上原、上昇中
世間の耳目はダルビッシュー黒田対決(と、松井の契約)に集中しておりますが、上原の3登板をまとめておきます。きのうのNYY戦の投球はほんとによかったなあ。球の走りといい、フォークの落ちといい、今季これまでで最高でした。
4/17 BOS戦 18-3○ BOX 本人のブログ
8回裏に登板 1安打1失点、三振2。ERA3.38。
1 スピアーズを5球めフォークで空振り三振。
2 A・ゴンザレスに2球め甘くなったファストボールを打たれてライトスタンドへソロHR。3 オルティス、2球めのフォークを打ってセカンドゴロ。
4 ユーキリスを2-2からの5球め、フォークで空振り三振。
直前の8回表が打者13人で8点という超ビッグイニング。そのためブルペンはウォームアップしてはすわり、また投げてはすわりという大変な状況だったようです。A・ゴンにはファストボールがど真ん中にいってしまいました(>_<)
4/21 DET戦 10-4○ BOX 本人のブログ
8回2死から登板 1回1/3 1安打1失点2(自責1)三振2。ERA4.50。25球(ストライク19)
8回
1 先発ハリソンがひとりランナーを残して降板したあとをひきつぎ、ミゲル・カブレラと対戦。8球め、落ちないフォークをレフトスタンドへ。昨年のプレーオフでも打たれたカブレラなので、本人もくやしいし、周りからも「またか」という反応多々ありなのですが、インハイの球を腕をたたんでスタンドまでもっていくのは、パワーだけでなく技術もすごいです。くやしいけれども、やられた、の一発。
2 フィルダーを4球めのフォークで三振。こんどはよく落ちました。3球めのファストボールでも空振りをうばっているし、球は走ってます。
9回
1 デルモン・ヤングを3球め、フォークで浅いレフトフライ。
2 レイバーンを2-2からの5球め、フォークで空振り三振。
3 ペラルタが2球めのフォークをライトオーバーのツーベース。昨年のWS6戦を持ちだす実況。クルーズはライトオーバーを打たれるたびにあれを言われつづけるのか?
4 インジを3球めのフォークでレフトフライ。フォークと表示されていますが、これも落ちなかった。ツーベースより、こっちのほうが本人はどきっとしたかも。試合終了後、ナポリとジェスチャーを交えて言葉をかわしていました。
4/23 NYY戦 7-4● BOX 本人のブログ
3点リードされた9回に登板 1回 無安打無失点、三振2。ERA3.60。14球(ストライク10)
1 ジーターを5球め、シュート気味に落ちるフォークで空振り三振。これはきれいに落ちました。3球めのファストボール、アウトローへのストライクもすばらしかった。初球、2球めは抜け球だったので心配したけれど、この3球めで立て直した感じです。
2 スイッシャーを4球め、フォークで空振り三振。スイッシャーにはオリオールズ時代、ファストボールをドカンとスタンドに運ばれたことがあったっけ。この日は直球の走り、フォークの落ちともに抜群です。
3 カノーを5球め、フォークでセンターフライ。ファストボールで2度空振りを奪い,最後はフォークでタイミングを崩して。いい投球でした。
負け試合ではあったけれど、昨日の投球は周囲にも、上原自身にとっても「これだ!」と思えるものだったのではないでしょうか。
2試合で被弾が続いたので、まあ"Koji being Koji"(コウジらしい)なんて言われてしまうわけですが、内容は悪くない。毎登板、三振2個ずつ奪ってます。
もともと4月はそんなに全開にはならないんですよね。巨人時代もたいてい2勝2敗。ルーキーで20勝したあの年でさえ、たしか4月は2勝2敗でした。きのうのNYY戦を見て調子があがっていることは確信できたので、あとは結果を残しつづけること。ていねいな登板を重ねて周囲の信頼を勝ちとってほしいと思います。