CHWに勝ち越し、NYYと「首位攻防」第1ラウンドへ
オリオールズ、きのうはトレード後初登板のソーンダースが「んー、まー、こんなもんだろう」という登板で負けましたが、今日はザック・ブリトンがシャープな投球で快勝。ボルチモアにやってくるまえ、NYYとシアトルをスイープして6連勝で乗りこんできたホワイトソックスとの4連戦を3勝1敗で勝ち越しました。
8/29 オリオールズ1 - ホワイトソックス8 ● 負:ソーンダース(6-11)
リンドストロームとのトレードで加入したばかりのジョー・ソーンダースが初先発。初回にいきなり4失点するとその後もぽろぽろと追加点をゆるし、けっきょく5回1/3、10安打、6失点。
とくに被安打の多いのが気になりますが、ショウォルター監督は、2回、3回にある程度落ちついた投球をしていたのを評価し、「今日は最初だしトレードで間隔も空いていたから」と、またチャンスを与える意向のようです。
8/30 オリオールズ5 - ホワイトソックス3 ○ 勝:ブリトン(4-1) S:ジョンソン(41) BOX
きょうはうちのMLBTVがぜんぜん映像を見せてくれないのでハイライトでしか見ていないのですが、ブリトンくんが8回7安打1失点、10三振を奪う好投。肩痛でシーズン前半は貢献できませんでしたが、その分まだ100イニング程度しか投げておらず、ここへきてぐんぐん調子をあげてきた印象。9月へ向けて非常に心強い材料です。(動画)
立ち上がりはちょっと不安定で2回に4安打で1点を先取されますが(このピアジンスキーの本塁アウトがなければもっと大変なことになっていたかも。それにしても……遅い)3回以降は落ちつきをとりもどしてスイスイ。
すると3回裏、2アウトから、今日、ウィーターズの代わりに入っている9番テイラー・ティーガーデンが2号ソロHRで同点に。1番にかえってマーケイキスの二塁打、ハーディーも二塁打で逆転。ジョーンズ26号2ランで4-1。怒濤の攻撃。
ティーガーデンはこのあと4回にも5点目となるタイムリーツーベースを放って、今日の日替わりヒーローとなりました。「ティーガーデン・パーティー」です((c)MASN ロック・クバトコ)。しかもこの日の2安打と7月14日タイガース戦での延長13回サヨナラHRを入れても、今季36打数4安打なのだそうで。めったに打たないけど、打つときは重要な一打ってことですね(笑)。
4点差の9回はストロープで逃げ切りをはかったものの、連打を許しけっきょくジム・ジョンソンにバトンタッチ。ジョンソンも1安打されて2点を許しますが、最後きっちりしめて41セーブめという試合でした。
ザック・ブリトンは、ここ3試合3勝0敗、ERA1.25。試合後、新加入の左腕ランディ・ウルフをロスターに入れるため3Aにオプションされましたが、間もなくロスターが拡大されるので3Aのシーズン終了と同時に再登録される予定。
これで今日試合のなかった首位NYYと3ゲーム差。TORに負けた3位レイズとは1.5差となりました。そして明日からはNYでヤンキースと「首位攻防」3連戦。盛りあがるなー。初戦は黒田対ミゲル・ゴンザレスのマッチアップ。日本じゅうのmlbファンの99%が黒田を応援するものと思われますが、わたしはひそやかにゴンザレスとオリオールズに声援を送りたいと思います。
この週末のマッチアップにかんするバック・ショウォルターのコメントがかっこよかったので、最後にそれを記しておきましょう。ソースはMASN。
「勝てば楽しいだろう。だがうちの選手たちは、雰囲気を味わいにいくわけじゃない。とらえようとしている相手と戦いにいくんだ。
9月はいたるところ地雷だらけだ。8月もそうだったし、7月もそうだった。長い旅路だよ。うちの連中といっしょに旅をするのは楽しいがね。
これから季節は、ジョン・ハート(*)のいう『風が涼しくなり、木の葉が色づく』季節にさしかかる。空気がひきしまり、9月に重要な試合のある者たちは、疲れた体もよみがえる。うちの連中はかならずや、楽しい9月を過ごせるだろう。かならずね」
(*ジョン・ハート:たぶんこの作家を指すものと思われますが、同姓同名が多いので真相は不明。 【追記】検索しなおして気がつきました。バック・ショウォルターが2003年にレンジャーズ監督に就任したときのGMだそうです。)
しびれますね。
ここからのひと月、どんな展開が待ち受けているのかはだれにもわからないけど、4月の開幕からずっと、とてもスペシャルなものを目にしていると日々実感しています。
1973年、巨人V9の年に、野球というものを初めて真剣に見るようになったわたくしですが、野球観戦歴40年間(年を強調するのはやめれってw)でフォローしたチームのなかでも、2012年のオリオールズは5本の指に入るくらい――いや、ひょっとすると1番といってもいいくらいに――愛すべきチームです。この長い旅路をもうしばらく、まじまじと見つめていきたいと思います。