Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

ショウォルター監督、ハーディーを賞賛する

フィリーズ3連戦のことをまとめておきたいのですが、その前にちょっと目についた小さな記事がおもしろかったので、触れておきます。

2010年オフにツインズとのトレードでオリオールズにやってきたJJハーディー。ご存じのように昨年はHRを30本放って驚きのパワーを発揮しましたが、それだけでなく、なによりもまず守備がすばらしいです。ショウォルター監督はそれをつねづね賞賛しているのですが、これだけのクオリティを持っていてもハーディーの名はなかなかメジャーにとどろくまでには至らない。実はオリオールズも、当初、ハーディーではなく、レイズにいたジェイソン・バートレットをねらっていたのです。でもレイズの見返り要求が高くて折り合いがつかずに破談。「しかたなく」ハーディーを獲得したのでした。ところがところが、バートレットのその後の成績をごらんください。いや~、話がまとまらなくてよかったですよ、マジで。まあ、移籍した先の水が合う,合わないということもあるので一概にはいえないだろうけど、これを見ると選手評価のむずかしさ、トレードのむずかしさというものをあらためて感じます。

そんなわけで、オリオールズもハーディーのよさが本当にわかっていたわけではない。ではなぜ彼の名はとどろきにくいのか。以下、ショウォルター監督の見解です。

「派手派手しいプレーではないからね。"セクシー"という言葉は家内から使うなと言われているが。

彼のすばらしさは独自のものだ。

"基本"が彼のスタイルなのであって、"スタイル”が基本なのではない。目を楽しませるプレーよりも基本に忠実なプレーを好むタイプだ。バックトスをして『〈今週のファインプレー〉でとりあげられるかな』などと考えたりはしない。でも一塁手からは愛される。あんなに正確なスローをする選手はいないよ。中継プレーも正確だ。そしてゴロがショートに飛べば安心していられる。 ショートバウンドでも何食わぬ顔をしてさばくだろう。チームメートはみんな、それがいかに難しいプレーかわかっているが、あまりにも何気なくこなすから、外の人たちにはそのすごさが伝わらない。派手じゃないからね。

 わたしも以前は彼のすばらしさを知らなかった。非常にいい選手だよ。このチームにいてくれてありがたいと思っている。チャンピオンチーム級のショートだ。これはわたしからの最大の賛辞だよ。ハーディーはチャンピオンチーム級のショートだ」

昨年、ショウォルター監督はマーケイキスについてたびたび「彼がまだゴールドグラブをとっていないなんて犯罪だ」とまで口にし、タイトルへの強力な後押しをしたのですが(そして、その甲斐もあってかマーケイキスはGG賞を受賞することができましたが)今、オールスターにハーディーをなんとかプッシュしたいのだと思います。ふだんから選手のこまかなプレーや、走塁、中継プレーのバックアップなどをよく見ているショウォルター監督。オリオールズの選手はそういう監督のまなざしを受けながら、安心して生き生きとプレーしているように見えます。

さて、月曜日はオフなのですが12日火曜日、いよいよブライアン・ロバーツがDLから1年ぶりに復帰する予定です。マイナーの試合で「ダイビングキャッチをした」という速報が流れた(!)ときは「ひゃー」とドキドキしましたが、今のところ脳しんとうの再発もなく無事にこなしているもよう。メジャーにあがってきてもしばらくは、ダイビングやらクロスプレーやらをハラハラしながら見まもることになるかと思いますが、どうかどうかこれ以上のケガなく、秋までいいシーズンを過ごせますように(祈)。

B-Robが(ショウォルター監督はひとりだけ「ロビー」って呼ぶのですが)復帰して本格的にハーディーと二遊間を組んだらどんなふうになるだろう。ロバーツ、ハーディー、アンディーノという布陣を数多く見てみたいです。

でもあんまり過度に期待するのもこわいので、とにかくぶじに帰ってきてね、とだけ。楽しみが(そしてドキドキのネタも)またひとつ増えることになりそうです。