Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

ケヴィン・ゴーズマン、デビューなど:O's 5/22-26

オリオールズトロントでの今カードは、1、2、3戦ともソーゼツな打撃戦になりました(明日もう1試合あります)。Slugfest ってやつですね。いくら点をとっても足りないというイメージがあります(^_^;;

その前のヤンキース戦3戦めからの流れをかんたんに。

5/22 vs ヤンキース 6-3 ○ 勝:ハメル(6-2)

黒田の立ち上がりをとらえて初回、ツーアウトからマーケイキスの4号ソロと、デイヴィスの14号ツーランでまず3点。2回にはマチャドのピッチャー返しが黒田のふくらはぎを直撃。幸い打撲だけですみましたが、これが尾をひいたか3回にもノーアウトからジョーンズ、デイヴィスが連打。黒田はここで大事を取って交代し、代わったクレイボーンからマット・ウィーターズが7号3ラン。

ハメルは苦労しながらのピッチングで、三者凡退は2度ぐらいしかなかったけれど、6回2/3、2失点と久々にQSを記録しました。このままよみがえってくれるととてもありがたい……ていうか、そうならないとこまります。

5/23  vs @ブルージェイズ 6-12 ● 敗:ゴーズマン(0-1)

Happy Gausman Day!

昨年のドラ1(全体4位)ケヴィン・ゴーズマンを40人ロスターに加えるため、試合前、先日降格したリリーバーのバーネットをDFA。そして25人ロスターに加えるため、ジェイク・アリエッタを3Aにオプションしました。

アリエッタは、登板機会のないまま再降格になりました。前日から3A行き濃厚といわれていましたが、それでもゴーズマンの昇格にあたってこんなツイートを。「ゴーズマンくんにとっては、特別な1日。すごくいいやつだし、すばらしい才能に恵まれてる。長いことスターとして輝くだろう。昇格おめでとう」

自分と入れ替えでルーキーが昇格するなんて、くやしくないわけがないのだけど、おざなりでなくちゃんと自分の言葉を尽くして祝福するアリエッタ。いい人です(; . ;)

メジャー7年めで初昇格を果たしながら先日DFAされて3Aに戻り、ナックルボーラーへの道を歩みはじめたザック・クラークもゴーズマンを祝福していました。当然のことながら、わたしはこの人たちのだれとも知り合いではないので、思いえがくことしかできませんが、こういうドラマも、わたしにとってはスポーツを見ることのひとつの楽しみです。

試合は幸先よく3点先制したものの、5回にゴーズマンがアレンシビアに逆転ツーランを浴びて降板。するとそのあと登板したお兄さんがたが持ちこたえられず、ストロープ、パットン、マクファーランドがそれぞれ2失点。マーケイキス、ジョーンズの連続弾なども出ましたが、けっきょく6-12と、ケヴィン・ゴーズマンのメジャー初登板は黒星スタートになりました。

それでもね、楽しみ!という気持ちのほうが何倍も強いです。

だってこの動画をごらんくださいませよ(どんな日本語だ(笑))。

ファストボールはコンスタントに95マイル以上を計時。それも力んで投げる速球ではなく、ゆったりした、しなやかなフォームから低めにバシーン!と投げ込んできます。99マイルも3、4球ありました。そしてチェンジアップが88マイルとか(笑)←笑うしかない。

それでも2Aから飛び級で昇格したゴーズマンにとって、メジャーの打者のレベルを思いしらされる登板であったこともたしか。だって99マイルをガツンと打ち返されるんだもの(5回のリンド)。ほかにも、2Aだったら空振りがとれているだろう場面でファウルにされるケースが多々ありました。

今回は投球の85%近くがファストボールだったそうです(これもすごいw)。さすがにメジャーでは、どれだけ速い球でもそればかりじゃむずかしいよね。ツーアウトをとってから逆転をゆるした5回も、リンドとアレンシビアにはオール直球。2死からでも、そして投手有利のカウントからでも、メジャーの打者にはこれだけのことができるんだなと、ひしひし実感したことでしょう。それを今後にどう生かしていくか。吸収力も高そうだし、聡明そうなので、次の登板を見るのが楽しみです。まだまだ学ぶことも試すことも山ほどあると思うけど、逃げずに真っ正面から受けとめて、ひとつひとつ消化していってほしいと思います。

5/24 vs @ブルージェイズ 10-6 ○ 勝:ティルマン(4-2)

ティルマンはあまり調子がよくなくて、打っては打たれ、打っては打たれだったのですが、あちらはソロHR、こちらはマルチだったことで差がつきました。けっきょくオリオールズがハーディ9号、デイヴィス16号、ダニー・バレンシア1号、ジョーンズ8号という4本のHRなどで10点をもぎとり、打ち勝ちました。

相手先発のノリンも2Aからの飛び級デビューだったのですが、落ちつく間もない先制パンチが大きかったのでは。特にハーディーの3ランは外めのカーブをうまく踏み込んで打ったもので、けっしてただの甘い球ではないと思うのですが、それだけにショックは大きいですよね。

ハーディーはシーズン当初の絶不調を抜けて、このところ火がついてます。デイヴィスも3試合連続HRとふたたび急上昇中。さらにマニー・マチャドは、ロードで5試合連続の3安打以上。21歳以下の選手でこれを記録したのは、タイ・カッブに次いでメジャー史上ふたりめなのだそうな。ほかにもいろいろ記録がならんでいましたが、とにかくマニー・マチャドはすごい。そういえばこういう守備もありました。どうってことないように見えるかもしれませんが、これをコンスタントにやるのがマチャド。フェンスもあるし肩越しだし、実はけっこう難しいと思うのです。実況でもゲーリー・ソーンが「日曜日に公園に散歩にでも行くように、なにげなく捕球しています」とコメントしていました。

5/25 vs @ブルージェイズ 6-5 ○ 勝:ガルシア(1-2) S:ジョンソン(15)

例によってリリーバーを大量投入する試合が続いているので、試合前にロングマンとしてスティーブ・ジョンソンを登録。入れ替わりに不調のペドロ・ストロープが腰の張りでDLへ。しっかり治療し、そのあとひと月ぐらいリハブ投球して調子を取り戻すことはできるでしょうか。

試合はディッキーの立ち上がりをとらえて、好調のハーディーとデイヴィスの連打で3点。3回にはバレンシアのきのうに続く2ランで2点。でもガルシアも例によってポロポロ点を取られながらの5回9安打3失点という投球。試合をわけたのはガルシアのあとをついで6、7回をすいすい投げたスティーブ・ジョンソン(8回につかまって2失点しましたが)と、7回に出たアダム・ジョーンズの3試合連続となる、超特大9号ソロ。ジョーンズは、このシリーズの前、内転筋痛で3試合ほど守備につかずDHを勤めていたのですが、それがいい方に出ているのかもしれません。

さいごはレイズ戦でセーブ失敗してから初めてセーブのつく場面(それも1点差!)での投球となったジム・ジョンソンがきっちり3人で押さえて6-5で勝利。かなりドキドキしたのですが、球速はファストボールもシンカーも94、95マイル出ているので、ボールを続けて苦しいカウントにしないことと、コツンと当てられてヒットが出たときうろたえないことが肝要かなと思いました。

明日、もう1試合トロント戦があって、そのあとはナショナルズとの交流戦。あいかわらず投手陣はやりくりが続いているので、ミゲルが少し長いイニングを投げてくれるといいなあ。上位2チームがなかなか負けないので、しぶとくくらいついていきたいところです。

その他の話題を:

◎ディラン・バンディ、順調に回復中。

右ひじ痛のため4月29日にPRP(高血小板血漿)の注射を受けたディラン・バンディは、現在は、動きのなかで痛みが出ないことが確認されたとのこと。投球開始までにはまだ2、3週間かかる予定。

◎ジョナサン・スコープが腰椎の疲労骨折(>_<)

WBCオランダチームで活躍し、今季3Aに昇格して268/.331/.386の成績を残していたジョナサン・スコープですが、5月22日に専門医の診察を受けて腰椎の疲労骨折と診断されました。全治6~8週間。残念ですが、のちに禍根を残さぬよう、しっかり治してもらいたいです。

【追記】5/26の第4戦はむねりん初のWalk-Offにやられました。おめでとう、むねりん(>_<) こちらがサヨナラの動画。苦労してきたからよかったです。オリオールズとしてはつらいけど。

デーゲームで、朝、起きた時点では3-2ときわどくリード。9回表、二死満塁から女房役ウィーターズのタイムリ二塁打が出て5-2と3点差に。しかし、きのうは1点差を守ったジム・ジョンソンが、先頭に二塁打。そこからはシングル、シングル、フライ、四球、内野ゴロであっというまに1点差。2死一、三塁でムネリンを迎えることに。ラジオで聴いていたのですが、アナウンサーは「うるさい(pesky)川崎を迎えます」って言ってました。そしてフルカウントから左中間へ逆転サヨナラ二塁打。おめでとうムネリン。

いっぽうジム・ジョンソンの不調は、やはり深刻です。ラジオできいていて絵では見ていないのですが、制球ままならず、せっかく追いこんでもそこから四球を出したり、苦しいカウントになってストライクゾーンに投げて打たれたりという登板。連投の上、かなり球数を投げたので、どっちみち明日はべつのだれか(オデイ?)をクローザー待機させざるを得ないですが、うなだれてひきあげるジム・ジョンソンの姿を見るのは、じつにつらいです。

(おまけに8回裏に登板したトミー・ハンターが、2アウト満塁のピンチをしのいだ際、素手でバティスタの強烈なピッチャー返しを捕球。レントゲンの結果、骨折はなかったようですが、かなり腫れているので、明日もう一度レントゲンを撮るとのこと。無事でありますように……。【翌日追記】だいぶ腫れもひいたみたいで、おそらく大丈夫だと。「相当頑丈な手だね」と評判になっているようです。本人は「思わず手が出ちゃったけどバカなプレー」と反省しているみたいですが。)

【さらに追記】

ムネリンのインタビュー見ました(こちら)。「アイム・ジャパニィイイイイズ!」って(笑)。上原と川崎は、これまでアメリカ人が抱いてきたであろう「日本人」のイメージを根底からくつがえしてますな。最高です。なんか元気でたw またがんばろう。