Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

落球とか、三重殺とか、グラスラとか:オリオールズ4/12~4/19 (+セグラ一塁に盗塁?)

上原さんのBOSOXがやたら調子いいのですが、オリオールズもじりじりとしつこくがんばっとります。先発投手陣が今ひとつなのを打撃陣がどうにかカバーしているというところ。和田が戻ってくるまでまだひと月あるし、ルーキーのゴーズマンあたりも、よかったり悪かったりを繰り返しているので、なんだかんだ、今のメンバーが少しずつステップアップするしかないんですよね。ヤンキース戦からの流れを簡単にまとめておきます。

4/12 オリオールズ2 - NYY5 ● 敗:ミゲル・ゴンザレス

吐く息が白くなるほど寒いなかでの試合。ゴンザレスがかなり荒れ気味で、6回を5安打5四死球、3失点。それでも7回表にいったんは同点にしたのですが、その裏、アダム・ジョーンズのまさかの2死満塁での落球で走者一掃。アダム・ジョーンズ、すばらしい選手だけど、ときどきやらかすんですよね。いちばん悪いときにいちばん悪いところが出てしまいました。バブルガムのせいだ!なんてツイートもだいぶされていたけど、いつもガムふくらませながらちゃんと捕ってるんだから関係ないです。あと、言い訳になっちゃうけど、寒さで自分が思っていたよりグラブが硬くなっていただろうなと。準備の問題ですね。あれ以来、ジョーンズがフライを捕るときにちょっぴり緊張しながら見てしまうわたくし(^_^;; 

そして、まるでこれだけではネタ不足であるかのように、次の回の攻撃でトリプルプレーをくらうというおまけつき。無死一、二塁で、マチャドの当たりが小ライナーになったのをカノーがワンバンで処理して、まず二塁フォースアウトサードに送ってランダウンになり2アウトめ。当たりが微妙だったので、ここまではしょうがない。ところが一塁に到達していたマチャドが二塁をよくばって、そこでもアウトに、という流れ。ははは(^_^;; 若さが出ましたねー。

でも、これ、すごく気持ちがわかったんですよ。伝わってきたというか。そしたら試合後コメントで、マチャドが、「アダムのためになんとかしたくて先を欲ばってしまった」と言っていたので、やっぱりね、と思ったのでした。みっともなかったけど、そういう気持ちが空回りしたのならぜんぜんいやじゃないです。

それにしても、天誅殺か惑星直列みたいな試合でしたわ(^_^;;

4/13 オリオールズ5 - NYY3 ○ 勝:ハメル(2-1) S:ジョンソン(5)

マーケイキスの2号に加え、フラーティー、ライモルドと当たりの出ていなかった人たちのHRで勝利。ハメルは6回3失点。アダム・ジョーンズがなんとか失地回復しようとしてガンガン振りまわしていたので、せっかく打席で成熟してきたのに~~とあせりましたが、それでもどうにか2安打打ってるのね。前日のあの試合の翌日に、とにかく勝ったということがなによりでした。

4/14 オリオールズ0 - NYY3 ● 敗:チェン (2敗)

黒田に完封負け(>_<) どうにもなりませんでした。これで黒田は野茂の9度につづく5度めの完封勝利。すごいです。チェンは6回3失点。ニックスの犠飛とガードナーの2ランだけ。いいピッチングをしながら一発に沈む試合が続いていて気の毒。これでレギュラーシーズンでは昨年8月以来10試合連続勝ち星なしになってしまいました。(ALDSでは勝利投手になっています。)

でもショウォルター監督は「いつもいい投球をして試合を作ってくれる」とほめています。じつはこれを書いている今、ちょうどチェンの登板するドジャース戦が始まるところ。ダブルヘッダーの2試合めというキビシイ条件ではあるけど、ぜひがんばって勝ち星を呼び込んでほしいです。がんばれ、チェン!【追記:6回1失点で今季初勝利! ベケットに投げ勝ちました\(^o^)/】

というわけでNYY3連戦は負け越し orz...やっぱりこのチームに負け越すと、ほかに負けるよりなおさらくやしいよー。主力にケガが相次いでいながら、なんだかんだ代役が活躍している。ヤンキースを破らないことには、地区を制することはできないので、つぎはなんとか粘って勝ち星をつかんでほしいです。

4/16 オリオールズ5 - レイズ4 ○ 勝:アリエッタ(1勝) S:ジョンソン(6)

前日、ジャッキー・ロビンソンデーに試合がなかったので、オリオールズはこの日に42番のユニフォームで試合に臨みました。マット・ウィーターズのHRや、マチャド、マーケイキスのタイムリー、ほかに内野ゴロの間の2点など理想的な点のとりかたで5-1とリードしたのですが、7回に登板したペドロ・ストロープが2本のHRを許して3失点。けっきょく最後は1点差ゲームになってしまいました。ブルペン陣、おおむね望むとおりの力を発揮しているのですが、ストロープがどうも不安定なのが気になります。

9回のジム・ジョンソンはやっと彼らしく打たせてとるピッチングがはまりだしてきた感じ。でもそれにはバックの支えが欠かせなくて、この日もマニー・マチャドのこんなすばらしいプレーがありました。ゆるいゴロを素手で捕球して、強く正確に送球しているのですが、よく見るとフォークの握りで捕球してるんですよ。そのあと縫い目に指をかけて送球したわけですが。BOS戦の3ラン以来バッティングも好調ですが、ジョンソンのようなタイプのクローザーにとって、こういうプレーがどれだけありがたいことか。今やチームの中心をがっちり支えているマチャドです。

4/17 オリオールズ2 - レイズ6 ● 敗:ティルマン(0勝1敗)

だめなティルマンの日(>_<) それでも5回4失点にまとめましたが、アダム・ジョーンズの2ランで追いついた直後に勝ち越されたのがいたかった。好調のマット・ムーアからは2点取るのがせいいっぱいでした。

4/18 オリオールズ10x -6 ○ 勝:パットン

この3連戦は、なんとすべて初回にHRを打たれて始まるという理想とはかけはなれた試合展開。この日もミゲル・ゴンザレスがジェニングズに先頭弾、さらにロンゴリアにもソロを打たれるし、相手はデイヴィッド・プライスだし、どうすんのよ、と思っちまいました。

しかし今季のプライスはどうも波に乗りきれないようで、オリオールズもすぐさま2回にクリス・ディヴィスの技ありタイムリーと、ようやく乗ってきたノーラン・ライモルドの2ランで同点に。ここからとったりとられたりのシーソーゲームが始まります。

7回には、これまたずっとノーヒットだったスティーブ・ピアスの今季初安打となるツーランで6対5と勝ち越し! しかしダレン・オデイが珍しくローニーにHRを打たれ、またまた同点に。でも勝ち越されなかったのが大きかった。

今季初の延長戦に入った10回、先頭のマーケイキスがヒットで出ると、マニー・マチャドが絶妙なバントヒットで続いて一、二塁。ここでアダム・ジョーンズがライトのフェンスを直撃する大二塁打。Walk-offか!と思いましたが、ランナーのマーケイキスは、捕球されることをおそれてタッチアップしに戻ったので、三塁ストップ。マチャドは二塁を回ってるし、ジョーンズも二塁に到達していたので、返球が二塁に来ていたら最低でもひとり、悪くするとふたりアウトになりそうな危うい場面でした。幸い返球はバックホームされたので、みんなあわてて帰塁してことなきを得ましたが……。各走者もそうだけど、サードベースコーチのボビー・ディカーソンももう少し早めに走者に伝えたほうがいいんじゃないの、と思う場面がこのところちょくちょくあって、つい前任者のディマーロ・ヘイルがトロントにとられたことを思い出してしまう……いや、そういう後ろ向きな考え方はよくないですな。経験をうまく生かしてほしいです。

ちなみにこのあと、ジョーンズが帰塁する際に二塁を踏み直していないというマドン監督の抗議があったものの受けいれられず。リプレイを見るとたしかに空過しているように見えなくもなかったりします(^_^;; 

ともあれそんなわけで無死満塁となり、打席にはマット・ウィーターズ。マドン監督が内野5人シフトを敷いたため、とにかく外野に飛ばせば終わり、という場面。ウィーターズが高めに入った初球をひっぱたくと、打球はぐんぐんのびてライトスタンドへ! サヨナラグランドスラム! いろいろアヤシイ試合運びもあったけれど、これですべてが帳消しに。とまあそんな試合でした。

その他の情報を:

◎そういえば黒田に完封された14日の試合は、ESPNの日曜日の全国放送。オリオールズの試合がこの枠に登場するのは珍しいらしく、ショウォルター監督は「うちじゃなくてヤンキースの試合だからだろう」と軽く受け流していたのですが、実況を聞いていたらこれでもかというくらいのオリオールズ推しでびっくりしました。なのに完封負けだったんだけど(汗)。その翌日、ESPNのバスター・オルニーがおもしろいツイートをしていました。「オリオールズブルペンマネジメントについて。12年シーズンにオリオールズブルペンはNYYのブルペンより投球回が約100イニング多かったが、連投はNYYより12回少なかった」

なるほどね。これはまさしくショウォルター監督とリック・アデア投手コーチのたゆまぬ努力によるものだと思います。実際の投球だけでなく、肩を作る回数もなるべく減らすようチェックしているそうですし。それにしてもこういうの、よく数えるよねえ……(え、そこで感心してちゃだめ?(^_^;;)

◎4/14の試合前にコナー・ジャクソンが引退を発表。渓谷熱を克服して、今年のスプリングトレーニングでは、「WSの第7戦のような意気込み」でロスターの最後の1枠をスティーブ・ピアスと激しく争い、最後のカットの前日には「精神安定剤がほしいくらい」と悲愴な言葉をもらしていましたが、3Aの試合が始まってからはふるわず、「球場にくるのが以前のように楽しくなくなってしまった」ともらしていたそうな。燃え尽きてしまったのでしょうか。でも、メディアには語られていない個人的な理由もあるとのこと。口頭で発表はしたものの、手続きの書類などは送られてきておらず、今はまだ3Aの制限リスト記載という形になっています。

◎ブルワーズ、ジーン・セグラ、一塁に盗塁?? そして一度の出塁で二度めの二盗を試みる???

前エントリのコメント欄ではむやまさんからもご指摘いただいた、きわめつけの珍プレーです。これはもう、年度末まで待たなくてもOddyty(珍プレー)賞は決まりなのでは? まずは動画を。4/19日のカブス - ブルワーズの8回。この回からカブスウェーバーで獲得したケヴィン・グレッグがマウンドへ。(これは、教えていただくまで気がつきませんでした。胸がふるえます……)するとセグラにヒット、つぎのブラウンに四球で無死一、二塁に。グレッグはここで降板(あかん……)。すると再開後、セグラが飛び出して二、三塁間にはさまれ、つづいてブラウンも二塁へ。双方にタッチがなされて、ブラウンがアウト(セグラには二塁の占有権があるから?)

ところが自分がアウトになったと勘違いしたセグラは、とことことベンチに向かってかけだし、一塁コーチに止められて、結果的には一塁ベースに盗塁(?)した形になってしまいました。ほんとに~? ルール上、こんなのありなんですか? ここで内野手がもう一度タッチしていればアウトなんじゃないかと思うのだけど。そのあとセグラはもう一度二盗を試みて今度は失敗しました(^_^;; こんなプレーは、ほんとに見たことがありませんです。はい。

スポニチに少しくわしい解説記事が載っていたのでリンクを貼っておきます。意図的な逆走を禁ずる「公認野球規則7・08(i)」には抵触しない、というのがおもしろい。MLBのオフィシャルにも続報が。同じ規則について解説しているのと、「スコア上はどう処理する?」という疑問に対して「どうとも書きようがない」って答えているのが笑えます。記録上はセグラの逆走はなかったことにし、三塁盗塁を企図して失敗、ということで処理したそうな。わたくし、少年野球で“なんちゃってスコアラー”を3年ほどやっていましたが、子どもの野球でも見たことのないプレーでした(笑)。】

てなわけで、書いているうちに、珍しいお客さん、ドジャースとのダブルヘッダー(昨日、雨で中止になったので)が終了し、オリオールズが連勝しました。リュ・ヒョンジン、ベケットという手ごわい先発ふたりを打ちくずしての勝ちですから価値があります。チェンも1勝め。この詳細はまた別エントリにしていつかあげます。