Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

カムデンヤーズ聖地巡礼

たいへんご無沙汰いたしました。

 仕事まわりのあれやこれやがめっちゃ忙しく、そうこうするうちに4月絶好調だったオリオールズは急降下。なんかねー、うっすらと予感はあったのですよ。4月に勝ちまくっていたころ、すごくうれしいけどなんで勝ってるんだろう?……と、実感がなかったので。果たせるかな、5月、6月と、懸念されていた先発陣が崩壊し、それに引きずられるようにして野手陣も点がとれなくなり……という悪循環にはまってしまいました。(超ざっくりしたまとめ)

 

そんななか、わたくしは家庭の事情(夫の単身赴任)で7月8日から3週間ほど、ニュージャージーに来ております。昨年末にもちらっと渡米したのですが、オフシーズンで野球を見ることはできず。つぎは必ずシーズン中にと執念をもやし、オリオールズの対戦カードを軸に渡米予定を決めました。

 

そして、ついに行ってまいりましたよ、聖地カムデンヤーズへ。

めっちゃ楽しかった! でも試合はめっちゃひどかった!(-_-;; そこで今日は野球的分析は抜きにして(おい!)もっぱら写真を中心にカムデンヤーズ訪問記をお送りします。

わたしの選んだカードは7月15(土)、16日(日)のオリオールズvsカブス戦。オリオールズと上原が一度に見られる(かもしれない)んですよ? しかもカブス交流戦でカムデンヤーズを訪れるのはなんと2003年以来とのこと。「まるでmukuchanのための対戦カードみたい」といろんな人に言われながら、夫とふたり、車で(わたしは乗る専門)ボルティモアに向かいました。200マイルで約3時間の行程とのことだったのですが、デラウェアを過ぎたあたりからあちこちで渋滞につかまり、なんと6時間近くかかって、ついたのは4時ちょいまえ。くたくた。

 

じつは上原は、前日14日(金)の試合に登板しています。ニュージャージーのTVで見ていたのですが、オリオールズが0-8の劣勢(ゴーズマンよ……(-_-;;)から追い上げ、8-6となったところで8回裏に上原が登板。1アウトからスコープがヒットで出ると、トランボが高めの球をガツンとたたいて同点ツーラン。本人がブログで「もっともっと外に投げようと思っていたのに」と書いているとおり、少しシュート気味に中へ入ってしまいましたかね。でもそのあとのデイヴィスはスプリットでみごとなまでの三振。マンシーニも打ち取ると、9回表にカブスがアディソン・ラッセルのHRで勝ち越し。けっきょくカブスが8-9で勝利し、上原にBS(Blown Save)と勝ち星がついたのでした。

そんなわけで、「きょうは上原は投げないよな。でも姿が見られればいいや」と思いながら、カムデンヤーズへ。

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……きれいな球場だなあ。じ~ん。

場内に入ると、ちょうどオリオールズの打撃練習が終わってカブスの練習が始まるところ。しばらくバッター陣に目を奪われていたのですが、はっと気づいて外野に目をやると上原親子が! 投手陣のキャッチボールを終えて、息子のカズくんとふたり、外野に向かったところでした。

 

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カズくんが打撃練習のフライをとったり、コーチにノックを打ってもらってゴロを捕球したりするのをひたすら目で追う上原パパ。愛にあふれてる。

 

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おつかれさま! この30分ほどがこの日のハイライトでした(笑)

 

試合は、ウェイド・マイリーがくずれて一方的な展開に。土曜日マイリー、日曜日ヒメネスって、先発の発表を見たときからため息ついていたんですが、その予想をみじんも裏切らないだめっぷりとは(-_-;; しかも相手先発はオリオールズがフェルドマンとのトレードで放出しカブスで花開いたアリエッタ。今季はよかったり悪かったりであまり成績はよくないのに、初回に崩れかけたところをつかまえきれず、10対3とぼろ負け。この日はマチャドくんの姿をよく見たくて、あえて三塁側に席をとったのですが、たいした見せ場はなく、「2016 Champions」という青いシャツを誇らしげに着たおおぜいのカブスファンが喜ぶ姿をひたすら目にして試合は終了。

 

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でも金曜日が雨降りで試合開始が1時間遅れたことを思えば、ぴかぴかのお天気だったし、球場は満員だったし、よかったよかった……とまあ、そんな1日でした。

 

翌、日曜日もぴかぴかの晴天。この日はデーゲームなので、日なたはとにかく暑い!

結論からいうと、試合は0-8。前日同様ヒメネスが早々にくずれ、対するカブスホワイトソックスからトレードで獲得したばかりのキンタナが7回無失点と、オリオールズは、何ひとついいところがありませんでした(--;;(--;; 

 

なので球場まわりの風景を中心に。

 

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手荷物検査。カバンのなかに木の棒みたいなのを突っ込んですみずみまで調べます。お財布や、カバンのなかの小さなポーチまで全部 “Unzip!”(チャックを開けて)と言われてなかを見せました。でもペットボトルの水を持ち込んだりするのはOK。東京ドームあたりだと紙コップに中身をあけて、ボトル自体は捨てられてしまいますが、そこはゆるいのね。

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カムデンヤーズ名物、ユタストリート。外野の場外と、球団事務所の入っている「ウェアハウス」と呼ばれる煉瓦造りの建物にはさまれた路地。チームストアやレストラン、パブなどが軒をつらね、路上にも屋台や似顔絵描きが出て、おおぜいの人が行き交う、お祭りムードにあふれた通りです。

 

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ユタストリートの売店で買った「スペシャルティ・フライ」。ポテトフライにチリコンカーンをのせ、さらにチーズをたっぷりかけたもの。どう見てもカロリーのかたまりで、すっごく太りそうな球場メシだけど、いかにもおいしそうで、通りすがりの人に「それどこで買ったの?」ときかれました(笑)。塩加減が絶妙でおいしかったです。ビールのお供に最適!

 

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グラウンドにていねいに水をまくヘッド・グラウンドキーパーのニコル・マクファーデンさん。女性がヘッド・グラウンドキーパーを務めているのは、メジャー30球団のなかでオリオールズとタイガースだけだそうです。

 

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ビールのタンクをしょってプシュー!と生ビールを注いでくれるお姉さんはいません(あたりまえ)。でも箱に水やソーダのペットボトル、瓶のビールなどを入れて売り歩くおっちゃんたちはいます。この写真に写っているおじさんは、「ファンシー・クランシー」というふたつ名で知られているビール売りだそう。大きな声で、なんかめっちゃ語りながら(さっぱり聞き取れず(-_-;;)周りを笑いに巻き込んで水やビールを売り歩いてました。

 

どの球場やチームにも独特のRitual(しきたり)があるように、オリオールズにもいくつかならわしがあります。

そのひとつが、試合開始前、国歌斉唱終盤の”Oh, say! does that star-spangled banner yet wave”というところで、オリオールズのOにひっかけて、いっせいに“O!”と叫ぶこと。2015年のビデオをどうぞ。1分16秒のところです。初日は待ちかまえてうまくいっしょに「オー!」とやれたけど、2日目はうっかり乗りそこねたのが心残り(^_^;;

 

もうひとつはセブンス・イニング・ストレッチ。「アメリカ・ザ・ビューティフル」を歌って、「テイク・ミー・トゥー・ザ・ボールパーク」を歌ってと、ここまではどこの球場でも同じですが、そのあとジョン・デンバーの「サンク・ゴッド・アイムア・カントリーボーイ」で盛りあがるのがオリオールズ流。カブス3連戦は8-9、3-10、0-8といいとこなしのぼろ負けでしたが、7回裏のこのときはみんな立ちあがって手拍子したり歌ったり。わたしも半分やけっぱちながら、いっしょに盛りあがりました。楽しかった~! 

 

前半戦もたついていたカブスに、まざまざと実力差を見せつけられてしまったくやしい3連戦でしたが、それでもボールパークの体験は思った以上に楽しかった。できればまたカムデンヤーズや、そのほかの球場を訪ねて、こんどこそオリオールズの勝利を目に焼きつけたいなあと心から思いました。

 

ところで、この日の夜、ボルティモアの「Azumi」という、店員にも客にもほとんど日本人のいない日本食レストランにいったのですが、ウェイターのお兄さんと雑談していたら、「オリオールズの選手もよく来ますよ。トランボとか、マチャドとか」と言うではないですか。そして食事をしていたら夫が「あんたのうしろにすごいイケメンのお兄さんがいる」というのです。そっと振り返って見たら、昨年ルール5ドラフトでレイズから移籍してきたジョーイ・リカードくん! (いっしょに食事をしている、こちらに背中を向けている人がトランボに見えたので、思わず「リカードとトランボが!」なんて舞いあがってしまいましたが、トランボさんのほうは人違いでした(笑))サインをもらおうか、写真を撮らせてもらおうか、なんて発狂寸前の心をぐっと押しとどめて、ダンナと席を替わってもらい、ダンナの顔を見るふりをしてリカードくんに熱い視線をそそぐわたくし(笑)。

 

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通路ひとつはさんだ、声が聞こえるくらいの位置にこんな人(インタビュー動画をどうぞ!)がいたらやばくないですか? 目が青くて(いや、よく見るとグレー?)吸いこまれそうでしたよ(笑)。なぜか「WBC」っていう一語だけがはっきり聞こえました。

 

カムデンヤーズに心を残しながらニュージャージーに戻り、レンジャーズ戦はまたTVで見ているのですが、まるでカブス戦のうっぷんを晴らすかのように、一昨日3-1、昨日12-1と快勝。もう、なんなのー(>_<) 勝つのはうれしいけど、せめてティルマンかバンディのひとりを土日に回してほしかったよ。土曜日なんか4万人入ってたのに……。

 

でもまあ、これが今年のオリオールズなんでしょう。現在44勝49敗で東地区4位。ついにピーター・アンジェロスオーナーが、ブリトン、ブラック、オデイのリリーフ陣を放出してもよしというゴーサインを出したそうです。

わたしは7月28日までこちらにいる予定。こっちにいるあいだにトレードが成立するか、あるいはちょうど日本に帰るころ動きがあるか。ブリトンはFAまでまだ1年あるはずなので、中途半端なプロスペクトで妥協せず、売るなら高値で売り抜けてほしい。残念だけど、今はそう思ってます。