Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

初登板初勝利+マチャドメジャー昇格【追記あり】

いや~びっくりしたなあ。スティーブ・ジョンソンのメジャー初勝利にひたっていたら、試合後ビッグニュースが。What a night for the Orioles! かんたんにまとめておきます。

8/8 オリオールズ9-マリナーズ2 ○ 勝:スティーブ・ジョンソン(1-0) BOX

きのうの延長14回のゲームで、今日先発予定だったトミー・ハンターがウォームアップし、30球ほど投げたということで今日は登板回避。代わりに3Aで4勝8敗防御率2.86のスティーブ・ジョンソンがメジャー初先発。下での成績で目立つのは四球31、三振86というあたりでしょうかね。球はけっして速くないのですが。

今日もそのとおりのピッチングで、6回5安打2失点、四球2、三振9(動画)。

初回に三者三振で始まって、すぐ味方が得点。

その裏、やや守りに入ったか、制球を乱して1アウト満塁とアップアップになってしまったのですが、動画にも出てくる川崎の謎のバントで2アウトめをとることができ、結局この回無失点。結果的にこのバントが大きかったかなと。試合後ウェッジ監督が「(川崎には)二度とやらないようにと言っておいた。どこから思いついたのかわからない」とずいぶん厳しいコメントをしていて、うーむ、と思ったんだけど、たしかに映像を見ると魔が差したとしか思えないです。(でも監督が記者団に向かって選手を名指しで批判するのは、あんまり好きじゃない。裏でやってよと思う。)

今日はオリオールズ打線、非常に活発で、ウィーターズの5打点、マーケイキスの2ランなど、久々に大差での勝利となりました。

なんどもお伝えしているように、スティーブ・ジョンソンの父デイブ・ジョンソンはオリオールズにも在籍したことのあるかつてのメジャーリーガー。その父、デイブがメジャー初勝利をあげたのが、奇しくもちょうど23年前の今日、1989年の8月8日なのだそうです。なんつーストーリーでしょうか。その父は今、MASNのリポーターをしているのですが、同僚のロック・クバトコ氏に「スティーブの9奪三振は、あんたの1試合最多奪三振(7個)より多いよ」と指摘されて「でもおれは完投した」と言いかえしていたとのこと(笑)。

こちらがその父のゲームログ。Baseball Reference ってほんとにすごいですね。(わわ、キャッチャーがボブ・メルヴィンって、あのA'sの監督のメルヴィンだあ。)

ジョンソンは、球速が89とか90とか、だいたいそこらへんなので、あとはコントロールの精度と変化球でしょうか。今日はMLBTVがダウンしていたのでハイライトしか見ていないのですが、点差がついたためか、けっこうボール球を振ってくれて三振をとれていたという面も。ローテ入りするかどうかは監督も明言していませんが、ロングマンをつとめながら谷間の先発をになうような存在になってくれても、それはそれでとてもありがたいです。

で、試合後にトッププロスペクト、ディラン・バンディが1Aから2Aブーイに昇格という発表が。今日の登板では4失点してしまったバンディですが、順調にイニング数、球数を重ねているので、順当な昇格だと思います。

でも今宵いちばんの驚きはこのあとやってきました。

なんと2Aブーイから飛び級で、野手のトッププロスペクト、マニー・マチャドを昇格させるという発表がされたのです。Wow!

マチャドは2010年ドラフトの全体3位で今年20歳。2Aでの数字は.266/.350/.431 ……平凡っちゃ平凡なのですが、先週サイクルヒットを記録するなど、このところ打撃の調子は上向きです。ショウォルター監督は、コールアップした選手をすぐスタメンで起用する傾向があるので、明日かあさってにもプレーしているところを見られそうな予感。

ただし、ショートにはJJハーディーがいるので、マイナーで2試合しかプレーしていないというサードでの起用になるでしょう。まあ、ここらへんもショウォルター・チルドレンとしては、当たり前のこととして受けとめていかなくてはならないのかも。

「残り49試合を勝ちぬくために、チームがわずかでもよくなる手段があるなら、それをするよ」とショウォルター監督がコメントしたように、これもポストシーズンへ向けての本気のあらわれなのでしょう。それが直接実を結ぶかどうかはわかりません。でもおもしろい。

おもしろけりゃあいいのか? ――Yes!!

だって、わたしはたかだか4年めだけど、昔からのオリオールズファンは、もう十数年ものあいだ、おもしろいシーズンを体験してないんだから。

マチャドよ、わくわくしながらプレーしておくれ。そして、わたしたちファンのこともわくわくさせてください! 

Go, Birds!

【8/10追記】

今日のロイヤルズ戦はチェンがめずらしく7失点KOで2-8の大敗。

でもマニー・マチャドは2打席めに初ヒットとなる三塁打を打って、オッ、というところを見せてくれました。(動画) 見逃し、空振りで簡単に追いこまれたあと3球めのカーブに合わせて打ったもの。やるじゃん。

そのあとマーケイキスの浅いレフトライナーで生還。うん。

反面、慣れないサードの守備では、レフトとのあいだの難しい打球判断に迷って安打にする場面も。

トラウトやハーパーのようにすぐに打ちまくるというわけにはいかないでしょうが(でもそのハーパーもこのところちょっとお疲れのもよう)、才能のきらめきのようなものは確かに感じさせてくれるし、ずっと接してきた人たちが、練習熱心、研究熱心と保証しているので楽しみです。スパークプラグとしてはつらつプレーを見せつつ、ワイルドカード争い、優勝争いのなかに身を置く経験を自分のものにしてくれれば満足。

なお、マチャドと入れ替えで昨日好投のジョンソンが3Aへ。このカードのあと休みが入り、とりあえず先発が足りているための措置のようです。また力が必要になるときはありそうなので、下でしっかり準備を重ねてほしいです。

☆おまけ☆

今日はチェンのTシャツ配布デーだったんですよね。こちらにその模様が。チェンのなまえの英語表記はWei in Chen なのですが、漢字ではちゃんと名字の「陳」が最初にきてる。アメリカの人たち「陳」が「Wei」だと思っちゃうのかな?(笑) ファンのコメントは「チェンはすごく安定していいピッチングをしてるから、こういうTシャツを作ってもらうのは当然だよ」というような内容。残念ながら今日は打たれちゃったけど、監督もつねづね「ああ見えて非常に負けず嫌い」と感心しているので、つぎはやりかえしてくれるでしょう。