことですが、やっぱり投げてみないことにはどうなのか不明。ブリトンは2年めですし、マトゥスは昨年ボロボロだったし、あとは上原トレードで獲得したトミー・ハンターと、先日ドジャースから獲得したイヴランド……というわけで、和田がローテで回ってくれたらこんなに心強いことはありません。あとは中4日にどう順応するか、どう故障を避けるかだけですね。

和田に期待したいことはもうひとつあります。先ほど名前を挙げた同じ左腕のブライアン・マトゥスのお手本になってほしい! 知性派同士だし、すごく似たキャラの匂いがするので、マトゥスも和田のピッチングを見るだけで勉強になるんじゃないかなあ。昨年、マトゥスは故障が原因でファストボールの威力が落ち、強く投げようとするあまりにすべての球のコントロールを乱していたように感じられるので、決して剛速球じゃない和田が次々三振を取る投球術を見れば、感じるところは大きいでしょう。

これでチェンも取れたら一気に左腕王国かぁ?(妄想。

少なくともこれで来季もBSでオリオールズ戦が放送されそうなので、それもまたうれしいです。

その他の動きを:

◎ルーク・スコットをノンテンダー

予想どおりでした。今季は肩のケガもあって、打率.220、9HR、22打点、 OPS..703と低調。シーズン終盤に離脱して手術を受けそのまま終了。その後の経過は順調ということながら、現時点では不透明ですし、今季年俸$6.4 millionからの増額は避けたいところでした。おそらくはいったんFAとして、より安い価格で契約を結び直すものと見られています。今季のルークと言えば、6月の珍しい塀際キャッチが思い出されます。こちらのエントリの動画と、その翌日の現場検証(?)写真をどうぞ。

JoJoレイエスもノンテンダー。バーゲセンには契約オファー。

レイエスは昨季終盤にTORからウェーバーでクレーム。うーん、まあ、こんなもんだろう、という働きぶりだったので。はい。バーギーはスーパー2に該当し、調停権があるのだそうで(わからないで書いてます、すみません)、契約をオファーされるかどうか注目が集まっていましたが無事オファーをゲット。デュケットGMはバーゲセンについて、今日、次のように語りました。

「わたしはブラッド・バーゲセンが気に入っている。報道で読んだことも、実際に見たものも含めて気に入っている。このチームに大いに貢献できる人材だよ。あとは本人次第だ。能力もありチャンスもあるのだから、自分でそれをつかみとってほしい」

……そんなにすごく珍しいコメントというわけじゃないのですが、デュケットって能弁ですね(笑)。なんか、前のマクフェイルGMが非常に慎重派であまり多くを語らなかったので、ちょっと新鮮です。

そんなわけで、眠ってるんじゃないかと危惧していたオリオールズがちゃんと活動していることがわかって少しホッとしました。トレードに出せる駒が少ないので、日本選手をFAで獲得するというのは、現在のオリオールズには案外、最善策なのかもしれません。

そのせいか、ポスティング移籍を目指す青木に関してもオリオールズの名前がちらっと挙がったりしていたけれど、それはないような気がしますね。センターにはアダム・ジョーンズがいるし、レフトはまだ競争状態ではあるものの、ノーラン・ライモルドと青木を比べたら、パワーでは明らかにライモルドのほうが勝りますので。ポスティング料もかかりますしね。そう考えると、野手のポスティング移籍は、年々厳しくなるなあという感想。中島か青木(または両方とも)が、がらっと評価を覆すような活躍をしてほしいものです。

あとはダルビッシュか……。代理人団に団氏が入ってるのが不安といえば不安(^_^;; ガチで取りに行くと見られていたレンジャーズも、そこまでの資金はないということで、どうも回避するんじゃないかという観測が流れていますし、あとは本人がどうしてもアメリカでやりたいと望むのか、それとも意地とかプライドとかを優先させるのかですね。

まあ、各球団とも煙幕の張り合いもあるようですので、ここは静かに見まもりたいと思います。私の予想は――うーん、ナショナルズです!(笑)