Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

O's:西海岸ツアー中

前半戦終了時には、「もはやアリーグ一の激戦区ではない」とディスられていたAL東地区が、ここへきて一気に帳尻あわせをはじめました。

なんですか、ブルージェイズが今日(現地7/25日)時点で後半戦5勝3敗、NYYが7勝1敗、レイズにいたっては後半戦6連勝で、球宴をはさんで8連勝? ブキミだ、ブキミすぎる。ただ、連勝って、わりと連敗を連れてくることがありますよね。その最たるものが今季のボストンで、またしても5連勝4連敗という出入りの激しいゴルフ……じゃなかった、野球をやっておりますが。

そんななかオリオールズは、西地区の好調3チームにつぎつぎとあたる、キビシイ西海岸ツアー中。最初のA’s戦に負け越していや~な感じだったんですが、あと2戦残して5勝3敗。最低限でも5分。あわよくば勝ち越しも、というところまでたどり着きました。

7/18~7/20 vs A’s ●○● 

初戦がすごくもったいなかった。

移籍したてのサマージャからスコープ、マチャドという若者ふたりのHRで4点をもぎとり、ティルマンが6回2/3を2失点にまとめて、勝利目前だったのですが、最終回、守護神のブリトンがぼてぼての内野ゴロとポテンヒットでアンラッキーなランナーをふたり出すと、ドナルドソンの3ランでサヨナラ。まあ、年に何度かある、どうしようもない負けでした。

バット投げで出場停止をすませたマチャドに対して、予想どおりはげしいブーイングがありましたが、そんななかで2ランを打って一度は場内がシーンと。でも、最後にはもめた相手のドナルドソンがヒーローに。うん、なんていうか、そんなに簡単なものじゃないよと野球の神様に言われたような試合ではありましたね(^^;;

2戦めはサマージャといっしょにカブスから移籍してきた、2012年、13年の同僚、ジェイソン・ハメルに容赦なく襲いかかって8-4で勝利。

2イニングしかもたず、また移籍後、まだ本拠地での勝ちがないハメルには容赦ないブーイングが。

わたし、自軍の選手にブーイングをするのって好きじゃない。

まだ移籍して2試合めなのに。(じつは3試合めの今日も打たれていたけど。)

たしかにあのトレードのなかで、サマージャはともかくハメルは必要だったのか、という見方は根強いですし、そのあおりをくって3Aに降格になってしまったミローンが、いっそトレードしてくれ、なんてぼやいたりもしているので、ファンの中にフラストレーションがあるのもわからなくはないけど、自軍のGMが望んで獲得した選手なんですよ? 選手に決定権はないし。不満ならビリー・ビーンにブーイングすればいい。

昨日、現地7/24に、絶不調だったジム・ジョンソンがついにDFAされ、おそらくはそのままリリースされるとみられていますが(ソース)、JJに対しても初っぱなのホームでのセーブ失敗からコンスタントにブーイングが続き、果てはチャリティーイベントで奥さんにまでブーイングが浴びせられたそう。そのあげく、ホームでの防御率が12.86、アウエイでは4.10という極端なスプリットが生まれてしまいました。オリオールズが再獲得するか、あるいは他チームが拾うかはわかりませんが、なんとかして転地療法が功を奏するよう、祈っています。こんな成績で終わるような選手じゃないはず。そして、ハメルが第2のJJにならないことも祈っています(^^;;

7/21~7/23 vs LAA ○○●○

ホームでの勝率が異常に高いエンゼルスとの対戦。

初戦は4-2で勝利。サンディエゴ出身で、毎年、西海岸ツアーになるとやたら元気になるアダム・ジョーンズが18号、19号と2本のツーランで全打点をかせぎ(MustC)(HR競争に出てもスイングが狂わなかった? ショウォルター監督が言うとおり、いつも大振りだから関係ないのか?(笑))、投げてはバド・ノリスが6回2/32失点(自責1)の好投。ノリスは、オールスター前に内転筋のケガから復帰して、その後オールスター休みのあいだ、一度3Aで調整登板をした成果が出ました。

2戦めも4-2。こんどはミゲル・ゴンザレスが7回2/3、2失点という今季一番の好投。最初に入団したチームであり、メジャー初勝利したチームでもあるエンゼルス戦で、ふたたびのナイスピッチングでした(動画)。

じつはトレード期限を前にして、オリオールズがらみのうわさもいくつかあり(後述)、こちらからはミゲル・ゴンザレスを差しだしてもかまわないという記事がちらちらと出ていたのです。まるで、そこに真っ向からノーをつきつけるような、気迫の投球でした。初勝利のときの記事を下にリンクしておきます。

打つほうではスコープくんが2ラン、JJハーディーが2安打2打点。

3戦めはウィーバーから2点をもぎとってリードしましたが8回にブルペンがくずれて逆転され2-3と惜敗。むー。

7/24~ vs SEA 4連戦 ○○●…

初戦は岩隈対チェン・ウェインの初対決になりました。岩隈は3回だけ球が高めに浮いたところをマーケイキスのヒットと、久々スタメンに入っていたデルモン・ヤングの3ランで4失点。ほんとうにこの回だけでした。

いっぽうのチェンは、このところ、援護点をたくさんもらって5回ぐらいまではいい投球をしながら、HRなどで急にくずれて6回投げきれずという投球が続いていましたが、昨日は制球もシャープで変化球も切れて、8回無失点。ほんとうにいい投球でした。なによりも大きかったのが、初回にグラブトスで失点をふせいだこのプレー。試合後、ショウォルター監督は、キャンプで練習したからと言っていましたが(おそらく、今季からルールの変わった本塁での捕手のタッチプレーのこと)、チェンの鮮やかなグラブトスに関しては、ありがとうドラゴンズと申しあげたいです。

今日、2戦めはキング・ヘルナンデスと、ルーキー、ケヴィン・ゴーズマンの対戦。A’s戦では打ちこまれたゴーズマンでしたが、今日はキングを向こうに回して一歩もひかずに6回2/3、1失点。りっぱです。こちらがピッチングの動画。

そして同点の延長10回、クリス・デイヴィスに待望の一発が(MustC)。……気のせいかもしれないけど「待望」の間隔がすこ~しずつ短くなっているような気がするんですよね。希望的観測かしら(笑)。

こうして、負けないAL東勢に追い立てられながら、ぜーぜーと西海岸ツアーを続けるオリオールズなのでした。せめてあと1個は勝ってくれ~。Go, O’s!

【追記】

マリナーズ戦3戦めはクリス・ヤングに7回まで0封。こちら先発のバド・ノリスは5回4失点。8回に代わったファーカルとバイメル(って、O’sの中継では発音してたけど、ほんとはどうなんでしょう)から3点とって面白くしましたが、最後はロドニーに抑えられて万事休す。いっぽう、ブキミなるレイズは9連勝。勝ち出せばNYYよりぜったいレイズのほうがやりにくい相手だよね~(>_<)

さて、きのう「後述」と書きながらそのままになっていたトレードの噂(あくまでもウワサ)をまとめておきます。ソースはMLB Trade Rumors です。

◎カート・スズキに興味?

トミー・ジョン手術をしたマット・ウィーターズの代役として、ニック・ハンドレーとケイレブ・ジョセフが非常にがんばっていますが、ふたりとも決して打ててはいないのも事実。スズキは今季ツインズで.308/.367/.393という好成績をあげています。ツインズは契約延長したいようですが、希望額のひらきが大きくて歩み寄れない状況だとのこと。記事にはオリオールズカージナルスが興味、とありましたが、その後カージナルスレッドソックスからリリースされたピアジンスキーとサイン。でもオリオールズも、ハンドレー&ジョセフでそれなりに満足しているので、トッププロスペクトを差しだすようなトレードだったら身を引きそうです。

◎先発投手

きのうの数字なので、またちょっと変わってしまっていますが、じつは6月9日からの40試合でオリオールズ先発陣のERAは3.12なんです。シーズン通算でも4.00(ソース)。3.12なんて画期的じゃん! どうりでこの西海岸遠征、バッティングが落ちてるというか、好投手に抑え込まれているわりにはそこそこの戦いができているわけです。

とはいいながら、つねに先発補強のうわさが出るのもまたオリオールズ。これまでに挙がった名前は:

・ホルヘ・デ・ラ・ロサロッキーズ

相手がケヴィン・ゴーズマンをほしがっているため進展なし……って、あーた、ゴーズマンあげるわけないでしょうが(^_^;; ほかにティム・ベリーやハンター・ハーヴェイの名前も挙がっていますが、ここらへんは将来核になってもらわないと困るので、DDも簡単には駒にしないでしょう。

・A・J・バーネット  この名前もたびたび浮上します……たしかに今オフにはかなり積極的にアプローチしたのに、けっきょくバーネット自身がフィリーズを選んだのでした。これも様子見といったところ。

・イアン・ケネディ昨年、ダイヤモンドバックスからパドレスに移籍した右腕。今季は22先発でERA3.66とりっぱな数字をあげています。このパドレスに対してO’sは、対価としてミゲル・ゴンザレスの名前を出したという話もあるのですが、すぐそのあとのA’s戦でゴンザレスが炎のナイスピッチング。いっそ、トレードをちらつかせながら現有勢力のおしりをたたくほうが効果が高かったりして。なんか、先発に関しては無理に補強しなくてもなあ、という気はします。

そのほか、左腕リリーバーなどにも関心があるようですが、今のところ具体的な名前は挙がっていません。

こうやって考えると、JJ再獲得の目はないか……。気持ちはあってもロスターに余地がなさそうな気がします。

【追記2】

そして対マリナーズ第4戦は、ミゲル・ゴンザレスがヒットを打たれながらも6回1失点でふんばり、延長10回3-2で勝利。8番スコープのタイムリーのほかは、マチャドの内野安打、そしてもうひとつマチャドの犠牲フライでの得点というしぶ~い点のとりかた。10回ウラ、ザック・ブリトンは、カノーを歩かせたものの、アウトは全部三振という盤石の投球でした。おっ、スティーブ・ピアスの4回のダイビングキャッチがMustCになってますね。それと、2回裏、マリナーズ先頭シーガーのフェンス直撃の当たりをみごとに処理して、二塁で刺したマーケイキスの守備も見逃せません。シーガーはホームですからね。ふつうなら長打、と体にしみついていることでしょう。実況のジム・ハンターが言うように”Do not run on Markakis!”でありまして、これでシーズン10個目の捕殺。ほんとに目立たないキャラなんだけど、攻守にわたって彼の存在は非常に大きいです。来季、17milのチームオプションがあるそうだけど、どうするんだろう。ピックアップしてもバチは当たらないと思うんですが。

これで、後半戦最初の山場、10試合の西海岸ツアーは6勝4敗で終えることができました。

でも、帰るとまたすぐにLAAと3連戦です。どんなスケジュールだよ……(^_^;; ロードよりホームでつまずくことの多いO’sなので、落ち着いてしっかりがんばってほしいです。Go, O’s!