Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

Koji vs O's 赤子の手をひねるキレキレのスプリット【追記:スコープDL】

開幕して10試合が経過しました。

今年は、仕事に加えて、2週間前から体調をくずしてDL入りしておりまして、なかなか記事が書けません。ようやく一昨日あたりから、1日パソコンの前に座って作業が再開できるようになったところです。やっぱり健康第一ですな。

そんなわけで、今回は、オリオールズエントリと上原エントリ合体版を。

まずはオリオールズの開幕ロスターから。

【先発投手】

クリス・ティルマン(27)

チェン・ウェイン(29)

ミゲル・ゴンザレス(31)

ウバルド・ヒメネス(31)

バド・ノリス(30)

ブルペン

ブラッド・ブラック(29)

ザック・ブリトン(27)

ジェイソン・ガルシア(22)

ケヴィン・ゴーズマン(24)

トミー・ハンター(28)

ブライアン・マタス(28)

ダレン・オデイ(32)

【捕手】

ケイレブ・ジョセフ(29)

ライアン・ラバーンウェイ(27)

内野手

マニー・マチャド(22)

エバース・カブレラ(28)

クリス・デイヴィス(29)

ジョナサン・スコープ(23)

スティーブ・ピアス(32)

ライアン・フラーティ(28)

【外野手】

アダム・ジョーンズ(29)

アレハンドロ・デアザ(31)

デイヴィッド・ロウ(29)

ラヴィス・スナイダー(27)

デルモン・ヤング(29)

DL

JJハーディー(左肩痛)

マット・ウィーターズ(右ひじリハビリ途中)

ウェズリー・ライト(開幕後2戦めで僧帽筋を傷める)

すでに開幕ロスターを出してから、試合開始直前にブルペンのライアン・ウェブをトレードしたりというのもあって、正式には開幕ロスターではないのですが、今のところこんな体制。今日、ブルペンを使い果たしたのでおそらく明日の試合前にまた動きがあると思われます。

問題はオプション切れの選手が多くて、あまり柔軟性がないこと。それに加えて、ルール5で指名したジェイソン・ガルシアを抱えているので、正直、かなり苦しいところです。

JJハーディーは、開幕直前のオープン戦でダイビングキャッチをしたとき、肩を傷めました。さいわい利き手側ではなかったのですが、既往症もあり、バッティング時に影響があるので慎重にリハビリ中。でも今日バッティング練習をしたようなので、マイナーで試合に出て近いうちに復帰できそう。今のところエバース・カブレラが、守備面でも攻撃面(打率.269)でもそれなりに穴を埋めているので、フラーティーとの入れ替えになるのかな。

マット・ウィーターズは、まだ去年6月のTJ手術から1年たっていません。投手と同じだけの球数(返球で)を投げることに加えて、突然の牽制プレーなどもあるキャッチャーは、ある意味、投手よりも複雑なスローイングが要求されるので、やはり5月には食いこんでしまうのではないでしょうか。こちらもケイレブ・ジョセフが.375/.444/.542(OPS.986)と打ちまくっているので、今のところ大きな穴にはなっていません。が、やっぱりウィーターズの復帰は待ち遠しいです。

オリオールズは、目下、5勝5敗。去年と似たような出だしなのですが、気になるのはブルペンが毎試合失点していること。とくにトミー・ハンターが絶不調(WHIP1.909、ERA14.73)です。ケヴィン・ゴーズマンも期待されたほどよくなくて、WHIP2.077、ERA9.00。ゴーズマンにはオプションもあるので、ひょっとすると入れ替えの対象になるかも……。ちょっと前にFangraphsに、ゴーズマンが高めのファストボールを投げる配球に挑戦中という記事も載っていましたし、まだピッチャーとして、いろいろ未完成なんだろうなと思います。ゴーズマンがローテでがんがん回ってくれるようにならないと、真の強さには到達しないと思っているので、下で10日ぐらいじっくりやってくるのもいいかも。

******

さて、ハムストリングの怪我でDL入りしていたボストン・レッドソックス上原浩治も、13日のホーム開幕戦からチームに合流、14日(火)のナショナルズ戦で、今季初セーブをあげました。

4/14 vsナショナルズ

8-7と1点リードの9回表に登板。今季初セーブ。

1 ブライス・ハーパーをスプリットで空振り三振。スプリットしか投げなかった?

2 ライアン・ジマーマンをレフトライナー。大ファウルを打たれて、HRレビューなどもあったけれど、本人は「途中からファールだなって思ったよ」とのこと。

3 クリント・ロビンソンをスプリットで空振り三振(ビデオ)。

昨年、打ちこまれていたころ(腰が痛かったと、キャンプのころ報じられていました)に比べると、スプリットの落ちは、はるかによくなっているように思いました。

そして今日からは、フェンウェイでオリオールズと4連戦。何度もレビューがあったり、唐突な退場(後述)があったりと、やや荒れ気味の試合でしたが、上原のピッチングはすばらしく、結局これがレッドソックスのサヨナラを呼んだ形になりました。

4/17 VS オリオールズ

2-2同点の9回表に登板。裏にサヨナラで、今季初勝利がつく。

1 クリス・デイヴィスを3球め外のスプリットで、当てただけのライトフライ。

2 マニー・マチャドを4球めのスプリットで空振り三振。

3 ケイレブ・ジョセフをスプリット3つで三球三振。

10球中、ファストボールはマチャドへの初球のみの1球だけ? でもそれが外ぎりぎりのすんばらしいコースに決まりました。あとのスプリットは、くっと小さく曲がってカウントをとったり、さっきマチャドにファストボールを投げたところからストンと落としたり。オリオールズの三人を、まるで赤子の手をひねるように片づけました。体調万全なら、今年も胸のすくピッチングを見せてくれそうです!(でもオリオールズ戦にはあまり出てほしくない……(>_<))

ところで、今日のBOS-オリオールズ戦で、アンパイアの不可解な判定がありました。それがこちら:

ヒメネスの退場

事前の警告もなく、背中へのデッドボールでいきなりの退場。ウバルド・ヒメネスはこの4回2死まで無安打無失点2三振3四死球と、相手を抑えこんでいました。

じつはこの前の回に、サンドバルがダブルプレー崩しのために二塁へ強烈なスライディングをする場面がありました。それでジョーダン・ベイカー球審(フルシーズン2年め、38歳の若い審判だそう)は、「すわ、報復!」と思いこんでしまったようなのです。

でも、ビデオのなかにも出てきますが、あの程度のスライディングは、オリオールズもしょっちゅうやっている。あれでいちいち報復なんかしていたら、野球の試合になりません。

試合後、ショウォルター監督は、このジャッジについてつぎのようにコメントしました。

Buck used the phrase "professionally embarrassing" to describe ejection.— Roch Kubatko (@masnRoch) 2015, 4月 18

「職業人として恥ずかしいレベル」といったところでしょうか。言うたれ言うたれ!

日本の場合、頭部への死球が一発退場。ベンチは準備のしようがないため、往々にして試合の流れをかえてしまいます。

MLBで頭部死球を見るたびに「これでも退場にならないんだなあ」と思っていたのに、今日のは頭部ですらなく、肩~背中で一発退場。ぶつけられたパンダは痛かったにはちがいありませんが、一塁上に出たあとはスティーブ・ピアスとなごやかに談笑してました。

こんな恣意的なジャッジを繰り返されては、いくら投手がいても足りません。オリオールズはMLBに再発防止を要望したようです。まったくだよ、ぶつぶつ。

AL東は、ボストンがここまで7勝3敗とやや抜けだし気味に見えますが、そのボストンも先発陣はかなりアヤシイし、タズ、コウジにつなぐ前の中継ぎは相当不安定です。戦力的に厳しいだろうと言われていたレイズが健闘し、強力といわれていたジェイズが足踏みしていることもあり、去年につづいていい具合にどんぐりの背比べ。とにかくここは粘り強く、離されずに食らいついていきたいところです。

わたしはこのあと5月に締め切りが3つぐらいあって、たぶん更新できないと思いますが、ツイッターでは毎日ぶちぶちとつぶやいていますので、よかったらそちらものぞいてみてください。

【4/19追記】

現地4/18(土)の試合前に、ピッチャーではなくセカンドのジョナサン・スコープがDL入り。昨日の五回、ゴロを打って一塁に駆け込んだとき、ナポリの足につまずいてかなり激しくころんだのですが、そのとき右膝の後十字靱帯(PCL: porterior cruciate ligament)の部分断裂と、膝内側側副靱帯(MCL: Medial collateral ligamen)の捻挫を起こして、夜のうちに膝が腫れ上がってしまったようです。

昨年は外の変化球を投げられたら間違いなくくるくる三振していたのが、今年はずいぶん見きわめもよくなって、.259/.310/.630、ホームラン3本といいスタートを切っていただけにとても残念な離脱。

代わりにスプリングトレーニングで.364/.368/.636 と打ちまくり、開幕メジャーを目前にしながら腰痛でDLに入っていたジミー・パレデスが、マイナーでの調整を1試合こなしただけで上に呼ばれました。3Aのノーフォークに向かおうとしているところ、夜中に電話が入って「ボストンに来い」と言われ、びっくりしたそうな。昇格即5番DHでスタメン。5打数2安打1得点と活躍しました。

内野はみんな調子がいいので、パレデスは調整期間めいっぱい下でやって、そのあと誰と入れ替えるか考えるのではと言われていただけに、思わぬ展開にびっくり。オフにエバース・カブレラマイナー契約したときも、「上でやるポジションはないのでは?」なんて言われていたのに、けっきょくエバレラもパレデスもフル回転しているという……(^_^;;

ちなみにスコープくんのけがは、手術は必要ないそうで、まずは腫れをとるためにサラソタでリハビリに入ります。ショウォルター監督が「前十字ではないかと心配したがよかった。手術は必要ない。今シーズン中には戻れる」と言っていて、「今シーズン中には」というのが、逆に、そんなに簡単なけがではないということを示しているように思いました(-_-;; 2か月ぐらいかかっちゃうのかな。膝だし、慎重に治してほしいです。それにしてもオフのマイナー契約は大切だなと、今年もしみじみと感じています。