上原、回またぎで無失点
きのう、上原は復帰後2戦めの登板。最初の登板では変化球が高めに浮き、あぶない場面も見られましたが、きのうは回をまたいでレイズ打線を抑えました。
8/29 レンジャーズ4 - レイズ8 ● BOX 動画←2012.8.29分を見てください。
上原、7対3とリードされた6回表1死一塁から登板。1回2/3、2安打、無四球、2三振、無失点。(17球、うちストライク12球) ERA:1.88。
【6回】先発ハリソンが1、2回で6失点。その後6回まで投げ続け、さらにHRで1失点して、なおワンナウト一塁からの登板。
1 1番ジェニングズをフルカウントからフォークで空振り三振!
2球で追いこんだあとしっかり見られてフルカウントまで粘られ、いやな感じだったのですが、最後7球めは、シュート気味に落ちるフォークで三振をとりました。
なお、この打席のとちゅうで一塁ランナーのフルドが二盗。捕手は3Aから昇格間もない(のかな?)ルイス・マルチネス。
2 2番アプトンを全球フォーク、全球空振りの三球三振! スリーアウト。ピンチを脱しました。
【7回】 前の回10球で終わったので、この回も続投。
1 3番ゾブリストに初球のファストボールをセンター返しされ、SSアンドルースのグラブをはじくヒット。
2 4番ロンゴリア。昨年のALDS(アリーグ地区シリーズ)第2戦で、上原がその後ポストシーズンで奈落の底へ沈むきっかけとなった3ランを打たれた相手(昨年のエントリ)。ここはなんとしてもやり返しておかなければなりません。うまく2球めの低めのファストボールでサードゴロゲッツーに。ベルトレ、ボールを握り直したのですが、足を痛めてのDLから復帰したばかりのロンゴリアなので一塁もアウトになりました。
3 5番ケッピンジャーに3球めのスプリットをころがされ、狭い三遊間をゴロでぬけるヒット。ロンゴリアでDPとっておいてよかった。でもゴロだと、ころがりどころが悪くてもそんなに大けがはありません。
4 6番ライアン・ロバーツを初球、高めのツーシームで浅いセンターフライに。DLのあいだずっと磨きをかけていたボールらしいです。(ソース:報知新聞)←報知はすぐリンクが切れてしまうので、読めなくなっていたらごめんなさい。本人のコメントだけコピペしておきます。
「同じ速球でも握りを変えて、軌道を変えた。野球は相手をいかにだますか。僕もメジャー4年目。もみ上げ顔も定着して、『フォーク投手』とバレてる。何かを変えないと、しんどい」
【追記:上原ブログも更新されたのでリンクを貼っておきます。】
ヒット2本打たれたけど、この回はしめて7球。効率いいな~。
いい登板だったと思います。粘ってくる相手に対しては粘り負けしないように根気よく。ガンガンくる相手には、ちょっと狙いをはずして。
大けがをしないコツコツ投法。
ワシントン監督も評価しています。
「勝利に必要な要員だよ。今日の試合では、あれ以上離されないようにと思って投入した。1回2/3、しっかり投げてくれたね。どんどん投げて打者と対戦していけばさらによくなるだろう。これから終盤戦の大きな戦力になってくれるはずだ」(ソース:ESPN)
同じソースから本人のコメントも。
「スプリットも4シームもよかったけど、2イニングめはちょっと気持ちの準備が足りなかった。(DL入りのあいだブルペンの好調ぶりに感心していたので)自分もそのレベルに到達したい。好調なブルペンの一員として投げたい」
(通訳さんが英語にしたものをわたしがさらに日本語に訳しているのでニュアンスがずれているかもしれません。)
昨年、デッドラインで着の身着のまま、スーツケースひとつ持って移籍して、抑えるたびにベンチで雄叫びをあげながらハイタッチし、それがクローズアップされたりもしたけれど、きのうなどはごくあたりまえの顔で静かにタッチを交わす上原の姿がありました。トレードから1年。2か月半のDLもあってあせりや悔しさもあったでしょうが、ようやくチームになじみ、平静な気持ちで貢献できるときがきたんじゃないかと思います。
コツコツと、冷静に、職人のように、力を発揮してほしいです。