Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

上原:ハイタッチ祭りの変遷をたどる

ヤフージャパンのトップの「上原の“熱すぎる”ハイタッチが話題に」というサンスポの記事の下に当ブログへのリンクがあったようで、こちらを訪れてくださった方がたくさんいらしたようです。でもまだ話題沸騰の「シェーン・ビクトリーノ仰天ハイファイブ」の画像には触れていなかったので、記しておきましょう。

5/22日のホワイトソックス戦。レッドソックスが2-1から2点加えて4ー1となった直後の8回裏に上原が登板しました。まずは投球内容をかんたんに。

1 4球め、インコースのファストボールで見逃し三振。逆球だったのがかえってよかった、と本人はブログで記していますが、すばらしいところに決まりました。

2 デ・アサを4球め、スプリットで空振り三振。スプリットにまったくタイミングが合っておらず、またキレキレのすばらしい球でありました。

3 アレクシ・ラミレスを初球、スプリットでレフトライナー。いいあたりだったけど正面に飛びました。

本人のブログはこちら。

んで、このあとベンチに上原がひきあげていつものようにハイタッチ(high five)祭をくりひろげたさい、シェーン・ビクトリーノに不意打ちを食らわせ、中継アナも解説者も大爆笑に。その動画がこちら。

この何日か前からシェーン・ビクトリーノはハムストリング痛で試合を欠場しています。ですからこの日も、ベンチにはいるものの少しぼーっとしてたんですね。そこへ上原がやってきて胸にバシン!と一発。まるで一般人みたいにぎょっとするビクトリーノ。

放送席のやりとりはこんなです。

「シェーンには不意打ちでした(笑)」

「(笑)シェーンはひとりで物思いにふけってましたが、それでもなんでも上原にはお見舞いされるわけですね」

"He's got some Uehara anyway!" という表現がおかしくて笑ってしまいました。"get some Uehara"って、上原がいきなり降ってくるみたいな……。

それにしてもレッドソックスはやっぱり露出度の高いチームなんでしょうかね。べつに今年になって急に始めたわけじゃないのですが、昨今の、このハイタッチ(ハイファイブ)の注目度はすごいです。

そもそもオリオールズ時代にも、上原は、very emotional pitcher (感情を表に出す投手)と言われていました。こちらが当時のエントリ。(中ほどでちょろっと触れています。)やはりケガが癒えて本来の投球ができるようになった渡米2、3年めぐらいから、気持ちを前面に出す上原らしいスタイルが確立されてきたのかもしれません。

そして2011年8月にレンジャーズに移籍。このときにはもう最初からハイタッチ祭りが注目されていました(当時のエントリ~動画つき~)。「ベンチでハイタッチしたとき、周りの顔を見てオリオールズじゃないなと思った」っていう上原のコメントをおぼえているので、移籍前からずーっとやっていたんですよね。なのになぜ、とつぜんこんな話題になるのだ?(笑)

わたしのなかで、レッドソックスというと昔の野武士軍団みたいなイメージがあったのですが、今季スプリングトレーニングのころ、上原がインタビューで2、3回「意外とおとなしいやつが多いんですよね」と語っていたのが印象に残っています。それで上原みたいなタイプが目立つんでしょーか?(テキサスのころは周りじゅうそんなんだったので、バチバチやっていてもふつうに見えたのですが。)

アメリカの〈ヤフー・スポーツ〉の記事がちょっと面白かったので紹介しておきます。

Shane Victorino unprepared for Koji Uehara’s high-powered high five in Boston Red Sox dugout

By David Brown | Big League Stew – Thu, May 23, 2013 6:42 AM EDT

「コウジ・ウエハラが気合満々で引きあげてくるのはわかりきっていたはずなのに、シェーン・ビクトリーノはぼうっとしていた。

結果、お笑いのような場面が展開することに。

8回裏、ホワイトソックスを三者凡退に退けたウエハラは、いつものようにダグアウトの端から端まで、だれかれなくハイファイブしてまわった。ダスティン・ペドロイアからウィル・ミドルブルックスまで、チームメートはみな臨戦態勢。マイク・ナポリなどは脚をふんばって両手をかかげ、ハイファイブならぬ「ハイ・テン」をしたほどだ。裏方さんたちまでもが手を出して応えていた。

そんななかビクトリーノはベンチの前列に腰かけ、猫背で遠くを見つめていた。だがウエハラはためらいなく手をあげると、ビクトリーノの右肩にバシンと一発お見舞いしたのだ。

ぎょっとしたのはビクトリーノだ。街角で暴漢にでも出食わしたように、とっさに手をあげて身を守ろうとしたほど。

「ビクトリーノはわかってませんでしたね(笑)」とNESNアナ、ドン・オシーリョ。それでも一発お見舞いするのがウエハラ流だ。

ビクトリーノは、けっして知らぬ振りを決めこんでいたわけではない。顔を見てもわかるように、心底びっくりしたのだ。

試合に出場していれば、あそこまでぎょっとすることにはならなかったのかもしれない。それに点差が開いた直後で、多少気が抜けたということもあるだろう。……(中略)

ウエハラは38歳だが、そのプレーぶりやチームメートとのやりとりは若々しく、情熱的で、まるで子どものようだ。

ビクトリーノが次回のハイファイブ攻撃にそなえることができるかどうかについては、なんの保証もない。」

……とまあ、こんなブログ記事をつらつら書いていたら、スポーツジャーナリストの菊地慶剛さんがこんなツイートを。

「ただ勘違いしてほしくないのは上原投手がずっと今のようなハイタッチを続けていました。ただ今回注目されただけです!」

ですよねっ。シンクロしたわ。

菊地さんと言えば、NumberWebのこちらの記事([MLB東奔西走]中継ぎ投手・上原浩治が絶好調!数字が証明するMLB屈指の凄さとは?)を書かれた方。ここをご覧になるような方はみなさんお読みだと思いますが、いちおうリンクを貼っておきますね。

【追記】で、今日(現地24日)ビクトリーノさんはDL入りしてしまったわけですが、ハムストリング痛のせいでありまして、ハイファイブのせいではありません(笑)。

【追記2】この24日、上原はインディアンズ戦8-1とリードした8回表に登板。21登板めです。本人のブログによれば「なんかずっと苦手意識がある」というマイケル・ブラントリーに1-1からのスプリットをいきなりツーベースされるものの、続くスタッブズ、ボーン、キプニスをすべてフライに打ち取って1回無失点。最後のセンターフライはエルズベリーがよく前に走ってライナーを好捕してくれました。

この日は雨模様で、映像を見ると球が高めに抜け気味。投げにくかったようです。→動画(Gao:日本国内のみ)

これで目下の防御率は1.83。

BOSはしぶといです。今日(現地25日)も4-3とリードされた8回裏に4点を奪って逆転勝ち。直前の8回表に1回無安打2三振と好投した田澤に4勝めがつきました。リリーバーで勝ち星をかせぐラッキーボーイになりつつあります。いえ、ラッキーというのは失礼ですね。いいところでいい投球をしているから勝ちを呼んでいるわけです。

BOSもNYYも先発の安定がチームの安定をもたらしています。今日のレスターだって珍しく4失点ながら7回投げてますもん。オリオールズが勝っても上位2チームがなかなか負けないもんなー。ぶつぶつ (-_-)

【追記3】きのう、きょうは例のYahoo! Sportsの記事からのリンクでアクセス殺到。見たこともないような6万ページビューとかいう恐ろしい数字が出ました。ランキングでも10位までに2ページランクインするとか。確変ってやつですね。手前味噌で申しわけありませんが、せっかくなので記念に写真をのっけておきま~す。(うちのパソコン、キャプチャというやつができないので原始的手法にたよりました。)