Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

オリオールズ :対BOS4連戦――Kojiとも2度対戦。

カムデンヤーズが沸いた4日間でした。

土曜日の観客が42,422人。日曜日の観客は41,311人。試合後にニック・マーケイキスが「以前にくらべてスタンドがオレンジや白で埋まってるからボールが見にくい。以前は緑一色だったからね。でも見にくくてもお客さんがきてくれた方がうれしい」と言っていました。今後も、ボールの見にくいスタンド(?)が続きますように。

今日(現地16日日曜日)は父の日でした。

カムデンヤーズでは、試合前に外野を開放してお父さんとキャッチボール。いいなあ。始球式はなぜかリチャード・ギア。なんでだろう?

オリオールズと上原がクロスしたこの4連戦を振り返ります。

6/13 vs BOS 5-4 ○ 勝:T.J.マクファーランド 

この日は延長戦が多くて、NYY-OAKが18回、レッズ-カブスが14回(ちなみにこの試合、グレッグも投げて1回を無安打2三振、ERA0.92)。いやはや大変だねとながめていたら、オリオールズも延長戦に突入しちまいました。

先制はオリオールズ、3回にバレンシアのHRが飛び出すと、その後も1アウト三塁とチャンスを作ります。ここでBOSは早くも前進守備を敷き、マチャドがバットを折りながらセンター返しのタイムリー。TV解説のジム・パーマーが "Situational Hitting"と強調するように、守備位置を見ながらひきつけて打ったマチャドはうまい。同時に、3回ですでに1点もやれないという守備体制を敷いたBOSOXは、ちょっとらしくないような気もしました。

先発はケヴィン・ゴーズマン。不用意に投げたストライクをオルティスカープにソロHRされる場面もありましたが、5回1/3を6安打無死球2失点となかなかの好投でした。打ったオルティスも、今日の試合前でしたか、「このあいだのドラ1のピッチャー、あいつはスターになるよ」と言っていたそうな。このコメント、さらに続きがあって「あのキャッチャー、なんだっけ、(ウィーターズですか)そうそう、あいつ、配球がいいね。それからきのう投げたでかいやつ(――ティルマン?)そうそう、あいつ、打てる球がなかったよ」って、みんな名前知らない(笑)。単に名前をおぼえるのが苦手なだけかもしれないけど、たしかにそれが今のオリオールズだよなとも思います。大半が、いまだ無名の Rising Star ですからね。

さて試合は7回に同点になったあと、両軍ブルペンがゆずらぬまま13回に突入。2アウトからマーケイキスの四球、ジョーンズのヒットでランナーをためると、最後はデイヴィスがしぶ~いサヨナラ打。2アウトということもあって、外野がぎりぎりまで深く守っていたことが幸いしました。回が進むにつれて、去年延長16回に登板したときのことが頭をよぎりはじめたというデイヴィス。登板せずにすんでよかったね(笑)。

サヨナラの場面についてもうひとつ。みんなでわーっと集まって、最後に小柄なマクラウスが(といっても180あるんだけど)でかいデイヴィスをかつぎ上げている場面があるのですが、これは昨年9/12のレイズ戦で、サヨナラ打のマクラウスをクリス・デイヴィスがかつぎ上げたシーンへのお返しです(笑)。ちなみに体格差はマクラウスが身長5' 11(180cm)、体重180 lb(81.6kg)に対してデイヴィスが身長6' 3"(196cm)、体重230 lb(104.3kg)。翌日、ショウォルター監督がこの場面をうれしそうに語っていて、「みな去年のことをよくおぼえていたね。デイヴィスはあまりのしかからないよう、気をつかっていた」と目ざとくチェックしていました。こういうからみあいが大好きだけど、ケガがないようにいつも少しだけハラハラしながら見まもるショウォルター監督。選手たちのことをとても愛していて、「このチームの監督でなくても、いっしょにいたいと思える連中だよ。仲間に入れてもらえればの話だが」なんて語っています(MASN)。かわいすぎる♡

もうひとつ。この日メジャー初勝利を手にしたのが、13回表を0に抑えたT.J.マクファーランド。今オフ、ルール5ドラフトでインディアンズ傘下から移籍したマクファーランドは、けっして速い球があるわけではなく、敗戦処理で打ち込まれる場面もあったので、ロスター枠をひとつ占めるのにはどうなんだろうと疑問を抱いたこともありました。でも監督はゴロを量産する沈む球を高く評価し続けています。この日はドルー、エルズベリー、ビクトリーノという手ごわい3人を打ち取っての初勝利。ベンチ裏に戻ってから、チームメートの祝福を受けたようです。最後まで貴重なロングマンとしてしがみついてほしいです。

なお、ブルペンを使いきってしまったため、試合後、好投のゴーズマンを3Aにオプション。翌朝、ジェイク・アリエッタをコールアップしました。ゴーズマンは10日の期間がすぎたらまたすぐ昇格すると思うのですが、たしかなことはまだわかりません。

6/14 2-0 ○ 勝:ティルマン(7-2) S:ジョンソン(24)

ティルマンが6回0/3 3安打4四球3三振(動画)。制球に苦労する場面が多く、球数が多くて7回投げきれませんでしたが、昨年来、悪いときもそれなりにまとめられるようになって今季9度めのQS。ちなみにこの試合、あとを受けたハンター、オデイ、ジョンソンも無四球で、レッドソックス側からすると、チーム史上、45打席以上あった試合で四球0だったのはわずか5回めだそう。前回は1998年だとのことです。レアですね。

クリス・デイヴィスが22号。16打数ノーヒットのミニスランプのあとまた打ちはじめました。

最後はジム・ジョンソンがぴしゃり。内野ゴロが増えてくると安心して見ていられます。

さて、この試合、8回に上原が登板しました。

前日、13日の延長戦では、登板せず。9日に31球投げ、10日は延長戦で11回、12回と回またぎ、1日おいて12日にも登板していますので、13日はどうしても休ませたかったところでしょう。ただし延長になってしまったこともあってか、本人にはその旨伝わってなかったみたいで、ずっと緊張しながら待っていたようです……。

この日、14日は、2-0とオリオールズリードの8回裏、2死満塁の場面に登場して、JJハーディと対戦。三球三振にをうばいました! 

初球、カットボール(だそう)。高めの球を見逃しストライク。

2球めは、真ん中低めにずばっと投げ込み、空振り。マジックファストボール。

3球めは、同じところからスプリットをストンと落として空振り三振! わかっちゃいるんだろうけど、振るしかないというやられかた。この何日か、すごくフォークの落ちがいいです。

(ブログ)

そういえば12日のロンゴリアとの勝負も三球三振でしたね。気持ちのいい投球だああ。

6/15 4-5 ● 敗:ガルシア(3-4)

ガルシアが5回1/3、5失点。でもそのあとを受け継いだマクファーランドの3回2/3、1安打無失点がみごと。おかげで試合がこわれることを防ぎ、9回にはクローザーのベイリーからウィーターズが2ランを打って1点差。お客さんも盛りあがり、あわやというところまでボストンを追いつめました。(その盛りあがりが、最後、カシーヤの走塁ミスで終わったのはいただけなかったけど、まあそういうこともある。)

で、5-2とボストン3点リードの8回、先発ラッキーのあとを受け、前日に続いて上原が登板。圧巻のピッチングでした。

1 マクラウスを6球め、高めのファストボールで空振り三振。ずっとスプリットでファウルさせておいてのファストボール。ハーフスイングを止められませんでした。

2 好調のマチャドを5球め、ど真ん中のファストボールで空振り三振! 本人もほぼ真ん中と書いてましたが、ゲスト解説のデニス・エカーズリーも「ミドル・ミドル(ど真ん中)」と言ってました。

3 ニック・マーケイキスを4球め、スプリットで空振り三振! こんどはファストボールを続けて、最後にストン。これ、ホントにわかっていても手が出ます。しびれる。

動画 ブログ

解説のデニス・エカーズリーって、有名なクローザーだったんですね。でもそれ以外に、どこかで聞いた名前、と思っていたら、上原のK/BBの話をするとき必ず登場する名前なのでした。(「14.33は、年間35イニング以上投げた投手の中ではデニス・エカーズリーがアスレチックス時代の1989、90年に残した数字に次ぐメジャー史上3位の大記録だ」ソース:日経)

そのエカーズリーが、上原のことを「ストライクマシーン」と呼び、ボストンにとって非常に大きい戦力、と評価していました。さらに、恒例のハイファイブにも大受け。この日は、いつものようにベンチにかけもどってハイタッチを始め、途中でぐいっとゲータレードをひと飲みしてからまた続きのハイタッチをしたのですが、その様子に大爆笑するエカーズリーさんでした。

6/16 6-3 ○ 勝:ゴンザレス(5-2) S:ジョンソン(25)

BOS先発、苦手のレスターから、デイヴィスの通算100号となる今季23号HRなどで5点。といってもデイヴィスだけ気をつければすむわけじゃなく、1番マーケイキスの4安打をはじめ、みなまんべんなく打っているのがすごい。

マチャドは32本めの二塁打。現時点でメジャー最多です。

先発ミゲル・ゴンザレスは7回1死、ミドルブルックスに3ランを打たれて降板しますが、いつものように落ちついた投球。じつはまもなく第一子誕生の予定。「もうすぐ父親になるミゲルが父の日に活躍してよかった」とショウォルター監督も喜んでいましたが、自宅がカリフォルニアなので、いつ生まれるかによってローテがだいぶかわってきます。さらに明日の先発予定だったハメルが胃腸炎で、明日は先日再昇格したアリエッタが先発することに。

BOSOX4連戦が「首位攻防戦」なんて呼ばれてびっくりし、勝ち越して1.5差まで迫ったりもしてますが、まだまだ道はでこぼこだらけ。これからも山坂あるでしょう。「順位を気にするのはまだ早い」(byショウォルター)です。

とりあえずはミゲルの子どもがいつ生まれるかに注目です(え、そこ?)

【追記1】

脇腹をいためてDL入りしているチェン・ウェイン、17日月曜日にマウンドから45球投げたとのこと。マウンドからの投球は2度めです。木曜日にシートバッティングに登板予定。そのあとマイナーでの実戦を経て、7月第1週の復帰をめざすそうです。順調に回復しますように!

【追記2】

ミゲル・ゴンザレス、奥さんから連絡をもらってカリフォルニアいきの飛行機に乗ったようです。うまい具合に登板翌日に連絡がきましたね――とはいっても、ルーティンのトレーニングはこなせないでしょうから、やっぱり次の登板はずらすのかな。奥さんの無事のご出産を祈ります。

また、ジェイソン・ハメルは明日も登板を飛ばして、オフをはさんだ木曜日に投げることに。明日はザック・ブリトンが昇格して先発します。今日はジェイク・アリエッタがとてもジェイク・アリエッタらしいピッチングを展開中(-_-) ティルマンやブリトンに比べると決して若くはないので、そろそろひと皮むけたいところなんですが……どうしても「ここぞ!」というところで打ちごろの球がいってしまうようです。

【追記3】

6/17日、和田毅が、3A残留が決まってから初の登板。インディアナポリス戦で6回2/3を、5安打無四球1失点、奪三振8と好投しました! 投球数95球のうち66球がストライク。勝手な想像ですが、DL期間中の実戦登板には期限があり、そこまでに結果を出さないと昇格できないというへんな焦りがなくなって、腹をくくれたのもよかったのではないでしょうか。ハメルは金曜日にも復帰するでしょうし、ゴーズマンもいるので、いつ昇格できるのかはっきりした見通しは立てにくいでしょうが、下で今日のようないい投球を積み重ねていけば早晩お呼びがかかるはずです。がんばってほしいです。スポニチの記事にリンクを貼っておきます。