Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

ケヴィン・ゴーズマン、メジャー初勝利!

オリオールズのエントリをしばらく書いていませんでした。

前回エントリのボストン戦を3-1で勝ち越したあと、タイガース戦にも2-1と勝ち越し(しかもバーランダーを打って)、しめしめと思っていたらトロントで3連敗。大連勝まっただなかのトロント、ロジャーズセンターは、シーズン当初とはまったく雰囲気がちがっていて、O'sは初戦、2戦めとも逆転負け。3戦めはガルシアがめった打ちにあっての大敗でした。むねりんにもキャリア初のHRを打たれましたし、前回対戦時のサヨナラヒットとあわせて、今季のカワサキブームの大半はオリオールズがになっていたと言っても過言ではありません!(キリッ)

そのあと、ホームに帰ってインディアンスと4連戦。こちらも2勝2敗とどうにか分けたというところ。まったく何ごとも楽ではありません。

さあ、今日からはAL Eastの2位対決。その初戦、オリオールズはNYYに逆転勝ちをおさめました。

6/28 オリオールズ4 - NYY 3 ○ 勝:ケヴィン・ゴーズマン(1-3) S:ハンター(2)

オリオールズ先発は、ルール5ドラフトで獲得し、今季ここまではロングマンを務めていたT.J.マクファーランド。大方がゴーズマンの先発を予想していたのですが、ショウォルター監督は、「マックが自分で勝ちとったチャンス」と、マクファーランドを先発マウンドに送りました。しかし初回からカノーのタイムリーで失点するなど、けっきょく2回2/3、7安打3失点で降板。もっと大量失点になっても不思議ではないところを、よく踏みとどまったともいえます。

リリーフは満を持してのゴーズマン。これがすばらしかった。実はボストン戦のあと3Aに降格し、そこで1度だけ先発したのですが、かなり失点の多い荒れ気味のピッチングだったんですよね。

今日は4回1/3、3安打無失点。無四球、4三振。四球がないというのがすばらしい。最速99マイルまで出ていましたし、スライダーもよく決まって、落ちついて見ていられました。

オプションがあるので、これからチェンがDLから復帰したり、いずれ和田が昇格したりすると、また3Aに降りることもあると思いますが、やはりゴーズマンは上で十分にやっていける投手だし、ことによると、大きな舞台であればあるほど輝くタイプなんじゃないかなと思います。マニー・マチャドと同じで、見ていて楽しい選手です。

さて、打線は5回までCCサバシアにノーヒットに抑えられていましたが、6回にマクラウスがセンター返しの初ヒットを放つと、今日の試合前までで対サバシア27打数15安打という「キラー」アレクシ・カシーヤが、いわゆる "swinging bunt"と呼ばれるぼてぼてのピッチャーゴロ。ねらってもこうはいかないだろうという、いやらしい内野安打でサバシアをゆさぶります。おそるべし、対戦成績。そしてマーケイキス凡退のあとマチャドが今季37本めのツーベースでまず2点! 

じつはマチャド、昨日の試合でプロ初の退場をくらっています。ファウルチップかなと自分で思ったところを空振り三振と判定されて、思わず4文字言葉を口にしてしまい、即退場。これでなんとメジャーデビュー以来続いていたフルイニング出場が途切れてしまったんですね。続行中のものとしてはメジャー最長だったのに(>_<) でもマニーは試合後冷静に自分の非を認めて「自分がいけなかった。チームに迷惑をかけてしまった。もう二度とないようにしたい」とコメント。こういうすなおで謙虚なところ、ホントにいいんですよね~。

おそらく二塁打がらみなど、今季終了時にはなにかしら記録を塗り替えることになるんじゃないかしらん。連続出場記録もまた新たに始めればいいのです。なにしろまだ20歳なのですから。

というわけで、今日のその二塁打と、サードでの美技の動画をどうぞ。

んで、そのあとマチャドはJJハーディの浅いセンターフライでタッチアップしてサードへ。この走塁にかんしてはショウォルター監督がこんなことをおっしゃってました。

「ああいう、思慮に裏づけされた大胆さはぜったいに必要だ。ヤンキースのようないいチームを相手におとなしくきれいに勝とうとしても、それはリベラから4連打できるのを待つようなもので、いつまでたっても勝てやしない。自分から仕掛けていかないと。だから選手には、わたしががっかりするのは、自分の能力を信じない消極的なプレーだけだと伝えてある。行けると思ったら、行け、と。

もちろん、ちゃんと観察することも必要だ。捕球の仕方は? 助走をつけて捕っているか。次の打者はだれか。自分が進塁して一塁があいたら、相手はどうするか。二塁走者にはコーチがいないから、自分で判断しなくてはならない。それでもきちんとやればいいプレーが生まれる」(ソース:MASN)

あ~、バック節だ。試合中にこのプレーが生まれたとたん、番記者が「バックは試合後の記者会見でぜったいこのプレーを語るね」とツイートしていましたからね(笑)。だいぶパターンが読めてきたけど、周りもそれを楽しんでいる。

で、つぎのアダム・ジョーンズもカシーヤとまったく同じようなぼてぼてのゴロでセーフ。その間にマチャドホームイン。まさに果敢な走塁が生きた場面でした。

試合はこのあと7回にマクラウスがサバシアから勝ち越しソロ。8回、9回をトミー・ハンターがきれいに抑えて、オリオールズは4-3で勝利をおさめました。なお、ジム・ジョンソンは3連投があったので、昨日・今日とアップもせずに休ませたということで、故障などではないようです。

ゴーズマンのピッチング動画を。初登板時に比べても、だいぶ組み立てがうまくなって、低めやきわどいところへの制球がみがかれてきたんではないでしょうか。

そしてお約束のシェービングクリーム。なんだかわからないけど、スター性を感じさせます。このあとまたローテで回るのか、チェンの昇格にともなって入れ替えになるのかはわかりませんが、行ったり来たりしながらも今季の重要なピースになりつづけることはまちがいありません。

その他の話題を:

◎ ディラン・バンディ、トミー・ジョン手術を受ける (>_<)

まず最初にこの話題に触れておかなくてはならないでしょう。

春先から前腕に痛みがあり、PRP(高血小板血漿)の注射を受けて順調にリハビリを続けていたバンディですが、6/24(月)、投球中に(といってもブルペンではなく、キャッチボール)痛みが再発。そのあとすぐチーム・ドクターのウィルケンズ医師と、カリフォルニアのドクター・アンドリュースの診察を受け、26日(水)には手術を受けると決定。昨日(現地27日)に無事手術をすませました。靱帯に部分断裂があったほかは、損傷はなかったとのこと。

痛みが再発したというニュースを聞いたときけっこうショックだったのですが、そのあとの決定のすばやさを見て、春先に診察を受けたときにも、実はかなり手術を検討した結果、温存療法を選んだのだろうなと感じました。ショウォルター監督が、これで痛みなく投げられるようになる、という意味のことも言っていたので、シクシクと小さな痛みはずっと存在していたのかもしれません。「みんな忘れているがマリアーノ・リベラもTJを受けているんだよ」と監督が言っていましたが、今では成功率のきわめて高い手術になっていますし、なにせ若いので、あせらずにしっかり回復への道を歩んでほしいです。来年秋に、また投げる姿が見られるのを待っています。

◎ フレディ・ガルシア、TOR戦後降格、オプトアウトしてマイナー契約を結び直す。

トロントでの3戦めで2回1/3、7失点と打たれたあと25人ロスターからはずされたガルシアは、契約上、オプトアウトしてFAになることもできましたが、自ら望んでオリオールズの3Aノーフォークに留まることを選択。先発、またはブルペンで投球を続ける模様。

なお、このとき入れ替わりであがってきたのが、今日初勝利をあげたゴーズマンでした。

◎ チェン、復帰間近。

5月に脇腹を痛めてDL入りしたチェン・ウェインは、順調にリハビリを続け、先週はシートバッティングに登板。4~5イニングに相当する球数を投げました。そのあとのブルペン投球も問題なくこなし、いよいよ明日、2Aブーイで実戦登板します。相手はナショナルズ傘下のチームで、同じくDL中のブライス・ハーパーとの対戦もある模様。リハビリ登板はこの1試合だけで、来週木曜日か金曜日にはメジャー復帰する予定。待ってます!

◎ ブライアン・ロバーツは日曜日に復帰。

ハムストリングの腱を断裂して、結局そのあと手術を受け、地道にリハビリしていたロバーツ、今週は3Aでの出場を続けていて、ヒットもそれなりに出ています。今日は雨のため6回で交代しましたが、明日にはボルチモア入りして、明後日から復帰の予定。代わりに誰を降格することになるのか……オプションがあるのはたしかフラ-ティだけなのですが、今打撃が好調なんですよね。先日オプトアウト寸前に昇格を果たしたトラヴィス・イシカワか、ダニー・バレンシアか、カシーヤか……悩みどころです。さらに、このあと少し遅れてノーラン・ライモルドの復帰も予定されています。

【追記:29(土)の試合前にやはりイシカワがDFAされました。今日はジェア・ジャージェンスをコールアップして、ブリトンが早期降板した場合にそなえ、明日はそのジャージェンスとロバーツを入れ替えるものと思われます。】

◎ 和田はどうなる?

6/18日に3Aで6回2/3を5安打1失点、無四球8奪三振と好投した和田毅。そのあと23日にも5回5安打2失点とまずまずのピッチングをしました。

オリオールズは、先発陣のERAがたしかリーグでも下から2番めとかそこらへんで、相変わらずトレード市場などでも常に名前があがっています。まだエースと呼べる確かな存在はいないし、実際、攻撃陣に比べると投手陣は圧倒的に苦しいのですが、それでもここへ来てティルマン、ハメル、ゴンザレスはほぼ6~7回を3失点前後にまとめるピッチングをしてくれるし、火曜日にはチェンも帰ってくる。そうするとなんだかんだ残りは1席なんですよね。そこを現在はザック・ブリトンとゴーズマンで奪い合う形になっていますから、和田はやはり少なくとも6回をコンスタントに投げられるようでないと、昇格は難しいのではないかという気がします。

ブルペンロングマンという道もあるかとは思いますが、そうなると左腕のマクファーランドと役回りが完全にかぶってしまいます。今日の先発でマクファーランドが結果を出してくれていれば、ロングマンの席がひとつ空いたかなとも思うのですが……。まあ、ここらへんもうれしい悩みなのかな。ただ、知的なピッチングで相手を翻弄する和田は、まちがいなくショウォルター監督好みの投手だと思うので、とにかく根気よく結果を出しつづけてほしいです。そうすればかならず監督は「上で見てみたい」と思うでしょうから。

さ、明日はそのザック・ブリトンが先発です。前回、インディアンズ戦では5回まですばらしいピッチングをしながら、疲れが見えてきたと思ったらあれよあれよという間に逆転を許してしまいました。そのちょっと物足りないところをなんとか克服して、7回、8回まで投げてほしいです。意地で勝ち越そうぜよ~!