Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

オリオールズ、40日間ワープしたけど状態は変わらず

おひさしぶりです。5月は、わたし自身がどうにも忙しくて、日常生活にも支障をきたすほどでしたが、ようやく少し落ち着いた毎日に戻りつつあります。その間にスポナビ+は仕様変更になっちゃってるし(汗)まったくもって浦島な気分。

さて、オリオールズは、前エントリの最後に記した現地4月23日の時点では10勝10敗のちょうど5割でしたが、昨日、現地6月1日のアストロズ戦を終えた時点でも28勝27敗の貯金1。4月は同地区相手が多くてきびしい戦いなのも無理はないと思っていたのですが、5月に入って5割を切るチームとの対戦が続いても状況は変わらず。ある意味とてもコンスタントなんだけど、今のところ、あまりいきおいがありません(-_-)。

最大の要因は、例によって投手陣。ERA 4.22はリーグ12位。地区最下位に低迷するレイズが、今年は投手陣に故障者が多発して不調、と言われているけど、そのレイズ(4.18)よりも悪いです。とりわけ弱いのが先発陣で、QS率はリーグ13位の37%。下はレイズとレンジャーズですが、この2チームは先発陣の離脱が相次いで、開幕当初の顔ぶれとはがらりと変わっています。それに対してオリオールズは、ティルマン、ヒメネス、チェン、Mゴンザレス、ノリス、と、5人ともちゃんと元気に回っているんですよ~。

とくにティルマン、ヒメネス、と、エース級とは言わないまでも、それに近いような働きを期待したふたりが非常に不安定なピッチングを続けています。たとえばティルマンは、メジャー初完封のあと8失点、6失点とKOが続いて、昨日ようやくまた1失点で5勝めといった具合に、振れ幅が大きすぎる。ヒメネスも、好投しながら勝ちのつかない試合もありましたが、2勝6敗、ERA 4.65。うーん。つぎのレンジャーズ戦、頼みます。

では、この投手陣の救世主となれるような選手はいるのでしょうか。

3Aで一番近いところにいるケヴィン・ゴーズマンは、5月14日のDET戦で一度先発したものの、4回5失点でKOされ、また3Aに降格。その際、ショウォルター監督と30分ほどサシで話をしたようです。監督も、期待するところと、まだ物足りないと思うところがあるのでしょうね。3AではERA2.40とそれなりに抑えていますが、WHIP1.282とランナーもそこそこ出していて、支配的というほどでもない感じ。球は速いし、K/BBを見ても9.1/3.7と悪くないのですが、なんかちょっと坊やみたいでかわいくて、あんまりガツガツしてないんですよね(笑)。

昨年6月にTJ手術を受けたディラン・バンディは順調にリハビリを続けていて、今はサラソタのマイナーキャンプで、3イニングほど実戦形式で投げているところ。でも今季中にメジャー昇格するところまで行くかどうかは不明です。

近々ローテに加わる可能性がいちばん高いのは、おそらくヨハン・サンタナでしょう。今日、サラソタで6回、85球をめどに投げ、その後2Aか3Aで2~3試合実戦をつんでから、最短で6月18日ごろあがってくるのではないかとみられています。当初、6月1日にオプトアウトのデッドラインを設定していたようですが、これはもう少し遅らせるべく交渉中だとのこと。

現在、ファストボールがだいたい86-88マイル、ということなので、完全にもとどおりというわけにはいかないのかもしれませんが、カンフル剤的役割を果たしてくれないかな。あと若手投手陣へのお手本と……。

【追記】現地6月2日、オリオールズサンタナを右肩手術からの回復のため15日DLに移すと発表しました。上にも記したようにオプトアウトがらみの契約上の手続きだと思われます。紙の上ではマイナー契約からオプトアウトして、メジャー契約を結び直し、さらに15日DLに入れたということみたい(MASN))。40人ロスターには、サンタナ用に空きが確保してあるようです。

いっぽう攻撃陣では、クリス・デイヴィスの出遅れがどうしても気になってしまいます。現時点でHR7本.230/.348/.419というのは、やっぱりちょっとさびしい。5月20日に5の4、3HRという日があって、ここから乗っていくかなと期待したのですが、その後長女の出産でチームを離れたりもして、なんとなくまた打てないモードに戻ってしまいました。バッティングってほんとに、ちょっとしたタイミングなんでしょうね。奥が深いですわ……。

対照的に絶好調なのが、ネルソン・クルーズ。ジェイズのエンカルナシオンとつばぜり合いしながら、現在HR20本でメジャートップです。ところが昨日の試合で、元チームメートのスコット・フェルドマンから左手にデッドボールを受けて、途中交代する場面が。オリオールズ関係者は真っ青でしたが、さいわい骨には異常がなく、腫れがひくのを待って、様子を見ながら戦列に復帰していく予定。これで調子をくずさないといいなあ。

もうひとり気になるのがマニー・マチャド。5月1日に戦列復帰してから、膝をかばうような仕草もなく、スライディングもダイビングキャッチもなんでもこなしていますが、守備でも打撃でも、おそらくまだ本人の望むレベルにまでは達していない。守備ではここまでエラーが6つありますが、昨年は見られなかったような送球ミスもちょいちょいあったりして、たぶん自分が思っているのと、ほんの少しだけタイミングがずれているんだろうなと想像しています。

ただ、きのう(現地6月1日)のアストロズ戦では、自身メジャー初のグランドスラムをかっとばしました。その前にツーベースでヘッドスライディングし、ユニフォームがどろどろになったなかでのグラスラ。ここから乗っていけるといいな。よくショウォルター監督が言うのですが、マニーとジョナサン(スコープ)は、大学3年生の歳なんですよね。まだまだ本当に若いのです。

とまあ、いろいろ書きましたが、じつはいちばん気になっているのは、マット・ウィーターズの状態です。

5月はじめに右ひじの張りを訴えて、数試合DHでプレーしたものの、5月10日を最後にDL入り。ジェームズ・アンドリューズ医師の見立てでは、とりあえず大きな損傷はないとのことで、まずはノースローで休養をとってリハビリを続け、どうしても痛みが消えなければ手術を考えるという方針が定められました。おなじみのPRP(高血小板血漿)の注射なども受けています。

その注射がきいたのか、さいわいだいぶ痛みがひいてきて、先週ぐらいからようやくキャッチボールを開始したところ。とくに昨日だか一昨日だかの2度目のキャッチボールは、感触がすごくよかったそうです。とはいえ、これから地道に距離も球数も伸ばしていかなくてはならないので、復帰までにはまだだいぶ時間がかかりそうです。

そこでオリオールズは、5月24日にはパドレスからベテラン捕手のニック・ハンドレーを左腕リリーバー、トロイ・パットンとのトレードで獲得しました。入れ替わりにスティーブ・クレベンジャーを3Aにオプション。(これはちょっとびっくりしました。ケイレブ・ジョセフのほうが落とされるとだれもが思っていたので。)そして、開幕時にクレベンジャーとのメジャー昇格争いに敗れたジョニー・モネルはドジャースに金銭トレード。オリオールズは、今年も活発に選手の入れ替えを続けています。

そんなこんなで、野手陣も投手陣も、もう少しだけコンスタントに力を発揮できるようになってくれれば……。

もう少しだけかみあわせがよくなってくれれば……。

ここから先、またきびしい対戦相手がつづきますが、なんとかずるずるいかずに踏みとどまってほしいです。

Go, O’s!