Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

O's:2月のオープン戦

オープン戦の開始以来オリオールズは5勝1敗。今日(現地28日)初の1敗を喫しました。ちなみにOP戦開幕から5連勝は2001年以来のできごとだそうです。その年の最終成績は63勝97敗。縁起でもねぇー!(^_^;;

ことほどさようにオープン戦の成績はレギュラーシーズンとは関係ないわけですが、じゃあまるっきり参考にならないかというとそうでもないような気がします。たとえば昨年、3月末時点でオリオールズのOP戦成績は11勝12敗5引き分けでした。それについて昨年のエントリで「公式戦にはないこの『引き分け』の試合を最終的に勝ちにできるかどうかで、かなり成績が変わってくると思います」と書いたのですが、まさしくそれが去年のオリオールズだったといえるでしょう。勝ち身は遅いけれど、とりあえずタイに持ち込み、ブルペンが粘りきって勝つ、と。

今オフ、オリオールズには大きな動きがなく、また「1点差試合の勝率と延長戦の勝率を再現できるとは思えない」という根拠から、例年どおりオリオールズを最下位と予想する人たちが多いのですが、延長戦16連勝(だっけ?)が無理なら、もう少し勝ち身を早く、先に点をとる試合を増やせばいいんではないかと。

とくに今の時期のOP戦、主力はほとんど前半でひっこみますので、最後に逆転して勝つ試合よりも、主戦級の投手から得点を重ねるほうが貴重に思えます。

では、ここまでの試合をかんたんに。

2/23 VS ツインズ 5-3 ○ BOX

7回に同点、8回にトレイヴォン・ロビンソンのツーランで勝ち越し。ロビンソン、元気です(^-^)。〈ブリーチャー・レポート〉の「オープン戦でブレーク中の選手」にも選ばれていました。

ツインズ先発のコレイアからは1得点。

2/24 VS トロント 5-4 ○ BOX

オリオールズは裏メンバーで、トロントの主力組に勝利。TOR先発バーリーからスティーブ・ピアスが2ラン。オリオールズマイナー契約に変更したジェア・ジャージェンスが2回1失点。93マイル出た、と本人は喜んでいましたが、2イニングめは四球がらみで失点してます。制球には若干問題がありそう。3回には、昨年大活躍した左のリリーバー、トロイ・パットンがバティスタに2ランを浴びて逆転。イテテ(>_<)

試合は、ルー・フォードとピアスが2安打ずつで終盤に再逆転。悪くはないけど、まだまだ勝ち身は遅いのう。

2/25 VS ヤンキース 5-1 ○ BOX

1回、3回、4回、6回と小刻みに点をとってるけど、NYYは先発ヴィダル・ヌノを初めとして、基本的に投手陣がマイナーリーガー中心の日。とはいえブライアン・ロバーツとニック・マーケイキスが2安打ずつというのはうれしいです。

オリオールズ先発のブライアン・マタスは、初回の立ちあがりに連打を浴びたものの、そのあとは危なげなし。球速も出ていたようですし、先発5番手をねらいたいところです(動画)。左腕同士、ブリトンあたりとし烈な争いになりそう。

2/26 パイレーツ戦が雨天中止。

2/27 スプリット・スクワッド(チームを2つに分け、べつべつに行うダブルヘッダー)で昼ヤンキース、夜レッドソックスと対戦。

VS ヤンキース 10-7 ○

オリオールズは、マニー・マチャド以外レギュラー組のいない打線ながら、NYY先発、若手のニック・ターリーを攻め、初回にスティーブ・ピアスのタイムリ二塁打などで一挙5点。(え、このターリーって人、50巡めの指名なんだ? 人数としては千何百番めだとか。 それで招待選手なのはすごいな。)続く2回にもピアスの2点タイムリー。スティーブ・ピアス、元気です。外野のユーティリティは激烈な競争だけど、ケガをしなければまだまだメジャーでやれるはず。

一方、オリオールズ先発のジェイク・アリエッタもあまりぴりっとせず、1回2/3、2安打2四球で球数に達して降板。はっきりいって、アリエッタの立場はかなり危ういと思います。

そしてアリエッタの残したランナー+交代したマクファーランドの四球の走者をガードナーに一掃されて、この回なんやかや4失点。ガードナーにはこの前の試合でも3安打されてます。

オリオールズは3番手でトップ・プロスペクト、ディラン・バンディが登板。2イニングを1安打、1四球、1三振、無失点に押さえています。(動画)

また、7、8回にはスティーブ・ジョンソンが登板。1安打、1四球、3三振(!)、無失点。すでに主力が交代したあととはいえ、けっして速くない球で3三振はりっぱ。ジョンソンらしい登板です。

ヤンキースはジーターがまだ出てないし、グランダーソンを5月まで欠くし、テシェイラもWBCで欠けるしで、まだまだこれからでしょうね。

VS BOS 5-3○ BOX

どちらも主力組のスタメン。BOSのミドルブルックスがハーフスイングで昨年骨折した手首に痛みを感じて交代する場面があったけれど、本人の言葉では「折れてもいないしひねってもいない」と、大事を取っての交代であることを強調。

オリオールズ先発は昨年ひと皮むけたように見えるクリス・ティルマン。でも2回を終える前に予定の球数に達してしまいました。1回2/3、1安打2四球。STは初登板なのでこんなものかな。あまりおとなしくなったらティルマンじゃないんだけど、もう少し球数おさえてほしいです。

そのあと4回、5回に登板したザック・ブリトンはなかなかシャープ。初っぱな、ゴームズに浮いた球をHRされましたが、2安打、無四球、1失点、3三振。昨年1年間ずっと肩の痛みとつきあってようやく完治し、オフはカリフォルニアでブレイディ・アンダーソンのもとでたっぷりトレーニングをつんできたとのこと。制球が去年に比べて格段にいいと感じました。

ちなみに、オリオールズのかつてのリードオフマン、ブレイディ・アンダーソンは、ここ最近、若手の基礎トレーニングを請け負っていて、オフにも選手を集めてワークアウトさせています。今春、アンダーソンはGM補佐から「球団副社長(vice president of baseball operations)」という立場に昇進しましたが、おそらく肩書き上だけのことで、キャンプでもユニフォームを着てノックをしたり、ランダウンプレーのランナーを務めたりしているようなので、ずっと現場にかかわり続けていくものと思われます。

なお、この日は、ザック・プリトンのお兄さんのバック・ブリトンも出ていたし、BOSからもドレイク・ブリトンっていうピッチャーが出ていて、ブリトンデーでした(笑)。

打つほうでは、マット・ウィーターズがタイムリーを含む2安打。そしてクリス・デイヴィスが田澤から逆転ツーラン。アウトローをねらった球、やや甘く入ったか? でも逆方向だし、やっぱりデイヴィスはパワーがあるなあ。

この試合、上原も登板してます。上原と田澤の登板については別エントリーで。

最後はペドロ・ストロープが先頭に安打をゆるすものの、そのあと三者三振でしめました。ストロープはまもなくWBC、チーム・ドミニカへの参加で離脱の予定。

2/28 VSツインズ 1-7● BOX

先発ジャージェンスが1回、2安打、3四球、3失点。本人も「痛いところをかばいながら投げているうちに、体を開くクセがついてしまった」とフォームの問題を自覚しているもよう。納得のフォームを取り戻すまでは、メジャー昇格はむずかしいかもしれません。

マニー・マチャドが2安打。今春、ここまで10打席で4安打、3四球。OP戦でよすぎてもアレなんですが、力のある人なので、ケガせずにシーズンに突入すればいい成績が残せると思います。

ケヴィン・ゴーズマンが、ツインズのレギュラー打線に対して2イニングを3安打、無四球、2三振、1失点。球速は97マイルが1度、96マイルも何度か。ものがいいことは確かなので、あとは制球や配球でしょうか。まだちゃんと見られてないのでわからないけれど。

その他の話題を:

キューバから亡命していた外野手ヘンリー・ウルティア( Henry Urrutia 26歳)が、ようやくビザの取得に成功し、フロリダ入りしたとの情報が。昨年7月に$778,500で契約したものの、ビザがとれずに結局ずっとハイチにいたもよう。トレーニングをしていたのかどうか……? キューバでは、最終年となった2010年に.397/.461/.597、HR12という成績を残しています。(2011年は、亡命に失敗して出場停止だったらしい。それっていったい……。)195センチ、88キロ。長身痩躯ですな。当面はマイナーのキャンプに合流の予定。

こうして2月は終了。これからがいよいよ本番です。

上原、田澤、和田、チェンについてはまた稿をあらためて。