Koji's Classroom II

ボルチモア・オリオールズと上原浩治投手の応援ブログ。スポナビ+から引っ越してきました。

B-Rob 離脱 (; . ;) & 続・内野シフト

内野シフトのことが気になりだしたら、今日のNYY-BOS戦でもサードのミドルブルックスが浅いライトを守るシフトをとっているのが目につきました。みんなやってるんだな。そんなわけで、今日の試合の結果と合わせて、もう少しシフトの話を。

4/4 オリオールズ6-レイズ3 ○ BOX

クリス・デイヴィスがとまりません。2回に今季3号の先制2ランを放てば、6回にはレフト最深部(つまり逆方向)に追加点の2点タイムリー。いろいろこまかい記録が生まれてます。

・開幕3連戦で11打点は1935年フィリーズのDolph Camilliが12打点を挙げて以来最多。

・昨年にさかのぼって、レギュラーシーズンで10試合連続HRを打ったのはチーム初。

デイヴィスのいいときの、らく~なスイングから、すさまじい打球が放たれるさまは、なんど見てもふしぎ。実況のゲーリー・ソーンじゃありませんが "I don't believe it!" と叫びたくなります(笑)。

さらにすごいのは、初戦から今日まで右、左(逆方向)、センターとみごとに打ち分けているところ。ロンゴリアが「デイヴィスがいなかったらうちが3連勝だった」とぐちをこぼしたのもむべなるかな。今日最初の凡退をしたときには、スタンドから盛大なスタンディングオベーションが贈られました。

HRの得点が多いのは昨年、一昨年も同様なのですが、今年ひとあじちがうのは、ランナーを置いてのHRが多いこと。じつは目立たないながらアダム・ジョーンズも絶好調で今日も3安打。先制ツーランもジョーンズを置いてのものでした。しかもジョーンズ、大きいのをほしがらずに、センター中心に打ちかえす打撃が非常に目立ちます。なんと成熟した姿でしょうか(感涙)。

そして、ようやくデイヴィスをおさえてほっとすればJJハーディーがガツンと一発。打線は波があるものなので、苦しむ時期も当然出てくるとは思いますが、できればみんなで一緒にスランプにならずにコンスタントにカバーし合っていってほしいと思います。

さて、そんな文句なしの攻撃陣なのですが、起こってほしくなかったアクシデントが発生。打率.417と絶好調だったブライアン・ロバーツが、9回、二塁に盗塁した際に脚を痛めて、離脱してしまったのです。右膝の裏、太ももの下あたりに痛みが走ったようで、「ブチッと切れる感じがした」と本人が言っているので、軽いけがではなさそう。明日MRIの予定ですが、しばらく離脱を余儀なくされそうです(T_T) 

ちょうど昨日、巨人の高橋由伸も走塁中にふくらはぎの肉離れで担架で退場しましたが、このふたりはどうしてもわたしの中でだぶってしまいます。繰り言をいっても仕方がないのですが、出れば必ずすばらしいプレーを見せてくれるので、ケガがつきまとうのが残念でしかたありません。

とりあえず二塁は、こういうときのために獲得した(今オフ、ウエーバーでツインズから)アレクシ・カシーヤとライアン・フラーティーが守ることになるでしょう。

【追記 ロバーツのケガは、膝裏の腱の断裂と判明しました。ただ、この腱は必ずしも必要なものではなく、たとえばヒジのトミージョン手術などのときに、移植用に使われる腱だそうなので、手術などは必要なく、全治3~4週間とのこと。ロバーツは昨年終盤に股関節の手術もしていて、おそらくはひとつのケガがバランスを変えてまた別のケガにつながっているような状態ではないかと想像しますが、もうこうなったら治し治しでいいので、とことんまでしがみついてほしいです。とくに、昨年は9月10月の戦いに参戦できなかったので、なんとかそれを味わってほしい。今日(現地4/5)はホーム開幕戦の選手紹介に出るのをしぶっていたようですが、ショウォルター監督に背中を押され、自分の足で歩いてグラウンドに出ていきました。戻ってくることをみんなが願っています。】

こうしてオリオールズは最初のカードを勝ち越したわけですが、ロバーツのケガ以外にも不安要素が。それはブルペンの不調。今日登板したなかだと、オデイはまずまずでしたが、実はかなりいいあたりをされて、マニー・マチャドの超美技に救われる場面も。どうです、このプレー。ほれぼれするわあ。

ブライアン・マタスは、8回はぴしゃりと押さえましたが、4点差で続投した9回はデッドボールとヒット。これは昨日のトミー・ハンターと同じで、回またぎの経験が不足してるのかもしれません。

そしてマタスのランナーをひきついだジム・ジョンソンは、ロンゴリアにあわやHRかという特大2ベースを打たれて1失点(汗)。

このあとロンゴリアが、一塁ランナーのゾブリストを追い越したと判定されてアウトになるという思いがけないプレーに救われましたが、見ているとまだ自分の思ったところに投げきれていないように感じます。多少のどたばたにはたじろがないよう腹をくくりながら、調子をとりもどしていってほしいです。

今日のミゲル・ゴンザレスをはじめ、先発陣は、多少スタミナに課題を残しながらもだいたい安定したピッチングだったのは心強いところ。今年は先発陣がブルペンを助ける形になるといいんですが。

その他のオリオールズの話題を:

◎先日膝を痛めたベテミットが内視鏡手術を受けました。大きな手術ではなく、経過は順調とのこと。

◎アスレチックスからウエーバーで右腕ジョシュ・スティンソン(25)を獲得、3Aにオプション。3Aでは先発として使うとのこと。(でも3Aのローテもたしかかなり混んでいるはず。)

◎このスティンソンを40人ロースターに加えるため、和田を60日DLに移行。元から6月初めの復帰を目ざしていたので、あくまでも手続き上の処理。

◎右ひじに張りが出たディラン・バンディは、マイナーリーグの7日間DLに入りましたが、すでに痛みはなくキャッチボールも始めているとのこと。

……で、シフトです。

そもそも極端な内野シフトというのは1920年代から行われていたようで、当時は「ウイリアムズ・シフト」と呼ばれていたそうです。最初はサイ・ウィリアムズという選手用。その後、テッド・ウィリアムズに対しても行われました。(wiki

日本では「王シフト」が有名ですよね。これは基本的に内野手がそれぞれ右へ大きく寄るもの。こちらのページの図がわかりやすかったです。

それに対して、昨日、おととい、オリオールズがやっていたように三塁手が浅いライトを守るシフトは、どうやらここ最近の流行のよう。(レイズのマドン監督あたりが仕掛け人のようなのですが、今日は時間がなくて、そこまでたどりきれず。また追々調べてみたいと思います。)今日はレッドソックスがNYYのカノー相手にやってみごと打ち取っていました(動画)。この動画の解説によれば、カノーのとき一番打球が飛ぶのは二塁方向なので、名手のペドロイアは動かしたくない。そこで一、二塁間の深いところにサードのミドルブルックスを配するのだと。でもサードがあの位置にくると、ダイヤモンドの風景が逆になるので、かなりの慣れは必要だと思うのですよね。その点、マチャドもミドルブルックスも、運動神経がよく、順応力が高いところを見こまれたのだと思います。

さて、オリオールズは一昨日の試合では、ケリージョンソンをみごとライト前のサードゴロ(笑)に打ち取りましたが、昨日の試合ではバントとセンター返しでシフトを破られ、失点のきっかけになりました。

で、今日見たら、一応、右寄りのシフトは取っていましたが、マチャドがライトにいく形はやめて、王シフトのように全体が右に寄る形にしてました。……うん、そのほうがいいような気がする……わざわざマチャドがあっちに行く理由が今イチわからないし(^_^;;

そんなわけで、今季は各チームの内野シフトにも注目しながら見ていくことになりそうです。