Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

上原、今季終了。チームは(またまた)大激震。

えー、わたしは、レッドソックスにかんしては、べつにチームのファンというわけではなく、だた上原さんを応援しているだけなのですが、例の2011年の大失速(このとき引導を渡したのはオリオールズ)以来、チームとして、よく言えばあまりにもダイナミック、ありていに言えばあまりにも浮き沈みがはげしく、「ええっ?」と驚くような動きの連続なので、なんだかんだ、レッドソックスにかんするフィーチャーストーリーは、つい読んでしまいます。

11年は、夏場に首位に立ったあと9月に大失速し、最終戦オリオールズに破れてワイルドカード進出まで逃したわけですが、その直後から、「シーズン中、試合に出ない投手陣が、夜な夜なベンチ裏でビールとチキンを……」というような暴露話が出て、フランコーナ監督とエプスタインGMが辞任しました。翌12年は、ボビー・バレンタインが監督に就任したものの、年半ばには、もうチーム内で反乱が起きかねないほどの軋轢が生じて最下位。しかし13年は、われらが上原さんをはじめ、オフに獲得した選手たちが、オルティーズやペドロイアらの中心選手と見事にかみあって”Worst to First”“Boston Strong”を合い言葉にワールドシリーズを制覇します。ところが14年はまたもFirst to Worst で最下位へ逆戻り。しかもトレード・デッドラインでは、エースのレスターをはじめ、前年度のワールドシリーズ制覇に貢献した選手たちをごっそりトレードするという荒技に。そして今年はオフに大々的な補強をしたものの、サンドバルが不発。レフトへのコンバートを前提に獲得したハンリー・ラミレスも、打てない以上に守備でおそろしく足をひっぱり、投手陣では、トレードで去ったレスターの穴を埋めるはずだったポーセロやケリーらが不振をきわめる(シーズン前に契約延長までしたのに)……ということで、5チーム中3位までが5割以上、4位のレイズも5割付近というAL東地区にあって、現時点では一人最下位を独走しています。(ただしおもしろいことに、ロイヤルズに対しては、なんと過去2シーズンで9勝2敗なのだそうですよ(8/20時点)。他の全チームに対しては、過去2シーズンで117勝155敗。中地区にひっこします? ^_^;)

そんななか、先週のファレル監督の悪性リンパ腫による休養にはびっくりしました。こちらは記者会見。こみ上げるものをこらえながら、つとめて冷静に語る姿にぐっときます。ヘルニアの手術中に発見され、その場で切除したということで、ご本人もおっしゃるように幸運だったのだと思います。一昨日から化学療法が始まったとのこと。身長190センチ以上ある大柄な方なんですね。まだ53歳と若いですし、体力もおありだと思います。快癒をお祈りします。

そして今週は、先にタイガースから解任されていたデイブ・ドンブロウスキー元GMのレッドソックス球団社長就任がとつじょ発表され、それにともなって、実権を失うことになるチェリントンGMの退任も決まりました。ドンブロウスキー氏には、ブルージェイズ(今季限りで球団社長が任期満了)もアプローチしていたようですが、レッドソックスは、全権をゆだねることを条件に交渉を進めたようです。このあとドンブロウスキー氏自身がGMを任用するようですが、あくまでも球団社長メインの組織(カブスドジャースもそうですね)になるのかなと。ちなみに現時点では、前ブレーブスGMのフランク・レン氏が最有力候補だとのこと。90年代にマーリンズで一緒だったようです。

セイバーメトリクスを重視してきたエプスタイン、チェリントン政権から、スカウティング重視のドンブロウスキー政権に代わること、ドンブロウスキー氏が、豊富なプロスペクトを放出して大胆なトレードを行うのではないかと考えられること、現在のチームスタッフの大半が入れ替わるのではないかと見られることなどから、レッドソックスは、エプスタイン氏が去ったとき以上の大地殻変動になるだろうと言われています。

さて上原浩治は、ドクターストップによって、ついに今季の復帰を断念しました(本人ブログ)。

今季の成績は2勝4敗25セーブ、防御率 2.23、WHIP 0.917(去年と同一)。6月24日からけがをした8月7日までは、17試合に登板して失点わずか1、被安打7、四球3、三振21という好調さでした。あらためて振り返ってみると、やっぱり残念です。

きのう8/19は、6-4のセーブシチュエーションでTazこと田澤投手が登板。三者凡退でみごとに今季初セーブをあげました。ていうか、これがなんと自身2セーブめで、2013年以来2年ぶりなんですね。上原が故障離脱していた時期もあったので、もう少しあるかと思っていました。今日もロイヤルズ戦で4対1の9回に登板し、三者凡退で2セーブめをあげました。

きのうの試合後にはこんなひと幕もあったようです。

After Taz did an interview, Koji pointed at him “New closer,” he said “What about you?” “Too old. Going home” Then he burst out laughing— Pete Abraham (@PeteAbe) 2015, 8月 20

(タズのインタビューのあと、コウジが「新クローザー」とタズを指さした。

 「コウジは?」ときくと、

 「年だから。もう帰る」といって、アハハと笑った。)

マツモトさんを介さない、ピートさんとコウジの直接のやりとりのようですね。そしてピートさん、こんな感想を。

I sure don’t speak Japanese and they speak only some English. But Koji and Hideki Matsui are two of the best guys I’ve covered. Funny dudes— Pete Abraham (@PeteAbe) 2015, 8月 20

(わたしは日本語を話せないし、彼らは少ししか英語を話せないが、コウジとヒデキ・マツイは、取材したことのある選手のなかでも指折りのナイスガイ。ほんとうにおもしろい。)

松井さんとならべていただいて光栄です。赤いギプスのつぎは黄色いギプスに替わった上原さん。チームメートにサインしてもらったんですね。高校生みたい(^_^)

The team signed Koji's cast my heart is melting pic.twitter.com/fCKLddalSq— Sox Lunch (@Soxlunch) 2015, 8月 20

真ん中らへんにあるニコちゃんマークは、ルーキーのオーウェンス投手によるものだそうです。

ドンブロウスキー政権になって、コウジの来シーズン(9milの契約あり)はどうなるのかまったく読めませんが、まあ、考えてもしかたのないところ。Come what may の精神で、治療をつづけながら、残るひと月あまりチームメートの応援をつづけてほしいです。