Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Happy New Year! 上原、スプリングトレーニング初登板

春です。朝一番にスマホを見て、試合結果&経過をチェックする日々が帰ってきました(^-^)

『不変』のサイン会のあとアメリカに戻り、大雪のボルチモアで1日足止めを食ってからぶじにフロリダ入りした上原浩治。クラブハウスに入って最初のあいさつは "Happy New Year!" だったようです(笑)

これがまたみんなの心をつかんだみたいで、ESPNボストンで短い記事になっていました。一部抜粋します。

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昨春、上原浩治がFAの中継ぎ投手としてレッドソックスのキャンプにやってきたとき、その姿に注目したのは、数少ない日本人記者ぐらいのものだった。

しかし今年、(2月15日に)ワールドシリーズのヒーローとしてキャンプ地入りしたときには、だれもが注目していた。そして上原は第一声で――それも完ぺきな英語で――この春のテーマをずばりと表現した。

上原は満面の笑みでこういった。

「ハッピー・ニュー・イヤー!」

「あれがコウジのすばらしいところだよね」キャッチャーのデイヴィッド・ロスは語る。「思ってもみないときに、クラブハウス中をどっと笑わせるんだから。彼のああいう姿勢が好きだ。あいつがいなかったらチャンピオンフラッグをかかげて、リングをもらうことになっていたかどうかわからない」

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このあと記事は、昨年のことを忘れてまた新たな1年(ニューイヤー)に挑むのがチームの課題であるとのべ、「それこそがコウジの明るいあいさつのなかに秘められたテーマだ」と結んでいます。なるほどね。

日本でブルペン入りするところまで仕上げていただけあって、上原はスプリングトレーニングでも順調な調整ぶり。今日(現地3月3日)オープン戦初登板を果たしました。本人もさっそくブログで報告してくれてますが、パイレーツ戦でロバート・アンディーノを三振、クリント・バームズをサードフライ、スターリング・マーテを三振、計14球(うちストライク10球)という上々の滑り出しです。(アンディーノって、今、パイレーツにいるのね~。マイナー契約だろうと思いますが。)

番記者のピート・エイブさんは「ワールドシリーズで三振締めしたあと、最初の1球」と写真つきでツイート。

試合のあと、さっそくいくつか記事が出ていました。

こちらはオフィシャルサイト。

Uehara makes spring debut with pristine results

(上原、上々の初登板)

昨年と同じように、さくさくと三者凡退で片付けたことを記してから、同僚のブランドン・ワークマン(ちなみに彼は今日先発して5失点と、ちょっと打たれていた)のこんな言葉を紹介しています。

「むしろボールが4球あってびっくりだよ(笑)」

わたしも14球中10球がストライクというところを読んで、同じことを思ったので、思わず笑ってしまいました。もちろんワークマンは、冗談で言っているわけですが(he joked とありましたし)でも、半分本気でもあるかもしれません。それだけみんなが上原の制球には目を見張り続けているわけです。

ファレル監督はこう語っています。

「昨年の調子を維持しているね。4か月、5か月休んだあと、昨年終えたところからそのまままたスタートしている。見ていて非常に楽しい投球だよ」

"he's just a joy to watch pitch." というのは、ホント、最大級の褒め言葉です。ショウォルター監督もよく"fun to watch"って言ってましたっけ。

今日は田澤も登板してラッセル・マーティンをライトフライ、つぎのマッカチェンにはゴロのレフト前ヒットを許すものの、アルバレスをレフトフライ、ニール・ウォーカーを二ゴロと、こちらも上々の初登板でした。

そして監督はこんなことも。本来、上原、田澤は昨年のワークロードを考慮して、もっと遅い初登板を考えていたようなのですが、ナショナルリーグの試合が続くこともあって、今の時期に投げさせることになったのだとか。そのかわり、間隔はたっぷり開けるようです。やはり同リーグ、同地区との対戦はなるべく遅らせたいのですかね。

ちなみにこちらの記事によると、昨年、上原はオープン戦10登板(9 2/3イニング)で、4安打無失点、三振12、四球2だったんですねえ。忘れてました。春先からホントに好調だったんだなあ。

さらにもうひとつ、NESNからはこんな記事。

Koji Uehara On Masahiro Tanaka Madness: ‘I’m Not Following It At All’

上原浩治田中将大フィーバーについて:「ぜんぜん記事を見てませんから」)

ダルビッシュが渡米したときにはチームメートでしたから、直接に影響をこうむったわけですが(笑)今回は遠くから。それでもコメントを求められてしまうわけですな。イチロー、黒田は大人ですよねー(しみじみ)。いえ、上原が子どもだといってるわけじゃないですよ(いってるか?(笑)) でも子どものような負けん気は本人も自覚するところで、それがまたスプリングボードになってるわけだからいいのです。こちらも一部抜粋します。(いつものように、上原のコメントは、英文からわたしが訳したものなので、本人の言い回しではありません。)

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3日にオープン戦初登板を果たした上原は、タナカフィーバーについてはまったく知らないと語った。

「ぜんぜん記事を見てませんから」

自分の準備に忙しくて、人のことを気にしているヒマはないなのかもしれない。歴史的な2013年に続くという任務を課せられた上原には、「タナカがアメリカの野球になじむかどうか」ということも含め、よそのことに気をとられるつもりはない。

それでも上原は例によってユーモアのセンスを発揮し、ワールドシリーズでヒーローになっても、自分はみんなが思うような人気者ではないのだと言い張った。「メディアはみんな田中のほうにいって、そのあとぼくのところに回るんでしょう」

だが今年、伝統の対戦が行われるときには、上原にも田中にも大いに注目が集まることだろう。

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こういうときのお約束として、「人気者」にあたる英語は"rock star"でございます。前後の文章もぬいておきます。”saying once again that he isn’t the Japanese rock star everybody believes he is in the wake of last season’s World Series heroics. ”

いや、上原さん、今オフは十分”rock star”でしたぜ。顔を見ない日はなかったし。それでもたぶん、ユーモアのセンスとかじゃなく、本気で「ぜんぜんまだまだ」って思ってる。この負けん気が上原という人を支えているのだし、今は自分でもそれをはっきり自覚しているところがいいなと思います。

あと、本人はもちろん言わないけど、たぶんマーくんが「19番」を選んでつけたことにも相当メラメラきてるんじゃないかと、わたしは勝手に想像してます(笑)。NYY×BOS戦ではライバル心全開で、しかし平常心を失わずに、新たな名勝負を繰りひろげてほしいと思います。