Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

やっぱりただ者じゃない、ゴーズマン

オリオールズ、対タイガース3連戦をどうにか勝ち越して、明日は待望のオフです。

あいかわらずワイルドな昨日、今日をふりかえります。

6/1 vs タイガース 3-10 ● 敗:ハメル(7-3)

前回、ナショナルズ戦で8回2失点の投球を見せ、ようやく安定感が戻ってきたかなと思われたジェイソン・ハメルだったのですが、今回はまた制球ままならず。とくに変化球がすっぽぬけまくっていたようです。これがあとから大変な問題を生むことに……。

3回ウラまでは1-1。しかし4回にハメルがヴィクター・マルチネス、ペラルタ、アヴィラと三者連続弾を浴びて4対1に。もちろん痛いのですが、ぜんぶソロだったので、この時点ではまだどうにかなる点差でした。ところがハメル、つぎのトゥイアソソポにデッドボールをぶつけてしまいます。それが頭の近くを通って肩に当たったので、即座に退場に(>_<) スライダーのすっぽ抜けだったので「意図的なものではない」とショウォルター監督が猛然と抗議したのですが受け入れられず。ちなみに試合後、相手のリーランド監督も「意図的ではないと思った」とコメントしています。しかし主審は「あの時点では試合をコントロールしなくてはならず、死球が頭付近だったので、退場にせざるを得なかった」と話しています。でもなあ、即刻退場、ではなくて警告試合にしてもよかったような気が。

ともあれ、そんなわけでオリオールズはまったく準備していなかったT.J.マクファーランドを登板させ、ピンチを招いてカブレラにドカンとグラスラ一発。試合が決まってしまいました。相手投手はバーランダーでしたしね。やれやれ。

それでもJJハーディーの2HRなどで3点ゲット。この日一番感心したのは、最後までもりあがって声援を送りつづけたカムデンヤーズの観客でした。なんか、あきらめない雰囲気をだれもが感じているのよね。

6/2 vs タイガース 4-2 ○ 勝:マタス(2-0)

ケヴィン・ゴーズマンが3度めの正直で6回5安打1失点のみごとなピッチング。しかも無四球、4三振です。今、乗りに乗っているミゲル・カブレラを2併殺1三振に切ってとりました。おみごと! やっぱりただ者じゃありません。動画はこちら。とくに6回の3アウトめ、カブレラを見逃し三振にとった球はほんとうにすばらしいです。

前回、ナショナルズ戦でめった打ちにあったあと、ガルシアの8回無失点の投球をガン見していたというゴーズマン。そのあとインタビューで「とにかく低めに投げることが大切だと再認識した」と答えていました。リック・アデアピッチングコーチとも、もっと背をのばして球に角度をつけることを確認、さらに今日デーゲームでバッテリーを組んだクリス・スナイダーとは、きのうビデオルームにこもってだいぶいろいろ意見交換をおこなったようです。それらすべてがこやしとなって、強力打線相手の6回1失点投球につながりました。前回より明らかに球が低めにコントロールされ、アウトコースインコースのいいところに決まっていました。変化球にかんしても、これまで使っていなかったサークルチェンジを加えて好感触を得るなど、対応力の高さと器用さを発揮しています。

じつはルイジアナ州立大学時代にゴーズマンの投手コーチだったのが、2011年途中までオリオールズブルペンコーチやマイナーのコーチを務めたアラン・ダンという人でした。なので、オリオールズは学生時代からゴーズマンのクイックモーションの速さや牽制など、こまかいデータをとって、投手としての総合力の高さに目をつけていたのだそう。初めから「即戦力」として見ていたわけです。今日のような対応力の高さを今後も発揮していけば、ローテでもある程度回っていけそうな気がしますが、まだ1試合だけだからはしゃがずに、またつぎも楽しみに見ることにします。

さて、試合はゴーズマンが4回にフィルダーの11号ソロで1失点。7回にはリリーフしたブライアン・マタスが1失点。マタスは3連打されながらも、2-5-3のみごとなゲッツーもあり、どうにか0-2と2点ビハインドのスコアでとどめました。

7回ウラの攻撃。クリス・デイヴィスが、それまで完全に抑えられていたポーセロの初球をかる~く一振りすると、打球はあっというまにスタンドへ! 20号HR。もちろん、ほんとうに軽く振っているわけではないのでしょうが、どうしてもそう見えてしまいます。こんなデイヴィスやショウォルター監督に、周囲はさかんに「今、好調ですがこれが続くでしょうか?」という質問を投げかけるわけですが、監督などはそのたびに「生活態度に一定のリズムがある人は、仕事にもそれがあらわれる。デイヴィスもまさにそういうタイプだ」と答えています。たまたま勢いがあるだけじゃなく、そういう生き方をしているからこういう成績が出ているのだと。(ここで自分の胸に手をあてて、だからわたしは、すぐに仕事がたまるのだと自戒。一定のリズムがなさすぎる……。)

あたかもこの一発で目がさめたかのように、オリオールズ打線は3連打でたちまち同点に。さらにバント失敗をはさんでマクラウスのタイムリーで逆転(同点タイムリーを打ったバレンシアに代えてカシーヤを代走に送ったのもききました)。8回にはそのカシーヤの二塁打で1点を加え、最後はジム・ジョンソンがカブレラをヒットで出しながらもしっかり試合を締めました。(ただし、まだゴロよりフライが多い。)

ところで7回の始まる前にこんな場面が。オリオールバードがぽろっと帽子を落とし、そのでっかい帽子をアダム・ジョーンズがかぶって、放送席が笑いの渦につつまれたのです。ベンチではみんな当たり前のような顔をしてるのがまたおかしいんですが。ジョーンズは、昨日自打球を足にあてたせいか、今日はめずらしく4三振だったのですが、バットで貢献できないときは笑いで貢献する、りっぱなチームリーダーです(笑)。

その他の話題を。

チェン・ウェイン、そろそろキャッチボールを開始?

つい先ほど、現地の6/3日の午前10時前ごろ、チェンの通訳のティム・リンさんが、「明日から軽いキャッチボールを開始」とツイートしてました(フロリダの天候にもよるようですが)。ようやく痛みがとれたところで、今はプールのなかのトレッドミルでウォーキングなどのトレーニングをしているところだそうです。

◎和田はまだ感触が戻らない?

5月31日にノーフォークで4回めの先発をした和田毅は4回2/3を投げて、8安打6失点。3敗め。この結果をきいたショウォルター監督が珍しく「つぎの段階に進めなかった」というきびしいコメントをしています。6失点とはいえ、エラーなどもありすべてが自責ではないようなのですが、表面的な結果だけでなく内容も加味してのコメントなのか。3戦めまではマメに更新されていた和田のオフィシャルブログが4戦めについてはまだ記されていないのも気になります。当然、早く上で投げたいと思いますが、不完全なままあがっても納得のいく投球はできないでしょうから、とにかく自分なりの感触、そしてコントロールが早くとりもどせることを願っています。ちなみに3Aでのつぎの登板は6月4日から6日に延期されたとのこと。中4日から中6日にして、休息の効果を見ようというところでしょうか。いいほうに作用しますように。

さあ、明日のオフのあとはヒューストンに飛んで、このところ5連勝とめっちゃ強いアストロズとの対戦です。なんつーか、ALの他のチームは、みんなアストロズの調子があがらない春先に対戦してませんでした? ぶつぶつ……(-_-) ともあれがんばりましょう。

Go, O's!