Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

ノリス、バンディ、和田毅など

うー、いかんいかん、3週間近くもあいてしまいました。

毎年こういうふうにぽっかり抜ける時期があります。おゆるしを。

こういうときはさくっと飛ばすしかないんですよね(^_^;; 

前回書いたのが7月末のロイヤルズ戦の最中だったのですが、結局そのカードを1勝3敗で負け越し。あの時点ではロイヤルズってまだ5割を下まわっていたので、「おいおい、もったいないな!」と思ったのですが、オリオールズ戦の勝ち越し以来快進撃を続けて9連勝(!) そのあとも1敗しては3連勝、というリズムで勝ち続け、なんと今カードでは、好調のBOSを3勝1敗と撃破しました。しかも負けたのが、オリオールズ時代からBOS戦に弱かったジェレミー・ガスリーだけ、と。いやあ、チームの勢いってほんとに日々移り変わりますよね~(しみじみ)。

O'sのロイヤルズ戦のあとのカード成績を見ると:

vsレッドソックス ●(1-2)

vsアストロズ○(2-1)

vsマリナーズ●(1-2)

vsパドレス○(2-0)

vsジャイアンツ○(2-1)

地味に、マリナーズ戦の負け越しが痛かった……。まあでもよくも悪くも今季のオリオールズらしく、大連勝も大連敗もなく地道にやっているというところです。アストロズパドレスとの試合も、やっとこさ勝ったものですし、今カードのジャイアンツ戦も、初戦はジム・ジョンソンがセーブ失敗したあと、クリス・デイヴィスが決勝二塁打で勝ちをつかみ、今日もマット・ケインに5回まで投手のノリスの内野安打1本に抑えられながら、終盤に突きはなして勝ったという試合。今季のBOSやレイズに訪れたような「すごく強い!」という時期は、いまだにきてないです。

(ただ、今日の試合は、序盤、好守で流れを作って中盤以降の攻勢につなげるという、なかなかすばらしい試合展開でした。だから6回までリードされていても「いい試合だなあ」とうっとりして見ていられました。ファインプレー3本にリンクを貼っておきます。1回:ジョーンズ、2回:マクラウス、5回:ハーディ 

英語の感嘆文をおぼえさせるには Oh, what a catch! を何度も見せればいいと思う(笑)。

このプレーが1個でも失敗していたら、ノリスは5、6失点していたかも。こうして0-2のままくらいつき、6回にロバーツの三塁打で1点、7回にハーディの21号2ランで逆転、と、オリオールズにとっては理想的な展開。8回、9回にどかどか追加点が入って最後は大差がつきましたが。昨日はチェンが逆の展開でやられたので、お返しをした気分ではあります。)

いくつか話題をひろっておきます。

◎バド・ノリスをトレード期限ぎりぎりに獲得。

ワイルドカードが増えたことで、白旗をあげるチームが減り、トレードが不活発になったと言われるなか、買い手のチームとしては一番活発に(でも地味に)動いたのがオリオールズだったんじゃないでしょうか。前回のエントリでK-ロッド獲得のところまで記しましたが、その後、期限ぎりぎりの7月31日になって、アストロズとのあいだでバド・ノリス⇔LJホーズ+ジョシュ・ヘイダー+2014年コンペティティブ・バランス・ドラフト指名権というトレードが成立しました。

折しもちょうど両チームが対戦中のときのこと。ノリスとホーズはベンチを交代し、ホーズは即センターで先発、ノリスもカード最終戦に先発して勝ち投手という、なかなか印象的なトレードになりました。

ノリスが放出されることは確定的で、オリオールズが先発投手を欲しがっているのも明らかだったのですが、アストロズはバンディ、ゴーズマンあたりのトッププロスペクトを求めているとも言われ、O'sが降りたという噂もありました。なので、お互いあきらめずに交渉を続けて折り合いをつけたということなのでしょう。

ノリスはレンタルではなく、来年もオリオールズ保有権があります。

一方LJホーズは外野手で、オリオールズが一番強い部門ですので、23の若さとはいえ、O'sに居続けるかぎり、おそらくは4番めの外野手の位置しかもらえない。ノリスとホーズは、ともに移籍をとても喜んでいて、それぞれ新チームでちゃんと活躍してますので、その時点で Win-Winかなと思います。(きょうも「ヒューストンでうまいもの食った。この街、気に入ったよ」とツイートするホーズ。かわいいよ。)

ちなみにホーズの移籍後の成績は、8/11日時点で35打数.257/.278/.371。

いっぽうのノリスは3先発で2勝0敗、ERA2.65。今日のジャイアンツ戦は、朝起きたときに背中に痛みがあったそうで、5回98球6安打2失点とさほどよくなかったのですが、勝ちにつながるがまんの投球でした。オリオールズのディフェンス力と攻撃力には新鮮な喜びを感じているみたい(笑)。オリオールズの打線について「楽しいよ。あまり経験のないことだからね。クラブハウスで興奮してわめいて、トレーナーをぎょっとさせてしまった。みんないいプレーをするね。ぼくも自分の仕事をこなして、勝ちつづけたい」と話していました。

それから、わすれちゃいけないジョシュ・ヘイダーは、このエントりの真ん中へんで触れている、地元出身のプロスペクト。ドラフト22巡めながら入団後に球速を上げ、他球団からも注目を浴びるようになりました。むしろヘイダーのほうがちょっと惜しかったかなという気持ちがあるのですが、まだ19歳で、上で投げるようになるまではだいぶ間があります。ジョーンズやデイヴィスのプライムの時期を逃さずにということを考えると、やむを得ないトレードだったかなと思います。

◎ジェイソン・ハメルがDL入り。

このノリスの獲得と同日に、ハメルが前腕の張りでDL入り。あまりに不調なので昨年手術した膝でも痛むのかなと思っていましたが、やはり故障だったのですね。春先からずっとしくしくという痛みをかかえて投げていたみたい。変化球など、球種によって痛んだり痛まなかったりという状態だったようです。MRIはクリーンで、骨や靱帯ではなく筋肉の炎症。コルチゾン注射を打ち、炎症が収まるのを待っているところです。8月中の登板はなさそうですが、痛みのない状態で9月に戻ってきてくれたらとても大きいです。昨年のハメルが帰ってくることを、あまり期待しすぎないようにしつつも、こそっと待っています。

◎ディラン・バンディは順調に回復中(ソース)

トミー・ジョン手術から6週間。ギプスもとれ、今は可動範囲を広げるリハビリに加えて、下半身のトレーニングもバイクオンリーからトレッドミルへと少しずつ増やしている最中だそうです。投げたい盛りの20歳にとってはつらい1年だと思いますが、だいぶ気持ちも前向きになってきたようなので、粘り強く、慎重にリハビリを続けていってもらいたいです。

◎和田、9月のコールアップに向けて評価上昇中

3Aでここ2登板、無失点投球を続けている和田毅。結果もさることながら、球そのものにようやく本来の伸びやキレが戻ってきたと、3Aのマイク・グリフィン投手コーチが評価しています。「今の状態は、3Aで投げ始めた当初に比べたら、天と地ほどもの差があるよ。とくにここ2登板は、ファストボールが手元で伸びるようになったし、制球もよくなってきた。インコースアウトコースを投げ分けられるし、右打者への内角を効果的つけるようになった。変化球のキレもよくなって、スライダーで空振りがとれるようになった。とくに右打者を打ち取れるようになったのが大きい。カーブも、早いカウントでストライクがとれるようになった。

腕の力が少しずつ本来のところまで戻りつつあるのが見てとれる。手術のあと、今はとにかく中5日で投げ続けているところ。それなりに時間はかかったが、本来の力を取り戻しつつあるよ」

ショウォルター監督はずっと、和田を先発としてしか考えていないと言い続けていましたが、ここへきて、ブルペンに置くことも選択肢に入れたようです。和田は2年$8.15Milという契約の2年め。14年はチーム側にオプションがあります。9月からでもいいので本来の力を発揮すれば来季も残留できるかもしれません。ノンテンダーして、少し安い契約を結び直すという手もあるかもしれないし。いずれにせよ、和田の力が必要になるときはかならず来ると思うのです。辛抱強くチャンスをうかがって、そのときが来たらはっしとつかみ取ってほしいです。

【追記】和田、今日(現地8/12)の3Aロチェスター(ツインズ傘下)戦で、また好投したようです。7回90球、5安打、1四球、1失点、3奪三振。90球中62球がストライク。以前より明らかに少ない球数で長いイニングを投げられるようになってるし、四球も減っていますね。空きスポットがなくて、即昇格とならないのが残念です。

【追記2】「和田はオリオールズの秘密兵器」というファンブログにリンクを張っておきます。内容的にはここに書いたこととたいして変わらないのですが、写真がかっこいいので(笑)。フェルドマンが、やはりロングマンあたりのほうが適任なので本来ならそこを入れ替えてもいいくらいなのですが、今ロングマンをやっている左のTJマクファーランドがルール5で指名した選手で、今年1年はメジャーのロスターに登録しておかなくてはならないので、そこらへんにも難しさがあります。マクファーランドを3Aにオプションできれば、もう今の時点で確実に入れ替わってると思うんですけどねえ……。