Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

サプライズ、サプライズ:K-Rod獲得。

オリオールズ、きょうはブルース・チェンにおさえられ、連勝は5でストップしてしまいました。9回に1点差までつめよったのですが、ざんねん。後半戦ここまでの試合をかんたんにふりかえるとともに、今日発表されたトレードについて記しておきたいと思います。

さっきブルース・チェンの名前を出しましたが、それよりなにより、7/10のTEX戦でチェン・ウェインが復帰してからオリオールズ投手陣の安定感がすばらしいです。

vs TEX

○ チェン 7回1失点

○ Mゴン 6回2/3 1失点

vs TOR

○ ティルマン 6回3失点

● ハメル 6回6失点

○ フェルドマン 7回1/3 3失点

~~ASG~~

vs TEX

○ チェン 6回1/3 1失点

○ Mゴン 6回2/3 1失点

○ ティルマン 8回0/3 2失点

vs KCR

○ フェルドマン 8回2失点

● ハメル 6回3失点

過去10試合でQS(クオリティ・スタート:6回3失点以内)でなかったのはトロント戦の1試合だけ。つまりハメルの復調待ちですが、今日も6回3失点ながら、もっと早い回に大量失点で降板してもぜんぜんふしぎじゃないというか、むしろQSだったのがふしぎ、というピッチングでした(-_-) 去年、ガスリーとのトレードできて望外の活躍をし、オリオールズポストシーズンに導いてくれた選手のひとりなので、なんとか調子をとりもどしてほしいのですが、今季は非常に苦労しています。

でもほかの4人の安定感はすばらしく、なかでもチェンの復帰と、カブスとのトレードで獲得したフェルドマンの加入が大きいです。

チェンは2試合ともTEX戦で1失点。三振は4個と3個で、2戦めの7/19には8安打を許していますが、だいじなところを落ちついて押さえています。この日の動画をリンクしておきます。(Gaoなので国内のみ)

ちなみにこの試合でショウォルター監督は、オリオールズでの250勝めをあげ、4つのチーム(NYY、D-Backs、TEXオリオールズ)で250勝以上をあげた史上4人めの監督になりました。(トーリ監督は5チームで達成しているそう。)

フェルドマンは、球宴前、古巣のTEX戦こそ7失点と打ち込まれましたが、あとは3登板ともQSでオリオールズでの成績は、今のところ2勝1敗。きのうのカンザス戦の動画をリンクしておきます。この質実な感じが、オリオールズに合っている(笑)。

フェルドマンの交換相手になったアリエッタは、まだマイナーで結果を出せずにいるようなので、がんばってほしい。ストロープはカブスブルペンに加入して、9試合無失点と、今春のドミニカ代表時のかがやきを取り戻しているようです。たまに環境が変わった方がいいタイプなのかも?

テキサス戦に関していえば、今年はたまたまダルビッシュのDLと重なって、7試合で対戦がなかったことや、ガーザのトレードが決まるといわれながら、決定が長引いて登板がなかったことも少しラッキーだったかもしれません。けっきょくガーザは、昨日でしたっけ、マイク・オルト、CJエドワーズ、ジャスティン・グリム+PTBNLというかなり大きなパッケージとの交換でTEXへの移籍が決まり、明日のNYY戦でお目見えすることになりました。大きなトレードで移籍する人は、期待のハードルが高くて大変です。

後半戦の試合に関してもうひとつ。今季ずっとですが、ここにきてとくに守備がすばらしい。いくつか動画を。

7/19 チェンが投げた試合では、さきほどの動画にも登場したマーケイキスのHRキャッチ。この試合ではTEXに守備の乱れがあったので、そこらへんが勝敗を分けたようにも思います。

翌7/20には、ジョーンズがフライをとるかのようにダッシュしてワンバン処理し、キンズラーをセンターゴロにしとめたこのプレー。

今日は9回に1点差まで追いあげながら敗れましたが、かっちりした試合はできていました。連勝が止まったあとの試合がだいじだと常々思っているので、明日はなんとしてもがんばってほしいです。

その他の話題を。

◎ ウルティア、ロイヤルズ戦初戦に3安打。

TEX戦でメジャー初安打、初打点をあげたウルティア。昨日のロイヤルズ戦初戦では5打数3安打の働きを見せました。きのうのヒットはこちら。今日は代打で出て三振、最後のバッターになってしまいましたが……。コンパクトにふって、反対方向にうまく打つバッターという感じ? DHをアベレージヒッターで埋めるのもいいのでは。オリオールズは長打力のある打者が多いので、かえってバランスが取れるかもしれません。

◎ オリオールズ、ブルワーズからトレードでK-ロッドを獲得。

フェルドマンの獲得で今デッドラインの補強は終わりかなと思っていたら、いきなり第2弾がきたのでびっくり。DDことダン・デュケットは隠密行動が得意なのか(?)うわさにのぼらないうちにやってのけることが多いです。

フランシスコ・ロドリゲス⇔ニック・デルモニコ

デルモニコは1Aの内野手。今季は主にサードで出場していました。2011年の6巡め指名で、今春のBAのランキングではオリオールズの第4位のプロスペクトとも評され、バッティングでは13HR、OPS.822と、そこそこの数字をのこしています。しかし92年うまれの21歳でマチャドと完全に同い年(誕生日も6日しか違わない)なことや、今季はややケガがちなことなどもあって、チームはブルワーズの求めに応じた模様。MLB Trade Rumoresによれば、ブルワーズのメルヴィンGMはもともとデルモニコに執心で、3週間まえにも一度オリオールズに問い合わせて断られたのだそう。しかしK-ロッドのトレードには6球団からのひきあいがあり、そのやりとりのなかでオリオールズも放出を決めたようです。今日1Aの試合に出場していたデルモニコは、1打席めが終わったところで監督に呼ばれてトレードを告げられたそう。ベテランリリーバーと1対1のトレードだったことが、本人にとってはちょっとした驚きだったようで「ほかにも何人か行くんだと思っていた。一対一だと知ってすごいと思った (it's pretty cool)」と喜んでいたとのこと。

いっぽうのK-ロッドことフランシスコ・ロドリゲスは、昨シーズンをブルワーズで過ごし、年末に一度FAになりましたがマイナー契約でブルワーズと再契約。今季はまだ25試合ながら、防御率1.09と優秀な数字を残しています。BB/9が3.3、K/BB が2.89というあたりがどうですかね~。若干、グレッグ的なにおいも感じますが(笑)。

当面は、ライモルドを60日DLに移して40人ロスターを空け、ハイロ・アセンシオをオプションして25人ロスターを空けることになりそう。ジム・ジョンソンがクローザーというのはよほどのことがなければ変わらないと思いますが、前半がんばってきたトミー・ハンターがここへきてちょっと打たれているので、もしK-ロッドが額面どおりの力を発揮してくれたら、こんなにありがたいことはありません。キース・ローは、リリーバー1人にトップ/ミドルプロスペクトをひとり出すのは、出し過ぎと評していましたが、オリオールズ的には比較的リスクの少ない、DDらしい動きなのではないかとわたしは思います。

ちなみに元クローザー、ハンラハン(ひじ手術)、元セットアッパー、アンドリュー・ミラー(足首手術)につづき、さらなる元クローザーベイリー(肩手術)と主なリリーバーがつぎつぎ離脱し、Taz&Kojiコンビの大奮闘でブルペンを支えているBOSもリリーバーの補強に動くと予想されていますが、今日のオリオールズのトレードのあと、地元記者が、「レッドソックスもフランシスコ・ロドリゲスに興味を持ってはいたが、デルモニコのような高評価のプロスペクトを放出することには慎重な姿勢」とツイートしていました。それって、オリオールズメディアがこれまでさんざん口にしてきたセリフだよね。ある意味感動しちまいました。あいかわらず下部組織のランキングなんかにはちっとも入らないオリオールズなのですが、ウェーバーからの獲得(ダレン・オデイ)や独立リーグ(昨年ですがルー・フォード)、海外FA(ミゲル・ゴンザレス)などで少しずつ穴を埋めながら、パズルのように人材を組みあわせてフランチャイズ全体の厚みを改善しようとしている最中です。そんなチームとしては、それなりに思いきった今回のトレード。いい実りを生んでくれますように。Go, O's!