Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

バーゲセン、中日へ

正式発表はまだのようですが、今朝、オリオールズダイヤモンドバックスで活躍したブラッド・バーゲセンが中日入りするというニュースが飛びこんできました。きのう、ダイヤモンドバックスからリリースされたというニュースを目にして、え、もったいない、と思っていたところだったのでなんとなく納得。日本に移籍するためにリリースされたのですかね。

バーギーことブラッド・バーゲセン(27)は、今季途中オリオールズからダイヤモンドバックスに移籍。今季はリリーフで29回2/3を投げ、防御率3.64。1試合あたりの奪三振率(K/9)は5.5、四球/三振(K/BB)が2.1という成績を残しました。年俸調停権があり、百万ドル(8千万円ぐらい?)程度にまで年俸が上昇する可能性があったため、ダイヤモンドバックスからノンテンダー(契約をオファーしない)される見こみだったそう。だとしたらたしかにバーゲセン本人にとっても日本入りはいい選択かもしれません。

広島のミコライオオリオールズダイヤモンドバックス→日本というルートをたどっているし、ダイヤモンドバックスGMは昨年日本に来ていろいろルートもありそうだから、チームのほうから持ちかけたのかもしれませんね(想像)。

では、このブラッド・バーゲセンについて少しくわしく。このところ、サファテ、フィオレンティーノ(フィオ)、ミコライオ、ソコロビッチと、オリオールズに籍を置いたことのある選手が大挙して(?)日本球界入りする(広島)流れが続いていましたが、バーゲセンは上記4人に比べたらはるかにメジャーでの活躍度が高かったし、実際、オリオールズでローテの柱として期待した時期もありましたから、わたしにとっても思い入れが強いです。

メジャーデビューは2009年4月21日、対ホワイトソックス戦。5回2/3、1失点で初登板初勝利を収めると、以後も安定した登板で、6月14日ブレーブス戦での2失点完投勝利など、7月末までに7勝をあげ、新人王の声もあがるほど好調な前半戦でした。

投球スタイルは、ていねいに低めに集めてツーシームでゴロを打たせるというもの。速球でバンバン三振を取るというスタイルではありませんが、うまくはまれば大崩れしないタイプ。ただ、打たれはじめて球が浮くと簡単に持っていかれる場面も。捕手とうまくコミュニケーションをとって、配球面などで日本でのプレースタイルに慣れることができるかどうか。うまくいけば元広島のルイスみたいになれるんじゃないかという期待もあります。

……で、デビューした2009年には、将来のオリオールズのローテを担うんじゃないかという期待も高まったのですが、7月30日のロイヤルズ戦で、ビリー・バトラーの強烈なピッチャーライナーをすねに受け(この動画の最後の部分)、骨折はまぬがれたものの骨挫傷でDL入り。けっきょくこの年、後半戦は復帰できませんでした。(動画では自力でマウンドを降りてますが、ベンチ裏にもどってから卒倒するほどの痛みだったようです。)

このあたりから、バーギーのメジャー人生はどうもうまくいかなくなっていきます。

翌2010年は、期待されながら春を迎えたものの、春先から肩の故障で出遅れ。しかもこの肩のケガというのが12月に球団CMを撮影した際に負ったもので(当時のエントリ)それを聞いたときには思いっきり脱力したものでした (-_-) ケガで半年間離脱していた投手にCMで投球させて故障って、あーた。……あのころのオリオールズは、そんなところに至るまでダメダメだったよな~。もうそんなことは起こらないと信じたいものです。

そんなこんなでこの年は8勝12敗、防御率も前年の3.43から一挙に悪化して4.98。二年目のジンクスにしてもきびしい年になってしまいました。

3年めの2011年は、完投勝ちの次の試合で8失点、といったぐあいに不安定なシーズン。後半はブルペンに回りました。少し気の弱いところがあるのか、打たれだすとちらちらベンチを見るくせがあって、ショウォルター監督から「ベンチを見たら交代」とカツを入れられたりもしていたみたい。そして今季は、オリオールズでは登板機会がないまま7月にDFA(戦力外)。ダイヤモンドバックスウェーバーで獲得され、19試合で防御率3.64というまずまずの成績を残しました。

中日では先発で起用されることになるのでしょうか。基本的にとても日本向きの投手だと思うので、ぜひうまく順応して活躍してほしいです。(外国人選手たちが軒並み移籍してしまって、相談相手という意味でちょっとつらいかもしれないですが……。)中日はわたしのなかではライバルですがw バーギーが投げる日は応援しますよ~。中日ファンのみなさま、どうか日本球界に馴染むまであたたかく見まもりながら、バーゲセンを応援してやってくださいませ。

【追記】「バーゲセン」が「バーゲンセール」を連想させるということで、登録名は「ブラッドリー」になりました。誰?って感じなんですけど、本人もOKしてるので大丈夫なのかな。なんとなくですが、登録名が本名とかけ離れたものになるとあまり活躍しない印象があって心配……。わたしの勝手な思い込みをうちやぶってほしいです。がんばれ、バーゲセン。

その他の話題を

◎マーク・レノルズ、オマール・キンタニーヤがノンテンダーに

今季年俸$7.5MIL、打撃成績が.221/.335/.429、23HRで、年俸調停をうければ9百万$といわれていたマーク・レノルズに球団は来季契約をオファーせず、FAに。予想された動きではありましたが、後半戦、一塁での守備はなかなかすばらしいものがあったので、ちょっと残念な気も。まだ再契約の目も残っていますが、レノルズ本人は、FAになったら市場で自分の評価を確かめたい、アリゾナにまだ自宅があるので、スプリングトレーニングをアリゾナでやる球団ならうれしいと言っています。

クリス・デイヴィスに一塁を任せる選択肢もありますが、レノルズに比べるとショートバウンドの処理が圧倒的にまずいのでちょっとなあ……。ウィンターミーティングでなにか動きがある可能性も。

また、内野手で昨年途中にメッツから獲得したキンタニーヤもノンテンダー。一瞬よく打ってレギュラー獲得の勢いを見せましたが、終盤にはフラーティーやアンディーノに出番をゆずってほとんど姿を見かけなくなりました。

【追記】

さっき時間がなくて書きのがしていた分も。

◎BOSからダニー・バレンシアを金銭トレードで獲得。40人ロスターを空けるためにジョー・マホーニーをDFA。マホーニーはウェーバーマーリンズへ。バレンシアは対左の打撃成績がいいそうで。先だってカシーヤの獲得などもありましたが、とりあえず内野の控えを集めているようです。(その一方、アンディーノのトレードもあり、またキンタニーヤは今日、ノンテンダーになりました。)

マホーニーは身長2メートル以上ある、でかい内野手。25歳とまだ若いですが、今季は7月にコールアップされて4打席だけ立ったものの、9月には昇格せず。全取っ替え(?)のマーリンズでチャンスをつかんでほしいです。

◎パイレーツからヤマイコ・ナバーロをトレードで獲得。パイレーツブログさんに詳細が。(人頼み。)

◎調停権を有する、以下の選手とは再契約。

 クリス・デイヴィス、ジェイソン・ハメル、トミー・ハンター、ジム・ジョンソン、ブライアン・マタス、ダレン・オデイ、トロイ・パットン、ノーラン・ライモルド、マット・ウィーターズ、スティーブ・ピアス、テイラー・ティーガーデン、アレクシ・カシーヤ。

ティーガーデンはノンテンダー後に再契約するのではと言われていましたが、そうはならず。打率は低いですがいい場面で打ち、リード面でもショウォルター監督から高い評価を得て、ウィーターズのバックアップとしてよく活躍した2012年でした。腰痛で出遅れたので、来季は体調面が課題ですね。