O's:連敗ストップ&ゴーズマン、コールアップ (Wow!)
オリオールズ、ようやく6連敗で止めました。ぜーぜー。
この前のO'sエントリが20連戦で勝ち越した!っていう景気のいい話だったのに、そのあとのツインズ戦でチェンが離脱し、その直後から坂道をころがるように……(>_<)
この1週間で、わたしはオリオールズについてあらためて2つのことを痛感いたしました。
1)まだまだ発展途上のチームである。
昨年プレーオフに進出し、今年もいいスタートを切ったので、なんか貯金5個を切ったらファンもみんなパニクり出したんだけど、まだまだそこまでのチームじゃない。とくに先発陣ですね。20連戦の最後のほうも、先発が6回まで投げられないのにどうにかこうにか勝つ試合もあり、自慢のブルペン陣にも負担がかかっていました。
3連続セーブ失敗したジム・ジョンソンに関していえば、今季はやや制球の乱れる場面が目立ち、このようなことも起こりうるかなとは思っていました。とはいえ、やっぱりそれを目の当たりにするとつらいんですけどね。でも、そのままついえてしまうような投手ではないです。たまの失敗はありつつも、どうにかやりくりしていってくれると思ってます。
2)能力の高いチームでもある。2010年までのオリオールズではない!
昨年も6連敗したことがありましたが、そのたびに悲観的なファンは「ハロー、2010年のオリオールズ」ってグチをこぼします(笑)。15年連続負け越しのトラウマはそうかんたんに払拭されるはずもなく、みんな頭のどこかで「また魔法がとけてネズミとカボチャに戻っちゃうんじゃないか」と心配しているのです。でも昨日の対NYY初戦なんか、負けたけどディフェンスはすばらしかったし、打撃陣もずっとなんとかしようとしているのが伝わってきました。2009年にわたしが見はじめたころのオリオールズは、ホントに熱のない、すーっと通りすぎるような試合を連日繰り返していましたから、今はぜんぜん別のチームだと確信できます。だから勝ち負けの結果がいいほうに出なくても、また勝てるようになるって信じられるのよ。うん。
じゃあ優勝できるのか? さあ、わかりまへん。東地区はきびしいところです。でも、今年もファンをわかせるいいゲームを最後まで見せてくれることは信じてます。じっくり腰をすえて応援するぜよ。
今日の試合後には、昨年から特技になった感のある驚きのロスター・ムーブも。あとで詳述します。
ツインズ戦からの流れをかんたんに。
【@ツインズ戦】
5/10 9-6 ○ 勝:ハンター(3-1) S:ジョンソン(14)
5回まで0-6とリードされながら6回から反撃開始。まず二塁打4本で3点返すと、7回にも二塁打、シングル、シングル、二塁打で同点に。そして延長に持ち込むとマニー・マチャドの勝ち越し打などで3点うばって9-3と勝利。ジム・ジョンソン14S。昨年から35連続Sは、チーム史上最多です。 でも4回6失点のハメルは、目下の悩みの種です。
5/11 5-8 ●敗:スティーブ・ジョンソン
先発5番手問題が解決せず。昨年活躍したジョンソンを今季初昇格させるも、4回7安打4四球6失点。すぐ3Aに逆戻りになってしまいました。
5/12 6-0 ○ 勝:チェン(3-3)
デイヴィス11号、ジョーンズ5号、ピアス2号と3本のHRが出て快勝……だったのですが、5回でチェンが脇腹を痛めて降板したのが痛かった。このあとの試合から連敗に突入してしまいます。
【対パドレス 2連戦@home】
5/14 vs パドレス 2-3 ● 敗:ジョンソン(1ー3 14S)
試合前、右脇腹痛のチェンがDLに。2週間の投球禁止だそうですので、そのあとのリハビリと実戦練習を考慮に入れるとやはり最短でもひと月はかかるのかなと思います。
入れ替わりでリリーバーのアレックス・バーネットと、内野手のヤミコ・ナバロ(こちらは誰かとの入れ替えだったけど忘れた)が昇格しました。この週は休日が2回あったため(Thank god...)とりあえずの措置です。
試合のほうはティルマンが粘って7回1失点。1-1の8回にピアスのタイムリーで2-1と勝ち越す理想的な試合展開でしたが、9回にクローザーのジム・ジョンソンが4安打2失点と乱調で敗戦。痛い星を落としました。(しかもこれはまだ始まりだった……。)ちなみにジョンソンのセーブ失敗は昨年7月27日のアスレチックス戦以来で、そのときは1/3回で6失点。打たせてとるタイプの投手なので、そういうことはあるんですよね。
5/15 4-8 ● フレディ・ガルシアが3回2/3、4失点。そのあともリリーフ陣がポロポロ点をとられて敗戦。ガルシアって今オフパドレスにFAで契約してSTがボロボロでリリースされたんだそうで。首にした投手にやられなくてよかった、とパドレスファンの人から言われました。はい。
【レイズ3連戦@home】
5/17 vs レイズ 10-12 ● 敗:ハメル
4回2/3、7失点というハメルの不調が深刻。あとをひきついだトロイ・パットンも打たれ、一時は4-12と大量リードされました。しかし8回にレイズ先発のニーマンをつかまえてなんと6点を返すビッグイニング。最後は惜しくも届かなかったもののあらためてオリオールズ打線の能力に目をみはった試合でもありました。
5/18 6-10 ● 敗:ジム・ジョンソン
試合前、先発のジェア・ジャージェンスを3Aからあげ、さらに前日大量登板したブルペンを補うため、また入れ替えが行われました。
【IN】
ジェア・ジャージェンス
オフにオリオールズとマイナー契約。今季は3Aでいい登板を続けてきました。過去2、3年間は膝の故障がスピードの低下と不調を招いていたため、下半身の強化もはかっていたもよう。
ジェイク・アリエッタ
3Aに降りればいつでもピカイチのピッチング(^_^;; やや肩に痛みがあって1度3Aで登板を飛ばしたのですが、そのあとのブルペン投球では問題なし。今回はいちおうブルペン要員としての昇格。
【OUT】
アレックス・バーネット
3Aにオプション。
ノーラン・ライモルド
ハム痛でDLへ。スプリングトレーニング以来感じていたハム痛が消えず。ただ重傷ではないとのことで、最短での復帰も可能。
試合は初回に4点先制。ジャージェンスが5回4失点と今イチのピッチングながら、8回まで6-4とリード。しかし9回、クローザーのジム・ジョンソンがなんと5失点で逆転を許しそのまま敗戦。例の「7回までリードしていたら勝ち」の記録も109だかなんだかでストップ。つらい試合でした(>_<) でもね、そういう連続ものっていうのは途切れるのが宿命なんだから、いったん終わらせたほうがすっきりするという考え方もあるわけよ。
5/19 1-3 ● 敗:ティルマン(3-2)
朝起きたら5連敗してる日曜日って、どんなんですか。まー、ほんとに冴えない1日でしたわ。でもティルマンは6回3失点ですからまあまあ。ムーアにやられてしまいました。CY有力候補? レイズはどうして毎度毎度いい投手を育てるんでしょうか。
【ヤンキース戦@home】
5/20 4-6 ● 敗:ストロープ(0-2)
Tough Loss ここにきわまれり、という試合。前回あかんかったガルシアが6回2失点と好投し、苦手のサバシアから4点もぎとってマウンドから降ろし……だったのですが、ジョンソンが9回にHRを打たれて延長戦に。そして10回、イチローの二塁打を足がかりにあっさり勝ち越しされ、敗戦。立ち直れん~orzzz
気弱なファンであるわたくしは、イチローの打席が何度も繰り返されるであろうスポーツニュースから逃げまくっておりましたが、ジム・ジョンソンはこの3連続セーブ失敗のあいだ、打たれた場面をしっかりビデオテープで見返して確認していたようです。試合後のインタビューにもきちんと答えていました。「投げたいところに制球できていない。でもなんとかします。ほかに道はない」
ファンはいくらでも逃げられるし文句も言えるけど、当の選手は自分で道を切りひらくしかないんですもん。ジョンソンはこうも言ってます。
「見た目ほど悪くもなければ、逆にいいときだって見た目ほどよくはない。昨年も、ひどいピッチングをしながらセーブがついたときもあった。結果がよかったから誰も何も言わなかったけれどね。ただ、(TV解説の殿堂入り投手)ジム・パーマーにだけは指摘された。メジャーでコンスタントに活躍する鍵は、いい準備をし続けることにあると思う。ぼくはしっかりと準備を続けているから、そのうち結果はついてくるだろう」
ジョンソンってまだ29歳なんですよね。大車輪で活躍しだしてからは、実質2年めです。昨年に比べてファストボールのスピードが落ちたりしているわけではありません。ただきわどいところを狙ってボールになり、カウントを悪くしている傾向はあります。それと今日ジム・パーマーは、緩急が使えていない、カーブなどをもっと有効に使ったらいいのではないかと指摘していました。今季は、不調に陥ったときの対処法をいろいろ考えて、引き出しを増やしていく年でもあるのかもしれません。それができれば、まあ50セーブとはいわなくても、そこそこコンスタントに活躍できるクローザーでいられるはず。めげずにがんばってほしいです。
5/21 3-2 ○ 勝:ジム・ジョンソン(2-4)
親指のマメでDL入りしていたミゲル・ゴンザレスが復帰。代わりにジャージェンスが1試合で降格しています。
そのゴンザレスが7回2失点の好投。こういう投球してくれるとやっぱり試合が落ちつくわよね。今季は5回ぐらいまでいいピッチングをしながら突然崩れる試合が多かったのですが、今日は昨年のようなミゲルでした。やはりいい投手です。
打つ方ではクリス・ディカーソンが2HR。
そして延長10回に、ネイト・マクラウスがWalk-off HR! ひっさびさのシェービングクリーム攻撃も出ました(^o^)
そして10回表を三者凡退に押さえたジム・ジョンソンが勝ち投手に。これがきっかけになればいいのですが。ただ、まだけっこういい当たりをされているので、ゴロを打たせて取る本来の投球まではもうひといきというところか。
明日は絶好調黒田との対戦。こちらは目下不調のジェイソン・ハメルなので、まだまだキビシイ戦いが続きますが、それをいったらずーーーっとキビシイんです。楽な日なんてひとつもありません。ハメル、立ち直りを期してがんばってほしいです。明日は出勤日なので遠くから念を飛ばします。
そして試合後、驚きのアナウンスメントが。
ジャージェンスを降格したことで、木曜日の先発が空きになり、ジェイク・アリエッタ(ブルペン要員で上がりながらまだ投げていないので)か、ロングマンのT.J.マクファーランドが有力候補と言われていましたが、なんと2Aから飛び級で、トップ・プロスペクトのケヴィン・ゴーズマンをコールアップすることが発表されたのです。
つい先週あたり、DD(ダン・デュケット)が「ゴーズマンはまだ早い」と煙に巻いていたのに。
ゴーズマンは今季ここまで2勝4敗、ERA3.11ですが、96~99マイルのファストボールに加えて、スプリングトレーニングでショウォルター監督も目を見はったチェンジアップ、それに現在磨きをかけている最中のスライダーのいずれでもストライクを取ることができるのが大きな強みと言われています。今季46回1/3を投げて、49奪三振、四球はわずかに5。この驚きのK/BB能力をメジャーでどこまで発揮できるかが鍵になりそう。ちなみに過去5試合中4試合で1失点しかしておらず、その間の防御率は1.78だそうです(ソース:MASN)。
ゴーズマンは1991年生まれの22歳。以前のエントリでもご紹介したように、たぶんちょっとおもろいやつ。そういえばコールアップのニュースをきいて、アダム・ジョーンズがさっそく「ドーナツを仕入れた方がよさそうだな」ってツイートしてましたっけ(笑)。
スプリングトレーニング中のインタビューか何かで「ランナーが出ているときの方が好き。だっておもしろいから」って話しているのも読んだことがありますw メジャーにあがったら、さすがにそうも言っていられないでしょうけど、性格はプロ向きだと思います。すぐに結果が出るかどうかはわからないけど、まちがいなくおもしろい!
おもしろけりゃあいいのか?
いいんです!(昨年につづき2度め。)
金曜日、午前中から出かける予定なのでリアルタイムでは見られないと思うけれど、楽しみにしたいと思います。
Go, O's!
【追記】
チェンがツイッターを始めましたね。@WeiYinChen16
サラソタに向かったみたい。そろそろトレーニングを開始するんでしょうか。早くもどってきておくれ~。