Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

急にホットなバレンシア、デイヴィス50号、そして和田は?

2010年とちゅうにショウォルター監督就任以来、例年、9月になるといい成績をのこしてきたオリオールズ。年度別に9月からシーズン終了まで(一部10月を含む)の成績を見てみると:

2010年 17勝13敗

2011年 15勝13敗

2012年 20勝11敗

やっぱり去年は超絶勝ちまくったんだなあ。6連勝が1回、4連勝が1回ありましたからね。

ひるがえって、今年、ここまでの9月の成績は8勝7敗。う~む……。

まあ、昨年は、ボストンが崩壊していた影響が非常に大きいので、あまり比較にはならないのですが。

それでも昨年とくらべると、1点差を挽回できないもどかしさ、リードを保てないこころもとなさが顕著です。

まるで、去年はただただ楽しんでいたのに、今年、意識してやろうとしたとたん、全身がガチガチに硬直してしまったみたい。先週のNYY戦などはその最たるもので、主に下りのローラーコースターに乗ったみたいに、さんざんふりまわされたあげく最後はどどんと落とされて、ほんまに疲れはてました(^_^;;

オリオールズはこのあとBOSと6試合もありますし、けっして得意でないレイズとも4試合残していますから、正直、星勘定はキビシイ。世間で言われるように、AL東でつぶしあいをしているあいだに(そしてTEXが後退を続けるあいだに)インディアンズあたりがアストロズ戦やホワイトソックス戦を勝ちぬいて進出するシナリオはありなんじゃないかとも思います。

ポジティブ、ネガティブ含めて、現状を少し記しておきます。

◎守備力は過去最高レベル

今日(9/15)のトロント戦で、オリオールズは今季113試合めの無失策試合を達成。これは2008年のアストロズとならんで、1900年以降、メジャー最高の数字だそう。更新は確実です。

累計の失策数もわずか43でメジャー最少。2位がTBの54。最多はホワイトソックスで112。けっして強いといえない投手陣を擁してここまでWC争いにしがみついているのは、もちろん打線の力によるところも大きいのですが、守備力の占める割合も非常に高いと思います。(負け試合でも、かならずひきしまった好試合はできています。だからよけいにつらいんだけど(^_^;;)

9月13日トロント戦(5-3で勝利)で続出した好プレーにリンクを張っておきます。

アダム・ジョーンズ マチャド1 マチャド2 マチャド3

えっ、マチャドばっかり? まあ、ええやないか (*^-^*)

◎ 打線ではバレンシアがひとり絶好調。

イムリー欠乏症の打線にあって、ひとり Red Hot なのが、ダニー・バレンシアロスターの拡大する9月を前に急に調子をあげ、好調を維持しています。8月4日以降、出場15試合で打率.490 (51打数25安打)。うち二塁打8、HR4、12打点。最近は、相手投手の左右にかかわらず出場し、今日のトロント戦でも貴重な逆転2点タイムリーを放ちました。

◎クリス・デイヴィス、50号の大台に。

9月13日のトロント戦、3-3の8回に貴重な勝ち越しHRとなる50号ソロを放ちました。

50本分のまとめ動画もどうぞ。あらためて見ると、前半の量産ぶりはほんとにすごいなあ。

1シーズンに50HRと40二塁打を打ったのは、ベーブ・ルースアルバート・ベルに続いて3人めという記録も。すごいことです。

HRのペースはだいぶ落ちましたが、打率もまだ.294と三割近くを維持しています。あとわずか13試合。最後にもう一度ホットになってくれ~!

◎投手陣には故障多発

先発陣では、デッドラインで移籍以来4勝2敗、ERA4.67と、それなりの(?)成績を残しているバド・ノリスが前腕の張りで先発回避中。近くキャッチボールを再開するとのことで、もう一度ぐらい先発できるのか?

また、今日、トロント戦に先発したミゲル・ゴンザレスは、5回1/3、1失点で内転筋の軽い肉離れのため降板。本人は、次回先発は大丈夫と言っていますが、おそらく少し間隔をあけることになるでしょう。

逆に故障から復帰したのがジェイソン・ハメル。13日のトロント戦で、5回3失点で勝ち投手になりましたが、期待していたほど制球が向上していたわけではありませんでした。故障のせいというわけでもなかったのか……。

リリーフ陣では、ダレン・オデイが指先にしびれを感じているそうで、炎症止めの注射を打ち、様子を見ているところ。昨年、大車輪でしたからねえ……今年はやや打ち込まれる場面が目立っていたけど、たしか来年まで契約があるはずなので、オフにしっかり故障を治してもう一度活躍してほしい。【もちろん、今季終了というわけではなく、キャッチボールなどで調整中。このあとブルペン投球をおこなって症状が出ないかどうかたしかめ、最短ならボストン戦、そうでなくてもつぎのトロント戦から復帰予定です。】

そんななか、気になるのが、そう、和田の動向。

こんなときこそ出番じゃないの、と思うのですが、なかなか昇格の声がかかりません(>_<)

9月7日MASNクバトコ記者の「和田の処遇は?」という記事を簡単に紹介しておきます。

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What will the Orioles do with Wada?

ロスターが拡大しても、和田毅はサラソタに残留している。メジャーデビューを果たせるかどうかは未定のままだ。

組織内には、和田になんらかの役割で投げさせたいと考えている人たちもいるが、ペナントレースのさなかにテスト登板をさせるのは無理、と考える人たちもいる。3Aのローテーションでどれだけ好投しようとも(最終6登板のうち5登板で自責1以下)、メジャーで一度も投げていない以上、やはりテスト登板と捉えるしかないのだ。

もちろん、現時点でさほど好成績をあげていない投手もいるのだから、和田にチャンスを与えれば、という声もある。先発が早期降板に追いこまれたときに備えてブルペンに置けばいいではないかと。

オリオールズの和田との契約は $8.15 MIL。来季は$5 MILのクラブオプションがあるが、更新しない見こみだ。

ともあれ、当面はサラソタに残ってトレーニングとピッチングを続け、声がかかるのを待つことになる。

バック・ショウォルター監督は「ペナントレースの状況がどうなるかにかかっている。現有勢力のなかでもやりくりはできるからね」とコメントしている。

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手駒が薄くなりかけた今こそ、テスト登板なんていわずに腹をくくって和田さん投入しちゃえばと、よく知っている我々は思うわけですが、一度も上で投げたことのない投手をペナントレースのさなかにつっこむのは難しいという考え方もわかります。本人、どれだけもどかしい思いをしているだろうと察するばかりですが……。

なんとか状況が好転して、1試合でも2試合でも、意味のある場面での登板がくることを願ってやみません。

【追記】

前シリーズのトロント戦の前に制限リスト入りしていたヘンリー・ウルティアがボストン戦から復帰。今季キューバから亡命し、ビザの関係上出国できないため、トロントにはいけなかったのだそう。来年にはその問題解消されるんでしょうか?

ウルティアの代わりに、トロント戦前にダン・ジョンソンが昇格していました。2011年、あのレギュラーシーズン最後の日に、タンパで9回2死から起死回生打を放った土壇場の男です。

そして今日、ウルティアを復帰させるにあたって、ウィルソン・ベテミットがDFAされました。今季ベテミットは4月に膝裏の腱を断裂。手術してリハビリを続け、9月にDLから復帰しましたが、バット走塁ともに完調とはほど遠く、最近は試合に出ていませんでした。

じつはほかにも前回のエントリとのあいだにモースのトレードなどがありましたが、それはまたあらためて。

さあ、今日は今季最後のオフ日。しばし英気を養って、明日からのきっついALE13連戦、悔いのないようにかけぬけてほしいです。

一昨年はまだ百敗するかもというなかで戦っていたんじゃありませんか。それに比べたら今季はまだWC争いに一枚噛んでるんだから、もっと楽しくやらなくちゃ! 最近、選手たちからも「もう追いつめられているんだからやるしかない」なんていう悲愴なコメントが多く聞かれるのですが、あんまりマジメに受けとめすぎずに、持てる力を最大限に発揮してほしいものですよ。がんばれ。

Go, O's!

【さらに追記】

あれ~? 朝、追記したつもりでしてなかった。

日本のスポーツ紙でも報じられましたが、21日(土)の先発について、右ひじに張りのあるバド・ノリスが行けるかどうかまだ定かでなく、いちおう予備軍を準備中とのこと。今日、サラソタでザック・ブリトン和田毅がシートバッティングに登板したはずです。予備軍は、そのふたりに加え、すでにコールアップされているスティーブ・ジョンソン、ジョシュ・スティンソン、ケヴィン・ゴーズマンと見られていますが、そのうちゴーズマンは今日リリーフで1イニング投げましたので、土曜日に中2日で先発というのはないんじゃないかな。

いずれにせよ、ノリスが行けるようならなかったことになりますし、まだまだ未確定なところの多い話ではあります。