Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

クリス・デイヴィス、まさかの出場停止。でもO's:はサヨナラ勝利!

はー、たまたま夜中に目がさめて、そういえばダブルヘッダーだったよなとツイッターをチェックしたら目が点になってしまいました。

クリス・デイヴィスが禁止薬物(アンフェタミン)使用で25試合出場停止。この時期に。まったく今年は色々あるなあ……(ため息)。

いくつか確認しておきます。

・今回、デイヴィスがひっかかった Aderall(アデロール) はアンフェタミン覚醒剤/興奮剤)の一種で、いわゆる「Drug of Abuse(乱用薬物)」に分類されます。Drug of Abuse の場合、薬物検査で1度めの陽性ではおとがめなし。2度めが25試合。今回のデイヴィスがこれ。1度めにひっかかったのがいつだったのかは、今のところはっきりしていません。

・Aderallは、アメリカではADHD注意欠陥多動性障害)や、ナルコレプシーの処方薬として認められていて、MLBでも申請すれば使用が認められます。ジェフ・パッサンによると(記事)、今季、メジャーリーガー1200人中、約1割の119人が使用を認められているそう。そんなにADHDだらけだとはとても思えませんけど(^_^;; デイヴィスも過去に使用か認められていた時期があったらしいけれど、去年と今年は申請していなかったそう。(何年か使用したあと、申請が拒絶されたとのこと。)昨年は一度もドラッグテストにひっかかっていないので、昨年の成績はアンフェタミンのおかげではないのだと思います。たぶんね。

・いわゆるPED(Performance Enhancing Drugs(直訳すると、競技力向上薬物)」の罰則はもっときびしくて、初回の陽性で50試合、2回めで100試合、3回めで永久追放。これには筋肉増強剤などが含まれます。

上で紹介したジェフ・パッサンの記事にも出ていますが、MLBでは以前、やはりアンフェタミン剤である「グリーニー」の使用が蔓延していました。記事でも紹介されていますが、ハンク・アーロンも自伝に、スランプのとき一度だけ同僚からすすめられて使ったと記しているそう。ただ、動悸が高まるなどの副作用が気に入らなくて、二度と使わなかったそうです。メジャーリーガーの一割がADHDと申請してアデロールを使っているという話をきくと、やはりグリーニー以来の伝統がなかなか断ち切れないのかもと思ってしまいます。

デイヴィスは謝罪のコメントを発表しています。ソースはオフィシャルサイト。

「チームメイト、監督コーチ、球団、そして誰よりもファンに対して謝罪します。わたしはアデロール服用という間違いを犯しました。以前に治療目的での使用許可(TUE:Therapeutic-Use Exemption)をもらっていた時期がありましたが、今年は許可を得ていませんでした。今日からただちに出場停止処分に従います」

ショウォルター監督のコメントも。

「残念だ(I’m disappointed)。クリスも残念だろう。だが起こってしまったことは仕方がない。なんとか対処して前に進むだけだ。タイミングは悪いけれども、薬物検査というのはこういうことのためにあるのだから全面的に支持している」

シーズンは残り17試合なので、当然のことながら全休。故障者リストの選手とちがって、ベンチに入ったり、チームと帯同したりすることも許されません。ポストシーズンも8試合欠場で、もし地区シリーズをフルに戦って勝ち上がったら、つぎのリーグチャンピオンシップ(ALCS)の途中から出場することは可能。ただしその場合は出場停止が解ける前にロスターに登録して、出場可能になるまでは1名少ない状態で戦わなければいけないようです。(前例がなくて、今日、MLBが急きょ取り決めたみたい。)まあ、そこらへんは、その都度考えるしかありません。

最後に、どうカバーするかですが、8月末のトレードでケリー・ジョンソンを獲得していたので、彼がほぼレギュラーということになるのか。

マチャドがいなくなったとき、デイヴィスが三塁に動いて、そのバックアップのつもりでとったのに、まさかレギュラーになるとは……(^^;; とっててよかったけど。でもなあ。

デイヴィスは.196しか打ってないし、たしかにスランプの1年ではありましたけど、26HRのパワーははやり脅威。相手が非常に気をつかって投げているのはよくわかったので、やっぱり欠場は痛手です。今日は、ハーディーが腰痛から復帰してくれたけれども、だいぶ迫力を欠く打線になっているのは否めないし、これでまただれかが故障でもしたら……ブルブルブル。たのむからもう、だれもいなくならないでくれ~(><)

なお、出場停止中は40人ロスターからはずれるので、1人昇格させる可能性も出てきました。

今季、2Aと3AでHR26本を打ち、オリオールズマイナーリーグMVPを受賞した一塁手、クリスチャン・ウォーカーあたりにチャンスがあるか? 

いずれにせよ嘆いているひまはありません。

マジックは8。なんとか全員の力を結集して、ゴールに突き進んでほしいです。

ポストシーズンのことは、そのあと考えましょう!(苦笑)

Go, Birds!

【すぐに追記】

これを書きながら見ていた2位ヤンキースとのダブルヘッダー第1試合。ケヴィン・ゴーズマン(動画)とブランドン・マッカーシーの投げ合いで0-0。その後ブルペンも好投しあって延長戦に。延長11回、きのうWalk-off HRでNYYに勝利をもたらしたクリス・ヤングにソロHRを打たれて万事休すかと思いましたが、その裏、ウォレンから3四死球をひきだして2アウト満塁にすると、このところ不振のジョナサン・スコープの代打、ジミー・パレデスがライト線のサヨナラタイムリ二塁打! みごとにサヨナラ勝ちをおさめました。Gifもどうぞ。

From off the bench to #walkoff hero. Well done, Jimmy Paredes. #Birdland http://t.co/Bvc5ZGAfsY— Baltimore Orioles (@Orioles) 2014, 9月 12

*Insert standard MASN pie tweet.* #IBackTheBirds http://t.co/MgXbdjknrx— Orioles on MASN (@masnOrioles) 2014, 9月 12

9月でベンチ要員が豊富なのはうれしいところ。このパレデスの前にも3Aでスティーブ・クレベンジャーが代打に立って、相当気をつかわせて四球をとりましたし。

暗いニュースのあとで、ダブルヘッダー連敗だけはどうしても避けたいところだったので、大きな大きな勝利でした。

これで延長戦は14勝5敗。今季ここまで最長の5連勝。遠慮しないでもっとつづけてくれ~。

ちなみにこれがチームの通算5000勝。すごい節目の勝利をヤンキースから、しかもサヨナラで挙げたことになります。イェイ。

マジックナンバーは7。対象チームがジェイズなのかヤンキースなのか、わからないまま今に至っているけど、とりあえず自分が勝てば1個は減るらしい。そりゃそうか。