Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

さよならディマーロ・ヘイル&ロバート・アンディーノ。 You'll be missed.

毎年オフになると、近くでドカンドカンと花火が打ち上がる感覚を味わうのですが、今年もいきなりトロントで大花火大会ですよ、まったくもう。

一昨年はボストンでクロフォード花火とAゴン花火が打ち上がり、昨年はエンジェルズで(こちらはTEXの近所ってことで)プホールズ花火が打ち上がり、そのたびにぶるぶると震撼。とはいえ、オフの花火が成績に直結するか否かはけっきょくふたを開けてみないとわからないのも事実。ちなみにクロフォードがBOSと7年契約を結んだときには、ちょうど同時刻に、オリオールズがJJハーディーの獲得を発表したんですよね(当時のエントリ)。あのときは完全に花火の陰にかくれたJJのディールでしたが、2年たった今、チームに欠かせない存在になっているのはハーディで、クロフォードはもうよそにひっこしてしまったのですから、数字よりもなによりも、まず適材適所かどうかということが大切なんだろうなと思わされます。

で、JAYSはトレードを遂行し、監督を決めたあと、なんとベンチコーチに今季オリオールズで三塁コーチを勤めたディマーロ・ヘイルを採用しました。

いてて……(>_<)

ヘイルは、ショウォルターがレンジャーズ監督だった際に一塁コーチを勤め、その後2011年まではBOSでベンチコーチを勤めていました。

今季はオリオールズサードベース+内野守備コーチ。三塁コーチとしての判断はしろうと目に見てもきわめて的確で、ショウォルター監督から全幅の信頼を得ていました。こちらは、三塁でのコーチに関するヘイルのインタビューですが、ランナーの足に加えて、外野の守備隊形、誰がどこでカットに入るか、ゲームの局面はどうか(回が浅いか深いか、点差は、相手投手の球数は)などあらゆる要素を事前に頭に入れて瞬時に判断を下すのだと語っています。ことばでいうのは簡単ですが、これを高いレベルでこなせる人はそんなに多くはありません。

TORではベンチコーチになるんですね。三塁コーチと比べると「昇格」にあたるので、オリオールズも行く手をはばむことなく送りだしたようですが、本音としてはかなり痛い。ほかのコーチ陣はすべて留任が決定しているので、三塁コーチの後任はこれからじっくり時間をかけて選定することになりそうです。

その他の情報を。

・ロバート・アンディーノ、マリナーズへ。

11月20日にオリオールズのロバート・アンディーノ⇔マリナーズのトレイヴォン・ロビンソンのトレードが発表されました。

アンディーノは現在28歳。2002年、マーリンズ2順目指名。2005年にメジャーデビューしますが目立った成績は残せず、2009年にオリオールズにトレードされます。しかしここでも「態度に問題あり」とされ、3Aに送られそうになったところを、2010年途中に就任したショウォルター監督に見そめられて降格をまぬがれ、ようやく持てる才能を発揮し始めます。翌2011年はスーパーユーティリティーとして139試合に出場。そしてシーズン最終戦で、ボルチモアファンが永遠に忘れないであろう、パペルボンからのサヨナラ打を放つのです。「バンビーノの呪い」をもじって「アンディーノの呪い」などというフレーズも生まれ、ボルチモアファンに愛されたアンディーノ。2012年シーズンは前年より打撃成績を落とし、オマール・キンタニーヤや、ライアン・フラーティーなどに先発を譲る場面が増えました。またシーズン終了後にオリオールズは、ツインズからDFAされていたアレクシ・カシーヤをウェーバーで獲得。アンディーノはユーティリティーとしても余剰人員に。したがって、外野手(主にレフト)であるロビンソンとのユーティリティー同士の交換は理にかなったものと言えます。

でも、やっぱりさびしい。ショウォルター監督によって見いだされた、ショウォルター・チルドレン代表格のアンディーノ。マリナーズでもいい働きをしてほしいです。

・マクラウスとは交渉継続中。

 FAになったネイト・マクラウスはオリオールズへの残留を望んでおり、チームもまた再契約を望んでいるとのこと。でもどちらも市場の動向をうかがっていて、まだ契約には時間がかかりそう。ロビンソンの獲得がありましたが、レフトはライモルドが手術明けでどれくらいプレーできるかまだ不透明なため、オールラウンドなマクラウスとの再契約は望ましいところです。シーズンオフ初期にはハミルトンの名前も取り沙汰されましたが、チーム関係者が「オリオールズ向きでない」と否定、A'sからFAになっていたジョニー・ゴームズにも興味を示したものの、ゴームズは2年10MILでBOSと契約。そんなには出せないから見送って正解、というのがオリオールズの反応でした。

・ルール5ドラフトのプロテクトとして、内野手ジョナサン・スクープと、投手のマイク・ベルフィオーレを40人ロースターに登録。スクープは、ベースボール・アメリカによるオリオールズ第3位のプロスペクト。ベルフィオーレは、内野手ジョシュ・ベルのトレードのPTBNL(後日指名選手)として今年5月にダイヤモンドバックスから移籍。2Aブーイで5勝1敗、ERA 2.85という成績をあげています。

例年ながら、というか、むしろ例年以上にしずかな出だしとなっているオリオールズのオフ。動けばいいってものでもないのですが、なにかひとつ核となる動きはほしいような。各ポジションも、投手陣も、いちおう頭数はそろっているので、難しいところではありますが、ブルペンあたりはいくらいても必ず足りなくなるものなので、やはり多少の補強はしてほしいなと思います。(もちろん上原さんとのリユニオンも大歓迎ですぜ。)

12月のウィンターミーティングで何か動きはあるでしょうか。デュケットGMの動向に注目したいと思います。