Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

和田、チェン、田澤、そして上原

気になる日本人投手たち+チェンの情報も記しておきましょう。

……といいつつ、タイトルにもあるように、オリオールズのふたりと上原、そして今季から上原の同僚になった田澤という、とてもかたよった興味なのですが……。

◎和田は順調に調整中

2月14日のエントリで「チームはブルペン入りまでに3~4週間と言っている」と書いたら、4日後の18日にはもうハーフマウンド(半分の高さのマウンド)で初の投球練習。これをもう一度繰り返したのち、25日には通常のマウンドで20球の投球練習。違和感なく投げられているようで、よかったです。

2月19日のニューヨーク・デイリーニュースの記事では、ショウォルター監督が和田についてこんなことを言っていました。

「昨年は、和田を先発2番手として考えていた。今年の6月までには戻ってくるだろう。彼もまた、昨年欠場しながら今年は大きな貢献をする選手のひとりになると思うよ」

キャンプで故障するまで、地元紙などでは「和田はブルペンか、先発5番手ぐらいでは」と言われていたので、それよりはるかに高く評価されていたんだなとあらためて思ったのでした。

◎チェンは、現地2日(土)に実戦デビュー

オリオールズは、昨年膝を痛めたハメル(今日、初登板)と、チーム一の登板数だったチェン、そして11年オフにメキシコのウィンターリーグで投げていたミゲル・ゴンザレス、今年メキシカンリーグでかなりのイニング数を投げたアヤラについては、慎重を期して、3月からじょじょに実戦に組み入れていく予定。

チェンは、昨年終盤にスタミナ切れした反省もあって、今オフは台湾に帰らず、ずっとカリフォルニアに滞在して、ブレイディ・アンダーソンのもとでトレーニングを積んでいたそうです。おそらくブリトンなどほかの何人かの若手も一緒だったんじゃないでしょうか。

「日本ではランニングが主体であまりウエイトはやらないけど、アメリカではシーズン中でもウエイトをやります。ランニングは少なめ。それがアジアの野球との大きなちがいです。ブレイディからはすごく多くのことを教わっています」

オフのトレーニングのおかげで体脂肪率が下がり、筋肉量が増えて、キャンプに入ってからも力強さを感じているとのこと。昨年は中4日の防御率が4.39、5日だと4.09、6日以上だと2.28だったチェン。今年はなんとしてでも中4日で投げ続けて200イニング投げたいそうです。

英語も上達して、投内連携や守備練習などの指示も的確に把握できるようになっているとのこと。昨年は、バックアップの指示が伝わらずに、通訳のティム・リンさんがショウォルター監督から叱られる場面もあったそう。通訳さんって大変なのね(; _ ;)

昨年11月には息子のカーステンくん(というらしい)もいっしょにくらすようになって、気分転換がはかれるようになり、より野球を楽しめるようになったそうです。明日からの実戦、ケガなく順調に調整を重ねていってほしいです。(ソース:CBSおよびオフィシャルサイト)

◎田澤はあせらずに

えー、田澤のことはまださほどきちんと追っかけて見ていないので、あれこれ言えないのですが、昨年、ブルペンで非常にいい働きをしていたのは知ってますし、今春もいい球を投げていると思います。こちらのボストングローブ紙の記事も、手術後、球速、制球ともにアップした田澤のことを大いに評価していました。「手術がプラスに作用したのもあるだろうし、リリーフという役割が向いていた、ということもあるかもしれない。いずれにせよ昨年、非常に力を発揮して多くの人を驚かせたね」というチェリントンGMのコメントも。

と同時にこんな気になる記述もあります。

「タザワにはマイナーリーグ・オプションがある。昨年の投球で、開幕ベンチ入りの力があることを見せつけたが、10人の投手が7枠を争う現状では、タザワを3Aに送って柔軟性を確保することも充分考えられる」

これに対して田澤はこうコメントしています。

「開幕ロースターに残りたい。それが目標です。とにかくいいピッチングをするしかない」

オプションがある選手がどうしてもマイナーに送られがちのはよくわかるのですが、それを意識してか、田澤は結果をほしがりすぎているようにも見えます。

27日のオリオールズ戦、6回に登板した田澤は、2アウト後、クリス・デイヴィスに2ランを浴びましたが、その前に2ストライクからのきわどい球をボールとコールされて、すごく悔しがる場面がありました。(ゲムデがいいかげんで、デイヴィスのときだったかどうか思い出せないのですが(^_^;;)。さらにそのあとボークなどもあって、いろいろ動揺したあげく、最後にちょっと甘く入った球を痛打された、という感じ。

まだOP戦だし、ボールのコールでそこまでくやしがらなくても、と思ったし、またレギュラーシーズンでも自分の望む判定がもらえないことはままあるのだから、うまく受けとめないと、という気もしました。やはり「どうしても結果がほしい」という強い気持ちが、やや、逆に作用しているのかも……。ゆとりを持って、といってもむずかしいところですが、がんばってほしいです。ふてぶてしく。どうころんだって、メジャーにはかならず呼ばれますから。

◎上原は調整順調

そしていつものように Last, but not least で上原さんの話題。

昨年の今ごろは、アリゾナでもがいていた上原ですが、今年は2度のオープン戦、どちらも思うように球が投げられているようです。先日のオリオールズ戦でもおもしろいほどピタピタと投球が決まってました。対戦したのはオリオールズの1~3番です。

1 ライモルド:ファストボール、ファストボール、スプリットで三球三振。

2 ロバーツ:ファウルで粘るも5球めを打ってゆるい一ゴロ。

3 マーケイキス:カットボールを多投。初球、2球めとファウルのあと、ボールをはさんで、最後は外ぎりぎりいっぱいのカットボールで見逃し三振! おみごとでした。(ブログ)

昨年もカットの習得には取り組んでいたのですが、そのせいで肘が下がってオープン戦で連打を浴びるきっかけにもなりました。

もっとも今年の好調ぶりを見ていると、カットのせいとか、気候のせいよりも、トレード話などがなく安心して野球に取り組めているのが一番大きいのかも、という気もします。

そういえば、このオリオールズ戦の前に、MASNにも久々に上原の記事がのりました(リンク)。

「ウエハラは、ボルティモアの記者が近寄ってくるのを見かけると破顔一笑し、通訳を呼んでインタビューのぞんだ

『今は楽しくやってますよ。オリオールズに戻ることも可能性としてはありましたが、どれかひとつのチームだけ特別視せず、みんな平等に考えていました。家族は今もボルチモアに住んでいて、ぼくがどのチームにいこうとずっとそこにいると思います』」

とまあ、とくべつ目新しい情報がある記事ではないのですが、じつはコメント欄が面白かった。ボルチモアのファンは今もコウジのことが大好きなんですよね。ひとつにはクリス・デイヴィスをもたらしてくれたから(笑)。そして家族がまだボルチモアに住んでいて、町を気に入っているから。そしてもちろん、胸のすくようなピッチングをするから。コメント欄にはこんなせりふがあふれていました。

「コウジ、うち以外の試合でがんばって!」

「コウジにやられて、やっぱり取り返したくなった。いつか戻ってきてくれないかな」

オリオールズにいた期間は短かったけど、ほんとに好感が持てる選手。それに今もボルチモアに家があるっていうのが最高!」

……etc.etc.

これを愛と呼ばずしてなんと呼ぼう(おおげさ)。

あげくの果てには「現役引退したら、ぜひフロントオフィスに迎えて極東スカウトをやってもらおう」「おお、それはいい考えだね!」なんていう人たちも出現。

コウジさん、ボルチモアではあなたの引退後の針路まで話し合われていますよ(笑)。ツイッターでは毎日のように「ぜひ阪神にきてください」「いえ、ぜひ広島に」なんて声がかかっていますしw

引く手あまたな上原さん。例年、春先の一番の敵は相手ではなくケガなので、とにかくコンディショニング一番でがんばってほしいです。

そして今年もますますみんなをくらくらさせるようなピッチングをお願いします。