Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

ゴーズマン、先発での初勝利。マチャド、バット投げで退場(>_<)。

あー、もうっ! せっかくきのうゴーズマンが、いよいよ未来のエース降臨かというピッチングをして、強いチームみたいな勝ち方をしたのに、朝起きてみたら1-11と大敗。しかもマチャドがバット投げで退場してるし。マチャドくん、きみはそんな子じゃないはず(-_-;; いろいろあったアスレチックス3連戦を振り返っておきます。

6/6 4-3 ● 延長11回

チェンがソロHR2本で先制されますが、クリス・デイヴィスの9号ソロなどで同点に。さらにマニー・マチャドの4号ソロで勝ち越し。ここまではよかったんだけど……。あとでくわしく書きますが、マチャドはこのシリーズ、悪い意味で主役を張ることになってしまいました。

8回に同点にされて延長10回ウラ、オリオールズはランナー一、二塁からジョーンズのヒットで二塁ランナー、マーケイキスがホーム突入を試みるもアウト。その間に三塁に進んでいたネルソン・クルーズが、次打者クリス・デイヴィスの打席で、なんとホームスチールを敢行。しかしこれもアウト(><) ホームで2人もアウトになってはね……。このあと11回に勝ち越されて万事休すでした。

なお、チェン・ウェインは、2被弾のあと6回1/3、2失点と好投。勝っておきたかったなあぁ。

さて、この日の3回ウラ、ヒットで出塁したマチャドをめぐって、ちょっとしたにらみあいがありました。

ジョーンズのサードゴロで、マチャドがサードへ走ったとき、三塁のドナルドソンがマチャドにタッチにいき、逃れようとして転倒したマチャドが、カッとなってドナルドソンにくってかかったのです→動画。

これ、正直言って、怒るようなプレーじゃないと思いました。ただ、マチャドがころんだ瞬間、「わっ、ヒザ大丈夫かな」と一瞬身がまえたのも事実。マチャド自身は意識していたかどうかわからないけど、ここでカッとなったのには、やはり心のどこかでずっとヒザを気にしつづけているという要素がからんでいたように思います(試合後にショウォルター監督もそう言ってました)。そして、この瞬間湯沸かし器的リアクションが第3戦の伏線に……(--;;

6/7 6-3 ○ 

ケヴィン、ケヴィン、ケヴィン! 3Aでもあまり支配的じゃないとか言ってごめんなさい。トロントとならぶAL最強チームアスレチックスに対して7回4安打1失点、四球1、三振6というまさしく支配的なピッチングで、先発でのメジャー初勝利。すばらしかったです→動画。

とりわけすごかったのが、6回の1アウト二、三塁のピンチ。ここでドナルドソンを変化球(スライダー?)で空振り三振。そしてモスには、この日最速、99マイルのファストボールを投げこんで空振り三振に! 

このパフォーマンスについてゴーズマンは、昨年、リリーフを体験したのが大きかったと語っています。ピンチにひとつギアをあげて、最高の球を投げるすべを学んだと。球数のかさみがちなオリオールズ投手陣のなかにあって、7回を102球でまとめたのもりっぱ。それも、いやらしくボールを見きわめ、くさい球は徹底的にファウルしてくるA’s打線に対して。

ミゲル・ゴンザレスがDLから復帰するまでにもう1度、来週木曜日のトロント戦で先発の機会がありますが、今のオリオールズに最も欠けているのは安定感なので、もしこのパフォーマンスを続けることができたら、ローテの一角に食い込むことも夢じゃありません……ていうかショウォルター監督も言うように、いずれ先発の一角をになうのは当然のことで、あとはそれがいつになるかという時間の問題だけなのです。

6/8 1ー11 ●

ウバルド・ヒメネスが2回1/3、2安打5四球6失点……って、ヒット2本しか打たれてないのに6失点ですかい。3回の表、すごいです。3連続四球で満塁にしてからジェイソに長打。いったんはグランドスラムと判定されたものの、ビデオ判定のすえ、HRは取り消しで二塁打に。しかしつぎの打者を歩かせてまた満塁。ひとりゴロで打ち取ってホームアウトをとりますが、つづくモスにこんどは正真正銘のグラスラ。グラスラの打ち直しって、あまりきいたことないわ(^_^;;

さて、このあと試合はどんどんUgulyになっていきます。

まず6回、マチャドの打席で、バックスイングがキャッチャー、ノリスのヘルメットに当たり、ノリスは試合から退きます→動画。このとき、マチャドがノリスに謝らなかったことがA’sベンチを激怒させ、つぎへの布石に。

そして8回、こんどは相手リリーバー、アバドがマチャドの膝元を2回えぐり、これにむかっときたマチャドがスイングのあと「手をすべらせて」バットを三塁方向へ吹っ飛ばして、またも両軍ベンチが入り乱れる事態に→動画。マチャド、アバドともに退場処分になりました。おそらく出場停止処分もあるだろうと言われています。

マチャド、きみもやっぱり21歳の若者だったのね。一昨年デビューしてから、インタビューを聞いてもプレーを見ても、大人だなあと感じることが多くてやたらと感心していたんだけど、この一連の行動は歳なりに子どもっぽかった……。ただ、ドナルドソンのタッチにしても、アバドのヒザ元のインコース攻めにしても、「ヒザ」ということが、マチャドの理性を失わせるスイッチを入れたような気がします。

でもそれは、身びいきの同情票であって、客観的に見たら到底受けいれられるものではありません。マニー・マチャドにはそんな、エピソード満載の札付きの選手になってほしくない。ショウォルター監督は、「基本的には選手同士でおさめさせるようにして、あまり介入しない」と語っていましたが、このにらみあいのあとマウンドに立ったマクファーランドには「報復しないように」と釘を刺したそうですし、しばらくマチャドには父親のような目を注いで、うまく導いてほしいとお願いしたいです。

その他の話題を。

ヨハン・サンタナ、アキレス腱を断裂。今季絶望に(T_T)

前回のO’sエントリでもお伝えしたように、ヨハン・サンタナは、マイナー契約からメジャー契約に切り替わり、2、3試合の実戦投球を経て、ひさびさにメジャーでの登板をする目前でした。ところがマイナーに合流する前の、フロリダでの最後の練習試合で、ピッチャーライナーを処理しようとしてころんだ際に、左のアキレス腱を断裂してしまったのです(MASN)。ヨハン・サンタナは35歳。サイ・ヤング賞に二度輝きましたが、肩の手術のため、2012年以来メジャーでの投球はありません。しかし、今年は順調にリハビリを重ねて、オリオールズ首脳陣からの期待度は相当高いものがありました(じっさい、マイナー契約とはいいながら年俸は3MILだったのです)。これで現役生活を終えてしまうのか。さらに復帰を目指すのか。運命の神様はときとして、とても冷酷です。

◎ドラフトは、3巡めで高校生投手を指名。

前回も書いたように、オリオールズは、ヒメネスとクルーズの契約のため今年のドラフトは3巡めからの指名でした。

3巡め、全体90位では高校生左腕、ブライアン・ゴンザレスを指名(動画)。ESPNのキース・ローは、2~3番手になれる素材と一定の評価をしながらも、とりたてていい球があるわけではなく将来性は疑問、とも述べています。映像を見ると、まず高校生とは思えないほどでかい。というか、太い。もう少し体を絞らないとあかんのではないでしょうか。フォームもくねくねしていて、太いわりにはあまり体幹が強くなさそうな……。たとえば、ゴーズマンのような、すっと軸の通ったきれいな投げ方ではないんですよね。でもなにしろまだ18歳だそうですから、これからです。4巡めではやはり高校生投手で、バスケと野球の両方をしていたというパット・コノートンを指名しています。

◎ティム・ベリーが1日だけメジャー昇格。

例によって、イニングを投げられない先発陣の穴埋めで、ロングリリーバーが回転ドアのように出たり入ったりしております(-_-)

そんななか、2009年50巡め指名のティム・ベリーが1日だけメジャー昇格を果たしました。今回は投げずに、またすぐゴーズマンと入れ替えで2Aに戻ってしまったのですが、首脳陣の意図はあきらか。昨年からどんどん評価をあげて、アリゾナ秋季リーグ後に40人ロスター入りを果たしたベリーに、メジャーの雰囲気を味わわせたかったのでしょう。これでますますモチベーションをあげて、つぎはほんとに投げにきてほしいです。関連記事に、ベリーのことを記したものを2本入れておきます。

◎トミー・ハンターがDLから復帰。

内転筋をいためて、わたしが知らないうちにDL入りしていたハンター。今日から復帰です。代わりにエヴァン・ミークがオプションされました。今日の試合では投げなかったのですが、マクファーランド、ブラッド・ブラックというふたりのロングマンが2イニング以上投げてますので、また入れ替えがありそう。ジョシュ・スティンソンが昇格しそうです。ほんとに回転ドア

このぐるぐるを止めるためには、先発陣が「最低でも5回、せめて週に2度ぐらいは7回」ぐらい投げてくれないとなりません。今はそれが「夢」みたいになっちゃってるのが悲しい。攻撃陣は、今のところ得点圏打率リーグ2位という好調ぶりなので、もう少しなんとかならんものかいな、と思わずにいられないのでした。